
SKUごとの本当の利益が見えない。Amazonで赤字商品を見つける商品別の利益計算と、利益管理の方法
いちばん売上の大きい商品だから、今月も多めに補充した。ところが、商品ごとに費用を並べてみたら、その商品は返品と保管料と送料で、売るたびに赤字になっていた。何か月も、赤字の商品をいちばん熱心に売り続けていた——。
商品の数が増えるほど、こうした「売れているのに儲かっていない商品」に気づきにくくなります。
「どの商品が本当に儲かっていて、どの商品が赤字なのか、どうやって見ればいいの?」
この記事では、SKUごとに本当の利益を計算して、赤字の商品を見つける方法を整理します。Amazon以外の販売先でも、同じ考え方で商品別の利益を管理できます。
商品別の利益を見るときの考え方
売上が出ていても、その商品が黒字とは限りません。SKU(自分が設定する商品管理番号)ごとに、売上と費用をまとめて確認することで、はじめて本当の利益が分かります。
次の順で進めます。
やること
売上が出ていても、黒字とは限らない
たとえば、ある月の3つのSKUを、売上と利益で並べてみます。
| SKU(例) | 売上 | 費用の合計 | 利益 |
|---|---|---|---|
| SKU-A(売上がいちばん大きい) | 300,000円 | 312,000円 | −12,000円 |
| SKU-B | 120,000円 | 90,000円 | 30,000円 |
| SKU-C | 60,000円 | 42,000円 | 18,000円 |
売上だけを見ると、SKU-Aがいちばんの稼ぎ頭に見えます。しかし、返品や保管料、送料などの費用を全部引くと、SKU-Aは赤字です。売上の大きい商品ほど補充を優先しがちなので、気づかないまま赤字を広げてしまうことがあります。
まず、同じ期間のSKUごとの数字をそろえる
まず、同じ期間で、SKUごとの次の数字を確認します。
- 販売数量
- 売上
- 返金
- Amazonの手数料
Amazonでは、セラーセントラルの利益分析などの機能や、ペイメントの取引レポートを使って確認します。期間がそろっていないと、売上と費用を正しく対応させられないので、「何月1日から何月末日まで」のように期間を決めてから集計します。
入金額は、売上や利益と同じではない
注意したいのは、Amazonからの入金額は、売上や利益と同じではないことです。入金額は、売上からAmazonの手数料などが引かれた金額で、仕入れ代やAmazon以外の費用は引かれていません。また、入金には留保や入金サイクルによる時間差もあります。
「今月は入金が多かったから儲かった」ではなく、SKUごとに費用を差し引いて、利益を確認します。
SKUごとに確認する項目
SKUごとに、次の項目を確認します。
これらを売上から差し引いたものが、そのSKUの利益です。
まとめて払った送料や関税は、商品ごとに振り分ける
複数の商品をまとめて発送した送料や、まとめて払った関税は、商品ごとに振り分けます。振り分けずに1つの商品の費用にしてしまうと、その商品だけが赤字に見え、ほかの商品は利益が大きく見えてしまいます。
まとめて送った送料を1個あたりに割る方法と、販売方法ごとに入れ忘れやすい費用は、こちらの記事で詳しく解説しています。
送料の割り方を詳しく解説せどり・物販の利益率を過大に見ていた。梱包材や送料を原価に含める利益計算と、まとめて送る送料の割り方
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売れた数量の分だけを対応させる
仕入れた全数量の費用を、その月に売れた商品の費用として引かないようにします。
たとえば10個仕入れて、その月に3個売れた場合、商品の利益の計算では、まず売れた3個分の仕入れ代や納品の費用を対応させます。残りの7個は、在庫として管理します。10個分の仕入れ代を全部その月の費用にすると、売れている商品が赤字に見えてしまいます。
売れた分だけが費用(売上原価)になり、売れ残りは在庫(資産)になる会計の考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
売上原価の考え方を詳しく解説在庫は「経費」ではなく「資産」。物販の会計で知っておきたい棚卸資産とは何か、売上原価の計算と資金計画への影響
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後から届く請求は、「暫定利益」で管理する
輸出では、請求が後から届く費用にも注意します。関税などの請求の時期は、配送会社や契約によって違います。月末の時点では、まだ請求が届いていないこともあります。
このとき、未請求だから費用ゼロとしないことが大切です。見込みの金額を入れた「暫定利益」として管理し、請求が届いたら実際の金額に更新します。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 月末(請求がまだ届いていない) | 関税などは見込みの金額を入れ、「暫定利益」として記録する |
