
FBAの在庫保管上限で、売れ筋を補充できない。容量制限の決まり方と、棚卸資産回転期間で在庫を回す方法
売れ筋の商品を補充しようと納品プランを作ったら、「容量の上限を超えています」と表示されて送れない。資金も商品もあるのに、FBAに入れられない——。
Amazonのセラーフォーラムでも、FBAの在庫保管の上限についてのスレッドは繰り返し立っています。特に年末商戦に向けて在庫を増やす時期には、上限に悩む声が一気に増えます。
「FBAの在庫保管の上限は、どうやって決まっているの?」
「上限があるなかで、どう在庫を回せばいいの?」
この記事では、FBAの容量制限の仕組みと決まり方、確認する場所、そして上限のなかで売れ筋を切らさずに在庫を回す方法を、FBA納品の実務の視点でお伝えします。
FBAの容量制限への向き合い方
AmazonのFBAには、納品・保管できる在庫の容量に上限があります。資金があっても、無制限に商品を送れるわけではありません。そして上限は全出品者共通の数字ではなく、出品者ごとに決まります。
上限があるなかで一番困るのは、売れ残った在庫が容量を圧迫して、売れ筋を補充できなくなることです。保管料がかかるだけでなく、売れ筋が欠品して販売の機会を失います。
だからこそ大切なのは、「送れるだけ送る」のではなく、販売見込みに合った数量を納品し、容量に余裕を持たせて在庫を回すことです。そのためにやることは、次の4つです。
FBAの容量制限とは
FBAの容量制限とは、出品者がAmazonの倉庫に納品・保管できる在庫の量に設けられた上限のことです。保管タイプ(標準サイズ、大型など)ごとに、月単位で設定されます。
米国では2023年3月から、月単位の容量制限になった
米国のFBAでは、2023年3月から、今の「FBA容量制限」の仕組みになっています。それまでの「週ごとの補充の上限」と「四半期ごとの保管の上限」が、月単位の上限1つにまとめられました。
| 項目 | 2023年2月まで | 2023年3月から |
|---|---|---|
| 上限の種類 | 週ごとの補充の上限と、四半期ごとの保管の上限の2つ | 月単位の容量の上限(保管タイプごと)にまとめられた |
| 確認・調整の方法 | — | 「容量モニター」で今後の上限を確認。「容量マネージャー」で、追加の容量を申し込める |
上限は毎月設定され、翌月の上限とその先の見込みが示されます。IPIスコアが高い出品者も含め、大口出品者は基本的に、この上限のなかで在庫を回すことが前提です。年末商戦に向けて在庫を増やす時期には、上限で売れ筋を補充できないという声がフォーラムや海外のニュースで繰り返し取り上げられています。
※制度の内容は変更されることがあります。最新の内容はセラーセントラル(米国)の公式の案内で確認してください。
新しい出品者には例外がある
ただし、FBAの利用開始から39週未満の新しい大口出品アカウントには、通常の容量制限が設定されない例外があります。販売実績がまだない出品者が、まず実績を作れるようにするためです。39週を過ぎると、販売実績などをもとに容量制限が設定されます。
容量の上限の決まり方
容量の上限は、次のような要素をもとに、出品者ごとに設定されます。
上限は毎月見直され、翌月の上限と、その先の見込みが示されます。つまり、在庫を効率よく回し、売れる実績を積むほど、使える容量も増えやすくなる仕組みです。
納品にかかる時間も、決まり方に関わる要素の1つです。納品を早く、安定させておくことは、在庫を回すうえでも欠かせません。

FBAへの納品を、早く・安定して
米AmazonFBA納品代行サービスSLC
検品・梱包・ラベリングから通関、FBA倉庫への納品まで一括で代行。荷物が届いてから最短2日でAmazonの受領まで。必要な数を、必要なときに補充できる体制をつくります。
SLCを見る →容量モニターで、今の使用状況を確認する
容量の使用状況は、対象国のセラーセントラルの「FBAダッシュボード」の下部にある「容量モニター」で確認できます。確認できるのは、次の内容です。
- 保管タイプごとの、今の使用容量
- 追加の納品に使える、残りの容量
- 今後の容量の見込み
未到着の納品も容量を使う
