値下げしたのに利益が増えた!価格帯で変わる販売手数料

Amazonの販売手数料は価格帯で料率が変わる。値下げで利益が逆転する境目と、カテゴリ別の販売手数料一覧(米国)

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アメリカのAmazonで売っているシャツの売れ行きが鈍ってきた。24.99ドルから20.49ドルまで値下げして、利益が減るのは覚悟していた。ところが、さらに20.00ドルまで下げてみると、利益がかえって増えた。値下げしたのに利益が増えるのは、なぜなのか——。

こうした「値下げと利益が逆に動く」ことの正体は、価格帯で変わる販売手数料です。

「Amazonの販売手数料って、価格によって変わるの?」

この記事では、価格帯で料率が変わる販売手数料の仕組みと、米国Amazonの代表的な料率の一覧、値下げするときに利益を確かめる方法を整理します。Amazon以外のモールで販売する場合も、料金表の読み方は同じように役立ちます。

価格帯で変わる手数料を考えるときの考え方

販売手数料は、カテゴリだけでなく、価格帯でも料率が変わる場合があります。そのため、値下げするときに「価格が下がった分だけ利益が減る」とは限りません。境目の前後では、少しの値下げで利益が増えることも、思った以上に減ることもあります。

次の順で確認します。

販売手数料は、価格帯でも変わる

Amazonの販売手数料は、商品が売れたときに、売上の合計(商品の価格に、購入者が払う配送料やギフト包装料を足した金額)に対してかかる手数料です。料率はカテゴリごとに決まっていますが、カテゴリによっては、価格帯で料率が変わります。

価格全体にかかるタイプと、超えた部分だけ変わるタイプ

価格帯で料率が変わる手数料には、2つのタイプがあります。料金表の読み方に注意します。

タイプ仕組み米国Amazonの例
価格全体に料率がかかる価格が境目を超えると、商品の価格全体に高い料率がかかる衣類・アクセサリー、食品、ビューティーなど
超えた部分だけ料率が変わる一定の金額までは1つの料率、超えた部分だけ別の料率がかかる家具(200ドルまで15%、超えた部分10%)、ジュエリー(250ドルまで20%、超えた部分5%)など

たとえば家具を300ドルで売ると、手数料は「200ドル×15%+100ドル×10%=40ドル」です。300ドル全体に15%がかかるわけではありません。一方、衣類は価格全体に料率がかかるので、境目を1セントでも超えると、価格全体の料率が上がります。

米国Amazonの販売手数料の代表例

カテゴリ別の販売手数料の料率(米国Amazonの主要カテゴリの例):おもちゃ・文房具・ホーム&キッチンは原則15%。食品は15ドル以下8%、15ドル超15%。ビューティー・ヘルス・パーソナルケアは10ドル以下8%、10ドル超15%。ベビー用品は10ドル以下8%、10ドル超15%。衣類・アクセサリーは15ドル以下5%、15ドル超〜20ドル以下10%、20ドル超17%

※米国Amazonの代表例です。多くのカテゴリで1個あたりの最低手数料もあります。料率は変更されることがあるので、最新の内容はセラーセントラルの料金表で確認してください。

なお、販売手数料とは別に、FBAを使う場合はFBA配送代行手数料もかかります。FBA手数料は商品のサイズや重さで変わります。FBA手数料の確認方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

FBA手数料の確認方法を詳しく解説サイズと重さを見落とすと、FBA手数料で利益が消える。仕入れ前に見る場所と、1個あたりいくら残るかの出し方

価格帯の境目で起きること

価格全体に料率がかかるタイプでは、境目のすぐ上と、すぐ下で、手数料を引いた利益が逆転することがあります。米国の衣類で、ほかの費用が同じ場合を比べてみます。

販売価格販売手数料の料率手数料を引いた残り
20.01ドル17%約16.61ドル
20.00ドル10%18.00ドル

つまり、1セント値下げしたほうが、利益が約1.39ドル増えるケースがあります。同じように、食品なら15ドル、ビューティーやベビー用品なら10ドルが境目です。

境目のすぐ上の価格は、売れやすさも利益も、境目の下より不利になりやすい価格です。価格を決めるときは、境目の前後を意識します。

値下げ後の価格でも、利益を計算する

仕入れたときの価格だけでなく、値下げしたあとの価格でも利益を計算します。価格帯の境目をまたぐと、料率が変わるからです。冒頭のシャツの例で見てみます。

販売価格販売手数料の料率手数料を引いた残り
24.99ドル17%約20.74ドル
20.49ドル17%約17.01ドル
20.00ドル10%18.00ドル

20.49ドルは、20.00ドルより高い価格なのに、利益は約1ドル少なくなります。値下げを考えるときは、値下げ後の価格がどの価格帯に入るかを確かめ、その料率で利益を計算します。仕入れ値・送料・FBA手数料なども引いて、最後にいくら残るかまで確認します。

