HSとHTS同じ番号?7桁目から国ごとに違う

HSコードとHTSコードは同じ?日本で調べた番号がアメリカで通じない理由と、桁ごとの確認先

公開日 最終更新日

アメリカに商品を送ろうとしたら、クーリエや取引先から「HTSコードを教えてください」と言われた。日本の税関のサイトで調べた番号を伝えたら、「この番号はアメリカでは使えない」と返ってきた——。

アメリカ向けに輸出をしていると、こんな場面に出会うことがあります。そして、次の疑問にぶつかります。

「HSコードとHTSコードは、同じものではないの?」
「日本で調べたHSコードを、そのままアメリカの申告に使っていいの?」

この記事では、HSコードとHTSコードの違いと、番号を正しく確定するための確認先、そして関税まで入れた利益の出し直し方を、米国向けのFBA納品と通関を日々行っている物流の実務の視点でお伝えします。

HSコードとHTSコードの関係と、日本の番号をアメリカで使うときの考え方

HSコードとHTSコードは、最初の6桁までは同じものです。6桁までは世界共通のルールで決まっていて、日本でもアメリカでも同じ番号になります。

違うのは7桁目からです。日本は6桁に3桁を足した9桁、アメリカは6桁に4桁を足した10桁の番号を使っていて、7桁目以降はそれぞれの国が独自に決めています。そのため、日本で調べた9桁の番号を、そのままアメリカの申告に使うことはできません。

アメリカ向けの番号を正しく扱うためにやることは、次の3つです。

HSコードとHTSコードの違い:桁数と、誰が決めるか

HSコードとは

HSコードとは、世界中の品目を分類するための番号で、世界税関機構(WCO)が定める国際的なルールにもとづいています。HSコードの桁数は6桁で、この6桁が世界共通です。

HTSコードとは

HTSコードとは、アメリカがHSコードの6桁に独自の4桁を足した10桁の番号です(正式には米国関税率表=HTSUS)。アメリカへの輸入では、この10桁で申告します。関税率は上8桁で決まり、9〜10桁目は統計のための番号です。

桁ごとに誰が決めるか

桁ごとに、誰が決めている番号なのかを整理すると次のようになります。

HSコードとHTSコードの桁ごとの違い:1〜2桁目は類、3〜4桁目は項、5〜6桁目は号で、いずれも世界共通(WCOのHSのルール)で日本とアメリカで共通。日本の7〜9桁目は統計細分で、日本(輸出統計品目表など)が決める日本だけで使う番号。アメリカの7〜8桁目は関税率の区分で、アメリカ(HTSUS)が決めるアメリカだけの番号で、ここで関税率が決まる。アメリカの9〜10桁目は統計の区分で、アメリカが決める統計のための番号

つまり、「HSコードとHTSコードの違い」は、6桁までは世界共通、その先はアメリカが決めるという点にあります。特に大事なのが7〜8桁目で、ここが変わると関税率が変わることがあります。

日本で調べた番号がアメリカで通じない理由

日本から輸出するときに使うのは、日本の輸出統計品目番号(9桁)です。このうち7〜9桁目は日本の統計のための番号なので、アメリカのHTSの7〜10桁目とはまったく別物です。9桁をそのまま伝えても、アメリカ側では通じません。

さらに注意したいのが、6桁までの分類も、相手国側で判断が分かれる場合があることです。同じ商品でも、材質や用途、セットの組み方などで分類の判断が変わることがあり、最終的にはアメリカの税関(CBP)の判断が優先されます。

そしてもう1つ大切なのが、アメリカへの輸入でHTSコードを申告する責任は、輸入者にあるということです。取引先が輸入者なら取引先、FBAに納品するために自分が輸入者になるなら自分が、番号の正しさに責任を持つことになります。

物流の現場から

米国向けのFBA納品と通関を行っていると、日本で調べた番号をそのまま使ってしまい、通関で追加の説明や商品の写真を求められるケースは珍しくありません。番号のずれは、関税額だけでなく、通関の遅れにもつながります。

確定できない部分を、どこに確認するか

番号を確定するときは、桁ごとに確認先を分けると迷いません。

確認する部分主な確認先
上6桁(世界共通の部分)日本の税関(輸出統計品目表、税関の相談窓口)で調べ、商品の材質・用途と合っているかを確認する
アメリカの7〜10桁目米国際貿易委員会(USITC)のHTS検索で、6桁の下にある区分から商品に合うものを探す
分類に迷う場合米国税関・国境警備局(CBP)の過去の分類の判断を検索できるデータベース(CROSS)で、似た商品の例を探す
確実に確定したい場合CBPに事前に分類の判断(Binding Ruling)を求める
輸入者が取引先の場合相手国側の取引先や、取引先が使っている通関業者に、申告に使う番号を確認する
クーリエで送る場合DHLやFedExなどのクーリエの通関担当に、番号と必要な書類を確認する