見落としやすいのが、倉庫の中の在庫だけでなく、作成済みで、まだ倉庫に届いていない納品も容量を使うことです。作ったまま発送する予定のない納品プランが残っていると、その分だけ使える容量が減ってしまいます。容量モニターを見るときは、使っていない納品プランが残っていないかも確認します。
米国では体積で管理される
米国のFBAの容量は、個数ではなく体積で管理されます。そのため、大きな商品は、少しの数でも容量を大きく圧迫します。仕入れる商品のサイズは、手数料だけでなく、容量の面からも確認が必要です。
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売れ残りが容量を圧迫すると、売れ筋が補充できない
容量に上限があるとき、いちばん困るのは売れ残った商品が容量を占領してしまうことです。
- 売れ残りの分だけ、保管料がかかり続ける
- 売れ残りが容量を使っているせいで、売れ筋の補充ができない
- 売れ筋が欠品し、本来得られたはずの売上を失う
つまり、売れ残りの損は保管料だけではありません。売れ筋の販売機会まで奪ってしまうのです。だからこそ、売れ残りに早く気づき、早く手を打つことが大切です。


容量を占領している在庫を見つける
米AmazonリサーチツールPROFiNDER
30・60・90日売れていない在庫を一覧で確認できるので、売れ残りに早く気づけます。値下げなどで早めに現金に戻し、売れ筋を補充するための容量を空けられます。
PROFiNDERを見る →納品する商品と数量に、優先順位を付ける
売れている商品だけでも、仕入れすぎには注意が必要です。容量が限られている以上、何をどれだけ送るかに優先順位を付けます。判断に使うのは、次の4つです。
| 見ること | 優先しやすい商品 |
|---|---|
| 利益額 | 1個あたりの利益が大きい |
| 販売速度 | 早く売れて、容量をすぐ空けてくれる |
| 商品サイズ | 小さく、容量をあまり使わない |
| 補充に必要な日数 | 補充に時間がかかり、切らすと戻すのが大変 |
まとめ買いの前に、容量を確認する
まとめ買いをする商品や、仕入れの単位が大きい商品は、仕入れる前に容量を確認します。発送する直前に確認すると、すでに買った商品をFBAへ送れず、別の場所で保管する負担が生じてしまいます。
販売予測は「全体の販売数」と「自分が売れる数」を分ける
納品する数量を決めるときは、その商品全体の販売数と、自分が販売できる数量を分けて考えます。Keepaなどで分かるのは、その商品全体がどれだけ売れているかです。競合が多ければ、自分が売れるのはその一部です。競合の状況や自分の販売実績も確認して、納品数を決めます。
棚卸資産回転期間で、在庫の回り方を確認する
在庫が回っているかどうかを、数字で確認する指標が棚卸資産回転期間です。棚卸資産回転期間とは、平均在庫が何日分の売上原価に相当するかを示す指標で、在庫が売れるまでの期間の目安になります。棚卸資産回転日数とも呼ばれます。
棚卸資産回転期間・回転率の計算式
| 項目 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 平均在庫額 | — | 60万円 |
| 1年間の売上原価 | — | 360万円 |
| 棚卸資産回転率 | 360万円 ÷ 60万円 | 年6回 |
| 棚卸資産回転期間 | 365 ÷ 6 | 約61日 |
この例では、在庫が売れるまでに平均約61日かかっていることになります。回転期間が前より長くなっているときは、販売が鈍っていないか、仕入れすぎていないかを確認します。
回転期間とFBAの容量は、別の物差し
注意したいのは、棚卸資産回転期間は金額をもとにした指標、FBAの容量は体積をもとにした枠だということです。回転期間だけでは、倉庫スペースがどれだけ圧迫されているかは分かりません。
| 売れ残っている在庫 | 在庫の金額 | 使っている容量 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 商品A(小さくて高い) | 大きい | 小さい | 回転期間には大きく響くが、容量はあまり使わない |
| 商品B(大きくて安い) | 小さい | 大きい | 回転期間にはあまり響かないが、容量を大きく圧迫する |