| 請求が届いたとき | 見込みの金額を実際の金額に置き換え、利益を更新する |
費用ゼロのまま利益を見ると、請求が届いた月に、急に利益が減ったように見えてしまいます。
赤字商品を見つけたら、原因を分けて確認する
赤字の商品を見つけたら、どの費用が想定からずれたのかを分けて確認します。原因によって、直すところが違います。
| ずれの原因 | 改善すること |
|---|---|
| 値下がり | 価格の設定、下限価格の見直し |
| 仕入れ価格 | 仕入先や仕入れの条件の見直し |
| 送料 | 発送の方法や、まとめ方の見直し |
| 保管期間 | 次の仕入れ数量を減らし、売り切るまでの期間を短くする |
| 返品 | 商品の説明や、商品の選び方の見直し |
原因が分かれば、価格の設定や次の仕入れ数量を改善できます。「なんとなく赤字」のまま販売を続けないことが大切です。


商品ごとの販売結果と利益を、まとめて確認
米AmazonリサーチツールPROFiNDER
販売結果と利益を確認できます。関税を引いた利益や赤字になる売値、売れ残っている在庫の一覧も見られるので、赤字の商品とその原因に早く気づけます。
PROFiNDERを見る →補充は、売上ではなく残る利益で判断する
売上の大きさだけで補充を決めず、実際に残る利益で判断することが大切です。売上が大きくても利益が残らない商品を補充し続けると、売れば売るほど赤字が広がります。
商品別の利益を確認したうえで、月額プランやツール代などの固定費を差し引き、事業全体でも利益が残っているかを確認します。商品ごとには黒字でも、固定費を引くと全体では赤字、ということもあります。
月額の出品料などの固定費を回収するのに必要な販売数と、目標の利益からリサーチの量を決める方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
固定費の回収を詳しく解説Amazonの大口出品は月何個売れば元が取れる?月額4,900円を回収する販売数と、小口出品との分岐点
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コンサルティングで商品ごとの利益を一緒に出してみると、「いちばん売れている商品がいちばん利益を削っていた」ということが珍しくありません。月に1回、SKUごとの利益を並べて見るだけで、補充の優先順位が大きく変わります。
まとめ
売上が出ていても、その商品が黒字とは限りません。SKUごとに売上と費用をまとめて確認します。
- 同じ期間で、SKUごとの販売数量・売上・返金・Amazonの手数料をそろえる。入金額は売上や利益と同じではない
- Amazonの費用(販売手数料・FBA手数料・保管料・広告費・返送・廃棄)、仕入れ代、Amazon以外の費用、輸出の費用まで確認する
- まとめて払った送料や関税は、商品ごとに振り分ける
- 仕入れた全数量ではなく、売れた数量の分の仕入れ代や納品費用を対応させる
- 後から届く請求は、見込みの金額で「暫定利益」として管理し、請求後に更新する
- 赤字の商品は、値下がり・仕入れ価格・送料・保管期間・返品のどれがずれたかを分けて改善する
- 補充は売上ではなく残る利益で判断し、固定費を引いた事業全体の利益も確認する
よくある質問
Amazonで商品別(SKU別)の利益は、どう確認しますか?
同じ期間で、SKUごとの販売数量・売上・返金・Amazonの手数料を確認します。セラーセントラルの利益分析などの機能や、ペイメントの取引レポートを使い、仕入れ代やAmazon以外の費用も合わせて計算します。
Amazonからの入金額を、利益と考えてもいいですか?
入金額は、売上や利益と同じではありません。入金額には、仕入れ代やAmazon以外の費用が引かれていないため、SKUごとに費用を差し引いて利益を確認します。
SKUごとの利益計算では、何を確認しますか?
売上と返金、Amazonの費用(販売手数料、FBA配送代行手数料、保管料、広告費、返送・廃棄の費用)、売れた数量に対応する仕入れ代、Amazon以外の費用(納品送料、梱包材、代行料金)、輸出なら国際送料や関税などです。
関税などの請求が後から届く場合は、どうすればいいですか?
未請求だから費用ゼロとせず、見込みの金額を入れた「暫定利益」として管理し、請求が届いたら更新します。
赤字商品を見つけたら、どうすればいいですか?
値下がり、仕入れ価格、送料、保管期間、返品など、どの費用が想定からずれたのかを分けて確認し、価格の設定や次の仕入れ数量を改善します。売上の大きさではなく、実際に残る利益で補充を判断します。

米Amazon輸出コンサルティング
売れている商品が、儲かっている商品とは限らない。
商品ごとの利益の見方から一緒に。
どの商品を補充し、どの商品をやめるかは、商品ごとの利益で決まります。ワールドシフトは、米Amazon輸出を一から教え、年商1億円に届いた方も出してきたコンサルティングと、FBA納品の物流を長年続けてきました。
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