← WorldShift Trade Watch トップ🍱 食品トップ← Warning Letter実例(一覧)
トップWarning Letter実例 › 魚介加工品(着色料・アレルゲン・栄養表示)
表示・健康強調日本企業2024-05

魚介加工品(着色料・アレルゲン・栄養表示)

着色料・アレルゲン・栄養表示(misbranding/未承認着色料)

⚠ FDAが指摘した実例

日本で使える着色料でも、米国では「不良品」になることがあります

実例で学ぶ(実録)|着色料・表示の落とし穴

日本の水産加工品メーカーが米国向けに商品を送る際、日本国内で当たり前に使っている着色料が原因で、米国側から「不良品」扱いされてしまうことがあります。今回は、ある日本の水産加工品メーカーが米国FDAから受け取った警告書を例に、何が問題になったのかを見ていきます。

はじめに——「日本でOK」と「米国でOK」は別の話

食品に使う着色料や添加物は、国ごとに認められているものが違います。日本の基準で承認されている着色料でも、米国FDAの基準では承認されていない、ということが普通に起こります。この違いを知らずに、日本で使い慣れた原材料のまま米国向けの商品を作ってしまうと、意図せず米国の食品衛生法規に違反してしまう場合があります。表示についても同様で、日本の様式のまま英訳しただけでは、米国が求める形式を満たせないことが多いです。

実際の例——ある水産加工品メーカーの警告書

FDAは2023年11月12日から16日にかけて、静岡県にあるその水産加工施設を対象に、リモート形式の査察(Foreign Remote Regulatory Assessment)を実施しました。その結果を受けて、2024年5月1日付で警告書が出されています。指摘された内容は、大きく分けて4つありました。

1つ目は着色料です。製品には赤色106号(Red 106)という着色料が使われていましたが、完成品のラベルにはその表示がありませんでした。査察の際に、メーカーからこの着色料の仕様書自体は提示されていたものの、ラベルへの記載が抜け落ちていた形です。

2つ目は魚種表示です。「調味たらこ粉末(Seasoned Alaska Pollock Powder)」という商品名で販売されていた製品が、実際にはタラ(Cod)で作られていたにもかかわらず、原材料表示には「Salted Alaska Pollock」と記載されていました。商品名と中身が一致しておらず、消費者に誤解を与える表示だとされました。

3つ目はアレルゲン表示です。主要食品アレルゲンを個別に表示する義務があるにもかかわらず、それが果たされていない製品がありました。

4つ目はServing Size(1回摂取量)とNutrition Facts栄養成分表示)です。乾燥いわし製品のラベルには「Serving Size 10g」と記載されていましたが、乾燥スナック類(ジャーキーなど)としての基準量は30gとされており、実際の基準とラベルの数値が一致していませんでした。摂取量の基準がずれると、そこから算出される栄養成分表示の数値もすべて不正確になってしまいます。

出典(FDA Warning Letter)↗

なぜ問題なのか

米国で承認されていない着色料が使われている食品は、それだけで「不良品(adulterated)」として扱われます。日本での承認の有無は関係ありません。また、商品名と実際の中身が違う表示は、単なる翻訳ミスでは済まず、消費者に誤解を与える表示(misbranding)として扱われます。アレルゲン表示や栄養成分表示も、日本の様式を英語に訳しただけでは不十分で、米国が定めた形式・基準量に沿っているかどうかが問われます。

日本企業が注意すべきこと

今回の事例からは、輸出前に確認しておきたいポイントがいくつか見えてきます。

  • 使っている着色料・添加物が、米国FDAで食品用として認可されているかを事前に確認する
  • 商品名・原材料表示に使う魚種名などが、実際の中身と一致しているかを見直す
  • ラベルはFDAの様式(Nutrition Facts・アレルゲンの個別表示・Serving Size)に沿って作り直す
  • Serving Sizeは、日本での慣習量ではなく、米国のRACC(基準量)に基づいて設定する

早めの確認が、輸出を止めないコツです

着色料や表示の不備は、商品そのものの品質とは別のところでつまずくポイントです。だからこそ、輸出前のチェックで防げる部分でもあります。

ワールドシフトでは、使用中の着色料・添加物が米国で認可されているかどうかの確認や、Nutrition Facts・アレルゲン表示・Serving Sizeを含めたラベルの整備についてもサポートしています。「この着色料はそのまま使って大丈夫か」「表示はこの形式で合っているか」といった判断も含めて、米国輸出前のFDA対応をお任せいただけます。

※輸出前の確認だけでなく、取得後の更新・表示の維持・査察対応まで、取った後も一緒に点検します。対応できる範囲は品目・工程により異なり、米国代理人・FSVP等は連携先を通じてご案内します。

出典・参考:FDA原文で確認する(fda.gov)↗

自社の商品で同じ指摘を受けないために——

WorldShift Trade Watch — 出典はFDA。