数値と折れ線が並ぶ分析画面

値下げする前に、いくら残るかを確かめる

米AmazonリサーチツールPROFiNDER

商品ごとに関税を引いた利益と赤字になる売値を確認できます。値下げの履歴も残るので、これまでにいくら下げてきたかを確かめてから、次の価格を決められます。

PROFiNDERを見る →

自動価格改定の下限価格に、手数料を含める

自動価格改定を使う場合は、下限価格を、次の費用を含めて決めます。

  • 販売手数料(下限価格の価格帯の料率で)
  • FBA配送代行手数料
  • 仕入れ
  • 送料
  • 関税

価格帯で料率が変わる商品は、下限価格がどの価格帯に入るかによって、残る金額が変わります。自動改定が境目のすぐ上の価格に張り付くと、利益が不利な価格で売り続けることにもなります。下限価格と、その前後の価格帯の料率をあわせて確認します。

下限価格の計算式と、自動価格改定でどこまで値下げに追従するかの決め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

下限価格の決め方を詳しく解説Amazonの価格改定はどこまで自動にしていい?下限価格の設定と、ライバルの値下げへの追従を決める方法

販売する国の料金表と、料金シミュレーターで確認する

販売手数料のカテゴリや価格帯の条件は、国によって違います。米国の料率が、ほかの国でも同じとは限りません。

販売する国の料金表でカテゴリと価格帯の条件を確認し、さらに対象の商品(ASIN)を入れた料金シミュレーターで、実際の手数料を確かめます。料金シミュレーターでは、販売価格を変えて手数料がどう変わるかも確認できます。Amazon以外のモールで売る場合も、販売先ごとの料金表で、価格帯の条件があるかを確認します。

これまでの経験から

コンサルティングで利益の相談を受けると、「販売手数料は一律15%」と思い込んで計算しているケースが少なくありません。売る商品のカテゴリの料率と境目を、一度料金表で確かめるだけで、価格の付け方が変わることがあります。

まとめ

Amazonの販売手数料は、カテゴリだけでなく、価格帯でも料率が変わる場合があります。

  • 価格全体に料率がかかるタイプ(衣類・食品・ビューティーなど)と、超えた部分だけ変わるタイプ(家具・ジュエリーなど)がある
  • 米国の衣類は、15ドル以下5%・20ドル以下10%・20ドル超17%。食品は15ドル、ビューティー・ベビーは10ドルが境目
  • 境目のすぐ上とすぐ下で、利益が逆転することがある。衣類なら20.01ドルより20.00ドルのほうが約1.39ドル多く残る
  • 仕入れ時の価格だけでなく、値下げ後の価格でも、その価格帯の料率で利益を計算する
  • 自動価格改定の下限価格は、販売手数料・FBA手数料・仕入れ・送料・関税を含めて決める
  • 国によって条件が違うので、販売する国の料金表と料金シミュレーターで確認する

よくある質問

Amazonの販売手数料は、価格によって変わりますか?

変わる場合があります。販売手数料はカテゴリだけでなく、価格帯でも料率が変わることがあります。米国Amazonでは、たとえば衣類・アクセサリーは15ドル以下が5%、15ドル超20ドル以下が10%、20ドル超が17%です。

料率が変わるのは、価格全体ですか?超えた部分だけですか?

商品の価格全体に料率がかかるタイプと、一定の金額を超えた部分だけ料率が変わるタイプがあります。衣類や食品などは価格全体に、家具やジュエリーなどは超えた部分に別の料率がかかります。料金表の読み方に注意します。

値下げしたのに、手数料を引いた利益が増えることはありますか?

あります。たとえば米国の衣類では、20.01ドルだと手数料17%で利益は約16.61ドル、20.00ドルだと10%で18.00ドルです。1セント値下げしたほうが、利益が約1.39ドル増えます。

自動価格改定の下限価格は、どう決めればいいですか?

販売手数料・FBA配送代行手数料・仕入れ・送料・関税を含めて決めます。価格帯で料率が変わる商品は、値下げ後の価格の料率で計算します。

販売手数料の料率は、どこで確認できますか?

国によってカテゴリや価格帯の条件が違うため、販売する国の料金表と、対象の商品(ASIN)を入れた料金シミュレーターで確認します。

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利益が変わる。価格の決め方を一緒に。

手数料の仕組みを知っているかどうかで、同じ商品でも残る利益が変わります。ワールドシフトは、米Amazon輸出を一から教え、年商1億円に届いた方も出してきたコンサルティングと、FBA納品の物流を長年続けてきました。

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※本ページは一般的な情報提供を目的としたものです。記事中の料率は米国Amazonの代表例で、金額は説明のための例です。手数料の料率や条件は国やカテゴリによって異なり、変更されることがあります。最新の内容は、販売する国のセラーセントラルの料金表をご確認ください。