Form 740は今も必要?不要でもFCC認証は確認する

電波機器の申告書(FCC Form 740)は今も必要?提出が不要になった時期と、FCC認証とは何かを確認する方法

公開日 最終更新日

Bluetoothのイヤホンをアメリカへ送ろうとして調べたら、「電波機器はFCC Form 740という申告書が必要」と書かれた記事が出てきた。でも、別の記事には「もう不要」とある。どちらが正しいのか、何を準備すればいいのか分からない——。

電波を使う機器のルールは、古い情報と新しい情報が混ざって見つかりやすいテーマです。

「電波機器の申告書は、まだ出す必要があるの?出さなくていいなら、何も気にせず送っていいの?」

この記事では、FCC Form 740が今も必要なのかと、申告書が不要でも確認しておくべきFCCの認証、発送の前にクーリエや発送代行会社へ伝えることを整理します。Amazon輸出に限らず、アメリカへ電子機器を送るときに共通する内容です。

電波機器を送るときの考え方

電波を使う機器を送るときは、「通関で出す書類」と「商品そのものが満たすべき要件」を分けて考えます。申告書が不要になっても、商品がアメリカの電波のルールに合っている必要があることは変わりません。

FCC Form 740とは

FCC Form 740は、電波を使う機器などをアメリカへ輸入するときに、その機器が米国の電波に関するルールに適合しているか、どの目的で輸入するかを申告する書類です。FCCは、アメリカで電波や通信のルールを定めている連邦通信委員会のことです。

以前は、電波を使う機器を輸入するとき、原則として通関で提出(電子での申告を含む)が求められていました。

提出の義務は、2017年11月に廃止された

FCC Form 740の提出の義務は、2017年11月に廃止されました。米国の官報で2017年11月2日に公表され、その日から有効になっています。そのため、現在は原則として提出は不要です。

時期FCC Form 740
2017年11月まで電波を使う機器を輸入するとき、原則として通関で提出が必要
2017年11月から提出の義務が廃止され、原則として不要

「Form 740が必要」と書かれた情報は、2017年より前のものかもしれません。情報を見るときは、いつの時点の情報かを確かめます。

申告書が不要でも、電波機器を自由に送れるわけではない

FCC Form 740が不要になっても、電波機器を自由に送れるわけではありません。廃止されたのは「通関で出す申告書」で、商品がルールに合っている必要はそのままです。アメリカで販売する商品は、商品に応じたFCCの認証や適合の要件を満たしている必要があります。

FCC認証とは

FCC認証とは、電子機器がアメリカの電波に関するルールに適合していることを確認する仕組みです。どの手続きが必要かは、商品によって違います。

商品の例確認すること
Wi-Fi・Bluetoothなどの無線機能がある機器認証を受けているか。認証を受けた機器には、FCC IDが付いている
無線機能はないが、電気で動く電子機器商品に応じた適合の要件を満たしているか

無線機能のある機器では、本体やパッケージ、説明書などにFCC IDが書かれていることが多くあります。FCC IDは、その機器が認証を受けていることを示す番号です。仕入れる商品にFCC IDの表示があるかは、確認の手がかりの一つになります。

発送の前に、クーリエや発送代行会社へ商品の情報を伝える

電波を使う機器を送るときは、発送する前に、クーリエや発送代行会社へ商品の情報を共有します。次の情報を伝えて、発送できるかと必要な書類を確認します。

確認のために伝える情報とその理由:型番(同じ商品名でも、型番によって仕様や認証が違うことがある)、用途(何に使う機器かで、確認することが変わる)、Wi-Fi・Bluetoothなどの無線機能の有無(電波を出す機器かどうかを判断するため)、電池の有無(輸送のルールの確認が別に必要になるため)

配送会社などから申告書を求められた場合は、言われるままに用意するのではなく、書類の名前と、何のために出すのかを確認します。古い情報にもとづいて求められていないかを確かめるためです。

電池が入っている場合は、輸送のルールも別に確認する

電波を使う機器には、電池が入っているものも多くあります。その場合は、FCCへの適合の確認とは別に、リチウム電池などの輸送のルールも確認します。

  • FCCへの適合:商品が、アメリカの電波のルールに合っているか
  • 電池の輸送のルール:その電池を、その方法で送れるか

この2つは、それぞれ別に確認が必要です。一方が問題なくても、もう一方の条件を満たさなければ送れません。リチウム電池が入った商品で確認することは、こちらの記事で詳しく解説しています。

電池入りの商品の確認を詳しく解説リチウム電池入りの商品は海外発送できる?モバイルバッテリーの扱いとUN38.3、仕入れ前に確認すること

Amazonで出品できることを、輸入・販売できる根拠にしない

「Amazonで出品できたから大丈夫」と考えがちですが、Amazonで出品できることだけを、輸入・販売できる根拠にしないことが大切です。出品できることと、アメリカの電波のルールに合っていることは、別の話です。

必要な適合の資料が確認できない商品は、仕入れや発送を進める前に、メーカーや通関業者へ確認します。資料がそろわない商品を仕入れてしまうと、送れない、売れない在庫になるおそれがあります。

仕入れる前に、輸入できるか・出品できるかを確認するポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

仕入れ前の確認を詳しく解説Amazon輸出で何を売ればいい?アメリカで日本製品が売れる理由と、商品の選び方で確認する4つのこと

まとめ

電波機器の申告書(FCC Form 740)は、原則として提出が不要になりました。ただし、電波機器を自由に送れるわけではありません。

  • FCC Form 740は、電波を使う機器の輸入で、ルールへの適合と輸入の目的を申告する書類。以前は原則として通関で提出が必要だった
  • 提出の義務は2017年11月に廃止され、原則として不要
  • 申告書が不要でも、アメリカで販売する商品は、商品に応じたFCCの認証・適合の要件を満たす必要がある
  • 発送の前に、型番・用途・無線機能の有無をクーリエや発送代行会社へ伝え、発送の可否と必要書類を確認する
  • 電池が入っている場合は、FCCへの適合とは別に、電池の輸送のルールも確認する
  • Amazonで出品できることを根拠にせず、適合の資料が確認できない商品は、仕入れる前にメーカーや通関業者へ確認する

よくある質問

FCC Form 740とは何ですか?

電波を使う機器などをアメリカへ輸入するときに、米国の電波に関するルールに適合しているか、どの目的で輸入するかを申告する書類です。以前は、原則として通関のときに提出が必要でした。

FCC Form 740は、今も提出が必要ですか?

FCC Form 740の提出の義務は、2017年11月に廃止され、原則として不要になりました。

FCC Form 740が不要なら、電波機器は自由に送れますか?

自由に送れるわけではありません。米国で販売する商品は、商品に応じたFCCの認証や適合の要件を満たしている必要があります。

無線機能のある商品を送る前に、何を確認すればいいですか?

クーリエや発送代行会社に、型番・用途・Wi-FiやBluetoothなどの無線機能の有無を伝え、発送できるかと必要な書類を確認します。電池が入っている場合は、輸送のルールも別に確認します。

Amazonで出品できれば、アメリカに輸入して販売してもいいですか?

Amazonで出品できることだけを、輸入・販売できる根拠にしないことが大切です。必要な適合の資料が確認できない商品は、仕入れや発送を進める前に、メーカーや通関業者へ確認します。

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※本ページは一般的な情報提供を目的としたものです。FCCの認証・適合の要件や、輸入・輸送のルールは商品の内容や時期によって異なり、変更されることがあるため、最新の内容はFCCの公式の案内や、メーカー・通関業者・配送会社にご確認ください。