
FBAから返送した商品が破損していて再出品できない。記録・補てんの確認と、返送手数料まで含めた行き先の決め方
売れ行きの落ちた在庫を、FBAから返送してもらった。届いた荷物を開けると、ダンボールはボロボロ、緩衝材もほとんど入っておらず、中の商品の箱がつぶれていた。これでは、もう一度新品として出品することはできない——。
FBAから在庫を返送すると、こうした破損に出会うことがあります。
「返ってきた商品が破損していたら、どうすればいいの?自分で損をかぶるしかないの?」
この記事では、FBAから返送した商品が破損していたときに、まずやること、補てんを受けられるかの確認、そして再出品できない商品の行き先の決め方を、Amazon輸出の実務の視点で整理します。
返送品が破損していたときの考え方
返送された商品が破損していても、すぐに「自分の損」と決めつけないことが大切です。Amazonの倉庫内や返送中の破損は、条件によって補てんの対象になることがあります。
そのうえで、再出品できない商品は、これからかかる費用に対して、いくら回収できるかで行き先を決めます。次の順で進めます。
やること
まず、状態を確認して記録する
返送された商品が破損していたら、まず状態を確認して記録します。補てんを申請するときも、行き先を決めるときも、この記録がもとになります。
| 撮影・記録するもの | 見るところ |
|---|---|
| 商品の破損箇所 | どこが、どのように壊れているか |
| 外箱(ダンボール) | つぶれ・破れ・濡れなど、輸送時の傷みがあるか |
| 梱包材(緩衝材など) | 中の商品を守る梱包になっていたか |
| 配送ラベル | どの返送の荷物か分かるように |
| 返送依頼番号・追跡番号 | 写真と合わせて、どの返送のものかを残す |
写真は、箱を開ける前の外観から順に撮っておくと、どの段階で破損したのかを説明しやすくなります。
代行倉庫に返送する場合
自分の手元ではなく、発送代行などの倉庫に返送する場合は、到着後の検品と撮影を依頼しておきます。返送を作る前に依頼しておけば、届いた時点の状態を記録してもらえます。届いてからしばらくたつと、いつ破損したのかが分かりにくくなります。
破損は、必ず自己負担になるわけではない
破損していたからといって、必ず自己負担になるわけではありません。Amazonの倉庫内や、返送中に生じた破損は、条件によって補てんの対象になる場合があります。
補てんの条件は国によって違うので、対象の国の補てんの条件と申請期限を確認します。米国では、補てんの金額は、セラーセントラルに登録した仕入原価(登録がなければAmazonの見積額)をもとに計算されるようになっています。仕入原価を正しく登録しておくことも、損を小さくするための準備です。
補てんの申請期限
米国のFBAでは、申請できる期間が決まっています。目安は次のとおりです。
| 場面 | 申請の期限(米国の目安) |
|---|---|
| 返送された商品が破損していた | 返送品の配達日から60日以内 |
| 返送の荷物が届かない | 最後に配送状況が更新されてから15日たってから、返送の荷物が作成された日から75日以内 |
※補てんの条件や期限は変更されることがあります。最新の内容は、セラーセントラルの補てんのポリシーで確認してください。
期限は短めです。返送品が届いたら、できるだけ早く開けて確認し、破損があれば記録をそろえて申請します。
FBAの返送手数料
行き先を決めるときは、返送にかかる費用も知っておく必要があります。米国のFBAでは、在庫を返送するときに、商品のサイズと重さに応じて1個ごとに返送手数料がかかります。
| 標準サイズの商品の重さ | 返送手数料(1個あたり) |
|---|---|
| 0.5〜1ポンド | 1.53ドル |
| 1〜2ポンド | 2.27ドル |
| 2ポンドを超える | 2.89ドル + 2ポンドを超える1ポンドごとに1.06ドル |
※2026年の米国の料金の例です。0.5ポンド以下や大型サイズ、衣類・靴・時計など特別な取り扱いが必要な商品は別の料金です。最新の料金はセラーセントラルで確認してください。
返送手数料は、返送すると決めたらかかる費用です(実際の請求は、商品が倉庫から取り出された時点)。破損して売れない可能性がある商品を返送する場合は、その費用も含めて「返送する価値があるか」を考えます。
Amazonで再販できないときの行き先を比べる
破損の程度によって、Amazonで再販できない場合は、次の行き先を比べます。
| 行き先 | 注意すること |
|---|---|
| 現地(海外)で売却する | eBayなどで売る場合は、破損箇所や動作確認の結果を明記する。その販売先で認められる商品・状態かも確認する |
| 日本へ返送する | 国際送料や手数料がかかる。返送後に残る金額で判断する |
| 廃棄する | 廃棄の費用がかかる。対象商品・数量・理由などの記録を残す |
現地で中古品として売る場合は、商品の状態を正確に書くことが大切です。状態を実際より良く書くと、返品や評価の低下につながり、かえって損が大きくなります。
日本へ返送するなら「返送後に残る金額」で判断する
