市場トレンド

国内販売と海外販売は、どちらが上かではなく何がちがうか──始めやすさと、売り場の広さ

2026年9月2日 | 出典:国税庁 タックスアンサー No.6551/Amazon公式(日本)

Amazon販売には国内向けと海外向けがあります。どちらが優れているという話ではなく、効いてくる条件がちがいます。始めやすさなら国内、売り場の広さなら海外。加えて消費税の扱いが変わるのが、見落とされやすい差です。

Amazon輸出国内販売消費税輸出免税円安
TOPIC
国内|始めやすさ
日本語で対応でき、比較的始めやすい
TOPIC
海外|売り場
国内より大きな市場へ商品を届けられる
TOPIC
輸出免税
輸出取引は消費税が免除される(国税庁)
TOPIC
仕入税額控除
対応する課税仕入れの消費税は控除の対象

国内販売の強みは、始めやすさにある

国内販売は、日本のお客様を相手に日本国内で販売する方法です。問い合わせも表示も日本語で済み、配送も国内で完結します。最初のハードルはこちらのほうが低いのが実際です。

一方で、同じ商品を扱う出品者も多く、価格で並べられやすい面があります。

海外販売の強みは、売り場の広さにある

海外販売は、米国など海外のお客様へ日本の商品を販売する方法です。向き合う買い手の母数が国内より大きく、日本製品や日本ブランドであること自体が選ばれる理由になる場合があります。

また、売上をドルで受け取るため、円安が売上の追い風になることがあります。ただし為替は一方向には動かないので、前提にはできません。

消費税の扱いがちがう

ここが国内販売との実務上の大きな差です。国税庁のタックスアンサーによれば、国内からの輸出として行われる資産の譲渡または貸付けなどの輸出取引は、消費税が免除されます。

さらに、輸出取引に対応する課税仕入れに含まれる消費税については、申告の際に仕入税額の控除をすることができるとされています。商品の購入代金だけでなく、事務用品や広告宣伝費などの経費に含まれる消費税も対象になります。

ただし証明書類の保存が必要です。輸出許可を受ける貨物は税関長が証明した輸出許可書、郵便物は日本郵便の引受け証明書、役務提供は契約書などの記録を、納税地等に7年間保存する必要があるとされています。

税務の個別判断は事業者ごとに変わります。実際の申告にあたっては税理士等の専門家にご確認ください。

どちらを選ぶか

始めやすさを取るなら国内、販売先の広さを取るなら海外、というのが素直な整理です。両方やってはいけないわけでもありません。

ただし海外販売では、通関や輸入者の設計、手数料や配送料の見積もりが国内とは別に必要になります。売り場が広いぶん、事前に決めておくことも増える、という理解が実態に近いです。

この記事の用語

輸出免税:国内からの輸出として行われる資産の譲渡等について、消費税が免除される取り扱い。
仕入税額控除:課税仕入れに含まれる消費税を、申告の際に差し引くこと。
輸出許可書:輸出の許可を受けた貨物について税関長が証明する書類。輸出免税の証明書類のひとつ。

よくある質問

輸出すれば必ず消費税が免除されますか。
国税庁は輸出取引について免除されると案内していますが、証明書類の保存など条件があります。個別の適用は事業者ごとに変わるため、税理士等にご確認ください。
証明書類はどのくらい保存しますか。
国税庁のタックスアンサーでは、納税地等に7年間保存する必要があるとされています。
円安ならいつでも有利ですか。
為替は動きます。円安が追い風になることはありますが、前提として計算に組み込むと、振れたときに採算が崩れます。
上記は2026年9月2日に確認しました。税務の取り扱いは個別の事情によって変わります。実際の判断は税理士・通関業者等の専門家にご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。規制・手続き・各サービスの効果に関する記述も一般情報であり、成果や個別判断を保証するものではありません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報を、税務・通関の個別判断は税理士・通関業者等の専門家をご確認ください。