回転期間が問題なさそうに見えても、大きな商品が売れ残っていれば容量は圧迫されます。棚卸資産回転期間と容量モニターは、必ず併せて確認します。
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売れ残った在庫を動かして、容量を空ける
売れ残っている在庫が見つかったら、次のような手を検討します。
- 追加の仕入れを止める
- 価格を調整する(値下げで売り切る)
- 返送する(FBAから引き上げて、別の販路で売る)
どれを選ぶかは、保管を続ける費用と今後の販売見込み、処分や返送にかかる費用を比べて決めます。そして何より、売れ筋を補充できる容量を確保することを優先します。
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FBA納品を代行していると、「送れるうちに全部送っておこう」と大量に納品した結果、売れ残りで容量が埋まり、肝心の売れ筋を補充できなくなるケースを見ます。FBAは倉庫ではなく、売るための場所です。容量に余裕を残して、在庫を回し続けることを意識しましょう。
まとめ
FBAには、納品・保管できる在庫の容量に上限があり、資金があっても無制限には送れません。
- 上限は出品者ごとに、IPIスコア・販売実績と予測・納品にかかる時間・Amazonの倉庫の容量などから決まる(米国では39週未満の新しいアカウントに例外あり)
- 容量は「FBAダッシュボード」の「容量モニター」で確認する。未到着の納品も容量を使い、米国では体積で管理される
- 売れ残りが容量を圧迫すると、売れ筋を補充できず販売機会を失う
- 利益額・販売速度・サイズ・補充の日数で、納品する商品と数量に優先順位を付ける
- 棚卸資産回転期間(金額)と容量(体積)は別の物差し。併せて確認する
- 売れ残りは、追加仕入れの停止・価格調整・返送で動かし、売れ筋のための容量を空ける
FBAへ送れるだけ送るのではなく、販売見込みに合った数量を納品し、容量に余裕を持たせて在庫を循環させる。これが、上限のなかで売れ筋を切らさないための基本です。
よくある質問
FBAの在庫保管の上限は、どう決まりますか?
全出品者共通ではなく、出品者ごとに決まります。在庫管理の効率を示すIPIスコア、販売実績・販売予測、納品にかかる時間、Amazon側の倉庫の容量などをもとに設定されます。米国では、FBAの利用開始から39週未満の新しい大口出品アカウントには、通常の容量制限が設定されない例外があります。
FBAの容量制限は、どこで確認できますか?
対象国のセラーセントラルの「FBAダッシュボード」の下部にある「容量モニター」で確認できます。保管タイプごとの使用容量、追加の納品に使える残りの容量、今後の容量の見込みが表示されます。
まだ倉庫に届いていない納品も、容量に数えられますか?
数えられます。倉庫の中の在庫だけでなく、作成済みで未到着の納品も容量を使います。発送する予定のない納品プランが残っていないかも確認が必要です。
棚卸資産回転期間とは何ですか?
平均在庫が何日分の売上原価に相当するかを示す指標で、在庫が売れるまでの期間の目安になります。棚卸資産回転期間(日)=平均在庫額÷売上原価×365、または365÷棚卸資産回転率で計算します。棚卸資産回転日数とも呼ばれます。
棚卸資産回転期間が短ければ、FBAの容量も大丈夫ですか?
そうとは限りません。棚卸資産回転期間は金額をもとにした指標で、FBAの容量は体積をもとにした枠です。金額は小さくても大きな商品が売れ残っていれば、容量は圧迫されます。2つを併せて確認します。

米Amazon輸出コンサルティング
限られた容量で、最大の売上を。
何を、何個、いつ送るかを一緒に組み立てます。
FBAの容量制限のもとでは、仕入れと納品の計画がそのまま売上を左右します。ワールドシフトは、米Amazon輸出を一から教え、年商1億円に届いた方も出してきたコンサルティングと、FBA納品の物流を長年続けてきました。
- アカウント作成から販売まで全サポート
- 無制限の質問サポートで不安を解消
- リサーチ・仕入れ数量・納品計画・物流まで一貫して相談できる

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