日本へ返送すれば、日本で中古品として売れるかもしれません。ただし、売却価格だけでなく、返送後に残る金額で判断します。
| 1個あたり(例) | 日本へ返送して売る | 現地で売る |
|---|---|---|
| 売れる金額 | 3,000円 | 2,000円 |
| − 国際送料・返送の手数料 | 2,200円 | — |
| − 販売の手数料・国内の送料など | 600円 | 500円 |
| 手元に残る金額 | 200円 | 1,500円 |
この例では、日本で高く売れても、国際送料や手数料を引くと、現地で売ったほうが多く残ります。国際送料や手数料を差し引くと、現地で売却したり、廃棄したりするほうが負担を抑えられる場合があります。
売れない在庫を国内・海外のどこで現金化するか、出口ごとに「手元に戻る額」を比べる考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
国内・海外の出口の比べ方を詳しく解説売れない在庫はまとめて買い取ってもらえる?在庫買取から海外での売り切りまで、国内・海外の出口で現金化する判断基準
›
判断の基準は「これからかかる費用に対して、いくら回収できるか」
行き先を決める基準は、これからかかる費用に対して、いくら回収できるかです。再販する場合の手残りと、廃棄する場合の費用を比べます。
ここで大切なのは、すでに払った仕入れ代は、比べる金額に入れないことです。仕入れ代を取り戻そうとして、さらに送料や手数料をかけると、損がかえって大きくなることがあります。
回収の見込みが低い商品は、処分も選択肢に入れます。判断を先送りすると、保管料や対応の費用が増え続けます。
コンサルティングで相談を受けると、破損した商品を「せっかく仕入れたから」と日本に送り返し、送料のほうが高くついてしまったという方がいます。返送を決める前に、1個あたりいくら残るかを一度計算するだけで、こうした損は防げます。
Amazonの在庫処分に出したときにいくら戻るか、廃棄したときの仕訳と残しておく記録は、こちらの記事で詳しく解説しています。
在庫処分と廃棄を詳しく解説Amazonの在庫処分プログラムに出すと、いくら戻る?処分の前に「赤字ライン」までの値下げを試す
›
まとめ
FBAから返送した商品が破損していても、すぐに自分の損と決めつけず、記録と補てんの確認から始めます。
- 破損箇所・外箱・梱包材・配送ラベルを撮影し、返送依頼番号・追跡番号と合わせて記録する。代行倉庫には到着後の検品・撮影を依頼する
- 倉庫内や返送中の破損は、補てんの対象になる場合がある。対象の国の条件と申請期限(米国では返送品の破損は配達日から60日以内)を確認する
- 返送手数料は1個ごとにかかる。返送する価値があるかを、費用を含めて考える
- Amazonで再販できないときは、現地での売却・日本への返送・廃棄を比べる。日本へ返送するなら、返送後に残る金額で判断する
- 基準は「これからかかる費用に対して、いくら回収できるか」。仕入れ代を取り戻そうとして、費用をかけすぎない
よくある質問
FBAから返送された商品が破損していたら、まず何をすればいいですか?
状態を確認して記録します。商品の破損箇所、外箱、梱包材、配送ラベルを撮影し、返送依頼番号や追跡番号と合わせて残します。代行倉庫に返送する場合は、到着後の検品と撮影を依頼しておきます。
FBAの返送で破損した商品は、補てんしてもらえますか?
Amazonの倉庫内や返送中に生じた破損は、条件によって補てんの対象になる場合があります。対象の国の補てんの条件と申請期限を確認します。米国では、返送品が破損していた場合の申請は、返送先への配達日から60日以内とされています。
FBAの返送手数料はいくらですか?
米国では、商品のサイズと重さに応じて1個ごとにかかります。標準サイズの場合、0.5〜1ポンドで1.53ドル、1〜2ポンドで2.27ドルなどです。最新の料金はセラーセントラルで確認してください。
破損した商品は、日本に返送したほうがいいですか?
売れる価格だけでなく、返送後に残る金額で判断します。国際送料や手数料を差し引くと、現地で売却したり廃棄したりするほうが負担を抑えられる場合があります。
破損した商品の処分は、何を基準に決めればいいですか?
「これからかかる費用に対して、いくら回収できるか」が基準です。再販する場合の手残りと、廃棄する場合の費用を比べます。仕入れ代を取り戻そうとして、さらに費用をかけすぎないことが大切です。

米Amazon輸出コンサルティング
損を小さく止める判断を、
迷わずできるように。
返送するか、売り切るか、処分するか。在庫の行き先は、数字で比べれば判断できます。ワールドシフトは、米Amazon輸出を一から教え、年商1億円に届いた方も出してきたコンサルティングと、FBA納品の物流を長年続けてきました。
- アカウント作成から販売まで全サポート
- 無制限の質問サポートで不安を解消
- リサーチ・在庫の見切り・返送や処分の判断・物流まで一貫して相談できる

コメント
まだコメントはありません。記事の感想や、返送や破損で困っていることを気軽に書いてください。