国内販売と海外販売は、どちらが上かではなく何がちがうか──始めやすさと、売り場の広さ
Amazon販売には国内向けと海外向けがあります。どちらが優れているという話ではなく、効いてくる条件がちがいます。始めやすさなら国内、売り場の広さなら海外。加えて消費税の扱いが変わるのが、見落とされやすい差です。
国内販売の強みは、始めやすさにある
国内販売は、日本のお客様を相手に日本国内で販売する方法です。問い合わせも表示も日本語で済み、配送も国内で完結します。最初のハードルはこちらのほうが低いのが実際です。
一方で、同じ商品を扱う出品者も多く、価格で並べられやすい面があります。
海外販売の強みは、売り場の広さにある
海外販売は、米国など海外のお客様へ日本の商品を販売する方法です。向き合う買い手の母数が国内より大きく、日本製品や日本ブランドであること自体が選ばれる理由になる場合があります。
また、売上をドルで受け取るため、円安が売上の追い風になることがあります。ただし為替は一方向には動かないので、前提にはできません。
消費税の扱いがちがう
ここが国内販売との実務上の大きな差です。国税庁のタックスアンサーによれば、国内からの輸出として行われる資産の譲渡または貸付けなどの輸出取引は、消費税が免除されます。
さらに、輸出取引に対応する課税仕入れに含まれる消費税については、申告の際に仕入税額の控除をすることができるとされています。商品の購入代金だけでなく、事務用品や広告宣伝費などの経費に含まれる消費税も対象になります。
ただし証明書類の保存が必要です。輸出許可を受ける貨物は税関長が証明した輸出許可書、郵便物は日本郵便の引受け証明書、役務提供は契約書などの記録を、納税地等に7年間保存する必要があるとされています。
税務の個別判断は事業者ごとに変わります。実際の申告にあたっては税理士等の専門家にご確認ください。
どちらを選ぶか
始めやすさを取るなら国内、販売先の広さを取るなら海外、というのが素直な整理です。両方やってはいけないわけでもありません。
ただし海外販売では、通関や輸入者の設計、手数料や配送料の見積もりが国内とは別に必要になります。売り場が広いぶん、事前に決めておくことも増える、という理解が実態に近いです。
