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化粧品の香料アレルゲン、米国で個別表示へ MoCRAで規則づくり

FDAの規則案は2026年に見込み。まだ確定せず、“fragrance”の一括表示は見直しへ

米国では、化粧品の香料の表示の見直しが進む(画像はイメージ)

米国の化粧品規制改革法(MoCRA)は、米食品医薬品局に、化粧品の香料アレルゲンを個別に表示させるルールづくりを義務付けている。FDAの統一規制アジェンダでは、規則案(提案規則)が2026年に見込まれている。確定すれば、これまで「fragrance(香料)」の1語でまとめて書けた香料成分のうち、アレルゲンに当たるものは成分名を個別に書く必要がある。

規則はまだ確定していない。今すぐ全製品の表示を変える必要はない。

それでも、香りを付けた日本の化粧品(J-beauty)を米国へ売る事業者に直結する話だ。EU・英国・韓国などは、同じような個別表示をすでに義務にしている。

「fragrance」の1語で書く表示を見直し

これまで米国では、香料の中身を「fragrance(香料)」とまとめて1語で表示できた。MoCRAはこれを見直す。アレルギーを起こしうる特定の香料成分は、成分名を1つずつ表示させる方向だ。

この特定の香料成分を「香料アレルゲン」と呼ぶ。対象になり得るのは、香りを付けた化粧品全般だ。香水、スキンケア、ヘアケア、メイクなどが当たる。個別表示が要るかは、その製品が香料アレルゲンを含むかで決まる。

香料の表示はどう変わるか
対象香料の表示
米国のこれまで米国のこれまでの表示では、香料は「fragrance」の1語でまとめて書ける。
米国で規則が確定した後米国で規則が確定した後は、香料アレルゲンに当たる成分を、成分名で個別に書く。
EU・英国・韓国などEU・英国・韓国などでは、同じような個別表示がすでに義務になっている。

米国の規則は確定しておらず、中身は意見募集と最終化で変わり得る。

規則案は2026年見込み、まだ確定せず

規則は次の順で固まる。まずFDAが規則案(提案規則)を出す。次に意見を募る。最後に最終規則として確定する。

どの成分が香料アレルゲンに当たるかのリストも、表示のしかたも、この手続きの中で決まる。法律事務所の解説によると、FDAの統一規制アジェンダでは、規則案が2026年に見込まれている。2026年6月時点で、規則はまだ確定していない。

このため、今すぐ全製品の表示を変える必要はない。ただし、確定すれば、アレルゲンに当たる香料成分を「fragrance」の1語に含めて書くことはできなくなる。

香料アレルゲンの情報は香料メーカーが持つ

化粧品に使う香料に、どの香料アレルゲンが入っているか。それを示すのが、香料メーカーが出すアレルゲン申告書だ。含まれるアレルゲンの一覧が書かれている。

EUなどの既存の義務に対応済みの香料なら、こうした情報が揃っていることが多い。香料の安全基準と申告の枠組みとしては、国際香粧品香料協会(IFRA)の仕組みもある。

解説

確定を待たず、香料の情報を先にそろえる

米国の香料アレルゲンの規則は、まだ確定していない。それでも、確定を待つより、今のうちに情報をそろえておくほうが得策だと当社はみている。

準備は次の順で考える。まず、香りを付けた製品を洗い出す。香水、スキンケア、ヘアケアなどを一覧にする。次に、香料の仕入れ先からアレルゲン申告書を取り寄せる。最後に、米国の規則が確定した時にすぐ個別表示へ切り替えられるよう、ラベルの準備を進める。

EU・英国・韓国などへも輸出しているメーカーは、米国向けだけを後から直すより、各国に共通する香料アレルゲンの情報を先にまとめて取り寄せておきたい。香料メーカーのIFRA証明やアレルゲン申告書がそれに当たる。確定前に対象品を洗い出しておけば、規則の施行の時に慌てずに済む。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • MoCRA:2022年に成立した米国の化粧品規制改革法。施設登録・製品リスト・表示などの決まりを強めた。
  • 香料アレルゲン:アレルギーを起こしうる特定の香料成分。個別表示の対象になる。
  • 提案規則(規則案):最終規則にする前に、意見募集にかける規則の案。確定までに変わり得る。
  • fragrance一括表示:香料を「fragrance」の1語でまとめて書く、米国のこれまでの方式。見直しの対象になっている。
  • アレルゲン申告書:香料に含まれるアレルゲンを示す、香料メーカーの書類。
  • IFRA:国際香粧品香料協会。香料の安全基準や申告の枠組みを定めている。
Q&A:よくある質問
米国向けの化粧品は、香料アレルゲンの個別表示にもう直さないといけませんか?
いいえ。2026年6月時点で、MoCRAの香料アレルゲン表示の規則は確定していません。FDAの統一規制アジェンダでは、規則案(提案規則)が2026年に見込まれる段階です。ただしEU・英国・韓国などはすでに義務にしているため、早めの情報収集と準備が安全です。
MoCRAの香料アレルゲン個別表示は、どの化粧品が対象になりますか?
香りを付けた化粧品全般が対象になり得ます。香水・スキンケア・ヘアケア・メイクなどです。香料アレルゲンを含むかどうかで、個別表示が要るかが決まります。どの成分が香料アレルゲンに当たるかのリストは、これからの規則づくりで決まります。
米国の香料アレルゲン個別表示は、いつから始まりますか?
始まる時期は、FDAが規則案を出し、意見募集を経て最終規則が確定する中で固まります。2026年6月時点では、規則案が2026年に見込まれている段階です。最新の状況はFDAの公式情報でご確認ください。
EUの香料アレルゲン表示に対応済みの香料なら、米国向けの準備に役立ちますか?
役立ちます。EUなどの個別表示に対応した香料は、含まれるアレルゲンの情報が整っていることが多く、米国向けにも展開しやすいです。香料の仕入れ先に、アレルゲン申告書があるかを確かめてください。
MoCRAの香料アレルゲン表示について、一次情報はどこですか?
MoCRAの本文と、FDAの統一規制アジェンダ(香料アレルゲン表示)、法律事務所の解説です。記事末尾の出典からご確認いただけます。最新の状況はFDAの公式情報でご確認ください。
出典本記事は、法律事務所Crowell & MoringとPerkins Coieの解説をもとに、当社(WorldShift)が整理したものです。表示の対象・時期は2026年6月時点の概況で、規則は確定していません。内容は意見募集・最終化で変わり得ます。最新はFDA公式をご確認ください。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、FDAの規則の内容や時期、表示が要件を満たすこと、通関の可否、売上・利益を保証するものではありません。

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