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未登録/cGMP2024-05

化粧品と同一設備で作るOTC外用剤

登録・リスティング+製造管理(cGMP)

⚠ FDAが指摘した実例

化粧品と医薬品を同じ設備で作るとき、何が問われる?受託製造ラボへのcGMP指摘

実例で学ぶ(実録)|FDA公表:2024年5月31日付 Warning Letter

米国向けのスキンケアやOTC製品では、受託製造(OEM)ラボに生産を任せるケースが少なくありません。今回は、FDAが2024年5月に公表した、米国フロリダ州の受託製造ラボへの警告書を取り上げます。化粧品と医薬品を同一の設備で製造する現場ならではの論点が並んでおり、製造を委託する側の企業にとっても、そのままチェックリストになる事例です。

実際の事例でFDAが指摘した内容

FDAは2023年9月に同社の施設を査察し、OTC医薬品の製造についてcGMP(医薬品の製造管理基準)からの重大な逸脱を指摘しました。主な内容は次のとおりです。

  • 品質部門(QU)が手順の整備・遵守を徹底できていない(21 CFR 211.22(d))——安定性試験プログラムに製品を載せていない、原料サプライヤーの試験成績書(COA)の信頼性を確認していない、変更管理手順を通さずに製造時の温度条件を変更していた、など
  • 精製水システムの適格性評価が不十分で、2023年8月には微生物試験の不合格が複数回発生。その期間にも複数のバッチが製造されていた
  • 洗浄バリデーションが、実際に使用している全ての製品接触設備をカバーしていなかった。同社は化粧品と医薬品を同一設備で製造しており、FDAは「前の製造の化学的・微生物学的残渣が、同じ設備で作る医薬品の品質に影響し得る」と指摘
  • 一部の外用鎮痛剤等の製品は、未承認新薬(FD&C法505条(a))にあたるとも指摘

FDAは、これらを理由に製品が「不良品(adulterated・501条(a)(2)(B))」にあたるとし、cGMPコンサルタントの起用を勧告したうえで、15営業日以内の回答を求めました。

なお、同社の回答(外部試験機関の完成品試験に合格したバッチのみ出荷した等)についてFDAは、「微生物汚染は均一に分布しないため、完成品試験の合格では汚染がないことの証明にならない。上流の厳格な管理こそが必要」として、不十分と判断しています。

出典(FDA)↗

この事例から押さえたい2つの注意点

① 化粧品とOTCを同じラインで作る場合、OTC側のcGMPが管理水準を決める

化粧品専門のラボでも、日焼け止めや外用剤などのOTC医薬品を1品でも作っていれば、その工程には医薬品のcGMPが適用されます。とくに、洗浄バリデーションの範囲(化粧品製造との共用設備を含むか)と、製造用水の管理は、この形態の工場で最も問われやすいポイントです。

② 「完成品試験に合格したから出荷」は、上流管理の代わりにならない

今回FDAは、水系の不合格期間中に製造したバッチを完成品試験の合格で出荷する運用を、明確に否定しました。サンプリングした部分が合格でも、バッチ全体の安全は証明できない、という考え方です。水・洗浄・変更管理といった上流の仕組みで品質を作り込むことが求められます。

製造を委託する側が確認したいチェックポイント

  • 委託先がOTC医薬品対応(cGMP)の体制・実績を持っているか
  • 洗浄バリデーションの対象範囲(化粧品との共用設備を含むか)
  • 製造用水の適格性評価とモニタリングの状況
  • 安定性試験・変更管理・COA検証の運用
  • 委託しても、販売者としての品質責任は自社に残ること

OEM選定の段階でこれらを確認しておくと、輸出後に自社ブランドが巻き込まれるリスクを大きく減らせます。

ワールドシフトなら、継続運用まで支援します

ワールドシフトでは、米国向け化粧品・OTC製品の輸出にあたって、受託製造先を選ぶ際の確認観点の整理や、取得後の登録更新・表示維持まで含めた継続サポートを行っています。「今の委託先で米国向けOTCを作れるのか」といったご相談も、お気軽にどうぞ。

※本記事は、FDAが公表したWarning Letter(一次情報)をもとに要点を日本語で整理したものです。企業名・正確な文言は、リンク先のFDA原文(英語)をご確認ください。記載の指摘はFDA発出時点のものであり、その後に是正・解決されている場合があります。本記事は一般的な情報提供であり、特定企業の評価を目的とするものではありません。

出典・参考:FDA原文で確認する(fda.gov・2024年5月31日付)↗

自社の商品で同じ指摘を受けないために——

WorldShift Trade Watch — 出典はFDA。