※確認先の名前や手続きは変わることがあります。最新の情報は各機関の公式サイトで確認してください。

自分で判断しきれない部分を無理に決めず、確認先を分けて一つずつ確定していくことが、結果的にいちばんの近道です。FBAへの納品で自分が輸入者になる場合は、通関を任せる物流会社と番号をすり合わせておくと安心です。

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確定したHTSコードの関税率を入れて、利益を出し直す

HTSコードが確定したら、最後に必ずやっておきたいのが利益の出し直しです。アメリカの関税率はHTSの7〜8桁目で決まるため、番号が変われば関税額も、1個あたりの利益も変わります。

日本からの輸入品には、HTSで決まる基本の税率に加えて、追加の関税がかかる場合もあります。利益計算には、この両方を入れます。

関税率で利益はどれだけ変わるか

たとえば、1個あたりの課税価格が3,000円の商品で、関税率が違う2つの番号を比べると、次のようになります。

項目(1個あたり)番号A(基本0%+追加12.5%=合計12.5%)番号B(基本20%・追加なし)
売上(手数料を引いた手取り)5,000円5,000円
仕入れ原価・送料3,500円3,500円
関税(課税価格3,000円 × 関税率)375円600円
1個あたりの利益1,125円900円

番号が1つ違うだけで、1個あたりの利益が225円変わります。100個売れば22,500円の差です(日本からの輸入品は、基本の税率が12.5%未満なら追加の関税と合わせて12.5%、12.5%以上なら基本の税率だけがかかります。2026年9月時点)。仕入れる前に確定した番号の関税率で利益を出し直すことで、「売れているのに利益が残らない」を防げます。

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最新の関税率と確認方法【2026年9月最新版】日本からアメリカへの輸出関税|現在の関税率と確認方法

通関で番号を聞かれたときの実務ポイント

最後に、実際の通関で番号を聞かれたときに押さえておきたいポイントです。

  1. インボイスには、10桁のHTSコードと、品名・材質・用途・原産国をセットで書く
    番号だけでなく、なぜその番号なのかが伝わる情報を添えると、確認のやり取りが減ります。
  2. 同じ商品は、いつも同じ番号で申告する
    出荷のたびに番号が変わると、確認を求められる原因になります。商品ごとに番号を記録しておきます。
  3. 追加の照会や、商品写真の提出を求められたらすぐに対応する
    対応が遅れるほど、納品も販売開始も遅れます。
通関で求められたときの対応通関で「商品写真」を求められたら?税関・クーリエに提出する写真の撮り方

まとめ

HSコードとHTSコードは、6桁までは同じ、7桁目からは違う番号です。日本で調べた9桁の番号は、そのままアメリカの申告には使えません。

  • HSコードの桁数は6桁で世界共通。日本は9桁、アメリカのHTSコードは10桁
  • アメリカの7〜8桁目で関税率が決まり、9〜10桁目は統計のための番号
  • 申告の責任は輸入者にある。6桁の分類も、相手国側で判断が分かれる場合がある
  • 確定できない部分は、USITCのHTS検索、CBPのCROSS、Binding Ruling、取引先・通関業者・クーリエに確認する
  • 確定したHTSコードの関税率(追加関税も含めて)を入れて、利益を出し直す

よくある質問

HSコードとHTSコードの違いは何ですか?

HSコードは、世界共通の品目分類で、上6桁までが国際的に統一されています。HTSコードは、アメリカがHSコードの6桁に独自の4桁を足した10桁の番号で、7〜8桁目で関税率が決まり、9〜10桁目は統計のための番号です。

日本で調べたHSコードを、そのままアメリカの申告に使っていいですか?

そのままは使えません。日本の輸出統計品目番号(9桁)のうち、アメリカと共通なのは上6桁までです。7桁目以降はアメリカのHTS(10桁)で調べ直す必要があります。

HSコードの桁数は何桁ですか?

国際的に共通のHSコードは6桁です。そのうえで各国が独自の桁を足しており、日本の統計品目番号は9桁、アメリカのHTSコードは10桁です。

HTSコードを確実に確定するには、どこに確認すればいいですか?

アメリカのHTSの検索(USITC)で候補を調べ、CBP(米国税関・国境警備局)の過去の分類の判断(CROSS)で同じような商品の例を確認します。確実にしたい場合は、CBPに事前の分類の判断(Binding Ruling)を求める方法があります。輸入の手続きを行う取引先や通関業者に確認することも大切です。

HTSコードが変わると、利益はどう変わりますか?

HTSコードの7〜8桁目で関税率が決まるため、番号が変わると関税額が変わり、1個あたりの利益も変わります。確定したHTSコードの関税率(追加関税がある場合はそれも含めて)を入れて、利益を計算し直します。

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