ホットドッグバンズ(ごま未表示)
表示・アレルゲン・健康強調(misbranding)
⚠ FDAが指摘した実例「レシピを変えたら、ラベルも変える」——ごま未表示で自主回収になったFDA実例
米国では、食品に含まれるアレルゲンをラベルに正しく表示する必要があります。2023年には「ごま(sesame)」が新たに“主要アレルゲン”に加わり、日本の食品を輸出するうえでも見落とせないポイントになりました。
はじめに——2023年から「ごま」は米国の主要アレルゲン
アメリカでは、特定のアレルゲンを含む食品には、そのアレルゲンをラベルに明記することが法律で求められています。2023年1月1日からは、これまでの8品目に加えて「ごま(sesame)」が9番目の主要アレルゲンとして正式に加わりました。
ごまは、日本の食品ではとても多くの商品に使われています。パン、和菓子、ドレッシング、ふりかけ、練り製品、調味料、ごま油など、意識せずに使っていることも少なくありません。だからこそ、米国向けの商品では「ごまが入っているか」「ラベルに表示されているか」の確認がとても重要になります。
実際の例——ごまを足したのに、ラベルが追いつかなかった
FDAのWarning Letterでは、あるパンメーカー(Perfection Bakeries/Aunt Millie's Bakeries)のホットドッグ用バンズについて、ごまが表示されないまま製造・出荷されていた事例が取り上げられています。
このメーカーは2023年1月に商品の配合を変更し、生地にごまを加えました。ところが、その後に届いた印刷済みのパッケージには、原材料欄に「ごま」が記載されていませんでした。結果として、ごまを含んでいるにもかかわらず、それが表示されていない商品が製造・出荷されてしまいました。
この商品は2023年3月に自主回収(リコール)となりました。実際に、アレルギー反応が1件報告されたとされています。ごまにアレルギーのある方にとっては、表示の欠落がそのまま健康被害につながってしまうためです。
なぜ起きたのか——「ラベル管理」のつまずき
FDAへの回答の中で、メーカーはこの問題の原因を「ラベル管理の欠陥(lack of label control)」と説明しています。具体的には、受け入れの段階で誤ったパッケージを受け取ってしまい、包装の担当者が、正しいアレルゲン表示のないパッケージをそのまま使ってしまった、という流れでした。
配合(レシピ)を変えたときに、パッケージの表示がそれに追いついていなかった——これは、どの食品メーカーにも起こりうる、とても典型的なつまずきです。
日本企業が注意すべきこと
日本の食品は、ごまを使う商品がとても多いのが特徴です。米国向けに輸出する際は、まず「その商品にごまが含まれていないか」を確認し、含まれている場合は主要アレルゲンとしてラベルに明記する必要があります。
さらに大切なのは、配合や原材料を変更したときに、ラベルも必ず連動して見直す仕組みを持っておくことです。日本語ラベルを英訳して終わり、ではなく、レシピを変えるたびに「表示も変わるべきではないか」を確認することが、こうしたリスクを未然に防ぎます。
- 商品にごま(ごま油・すりごま・練りごまなどを含む)が使われていないか確認する
- 含まれる場合は、米国の主要アレルゲンとしてラベルに明記する
- 配合・原材料を変更したら、ラベル表示も必ず見直す
- パッケージを切り替えるときは、アレルゲン表示が正しいかを受け入れ時にチェックする
ラベルは「印刷して終わり」ではありません
米国向けの食品ラベルは、一度作れば終わり、というものではありません。原材料の変更、パッケージの切り替え、供給元の変更などがあるたびに、表示が正しいかを確認し続ける必要があります。
ワールドシフトでは、こうした米国向け食品ラベルの確認や、アレルゲン表示のチェック、配合変更にともなう表示の見直しもサポートしています。「この商品はごまの表示が必要か」「レシピを変えたが、ラベルはこのままでよいか」といった判断も含めて、米国輸出前のFDA対応をお任せいただけます。
※輸出前の確認だけでなく、取得後の更新・表示の維持・査察対応まで、取った後も一緒に点検します。対応できる範囲は品目・工程により異なり、米国代理人・FSVP等は連携先を通じてご案内します。
出典・参考:FDA原文で確認する(fda.gov)↗
自社の商品で同じ指摘を受けないために——