
Amazonの新機能リリース!Restore to NewとSell as Usedを徹底調査!
米国AmazonのFBAで、お客様から返品され「販売不可」になった商品を、もう一度売るための機能が、「Restore to New」と「Sell as Used」という2つの名前で案内されています。セラーセントラルの公開ヘルプ(米国)は「商品価値の回収をわかりやすくするため、プログラム名を更新した」としています。
- Restore to New(新品に復元):返品の箱を貼り直したり詰め替えたりして、新品として出品し直す機能
- Sell as Used(中古品として販売):新品に戻せない返品をAmazonが検品し、中古品として出品し直す機能
どちらもAmazonが作業をして、出品まで代わりに行います。手数料は出品し直せた商品だけに1個1.50〜4.10ドル(1ドル≒160円で約240〜660円)。今回変わったのは主に2点です。名前が新しくなったことと、新品に戻せた返品にも同じ手数料がかかるようになること(これまで商品再生サービスに登録していた出品者も対象)です。
この記事では、2つの機能が何をしてくれるのか、いくらかかり、誰が使えるのかを、公開ヘルプに沿って調べました。
① ひと目で比べる:Restore to NewとSell as Used
2つの機能は、セラーセントラルの「商品価値の回収(Value Recovery)」設定にあるFBA Grade and Resellというプログラムの中の選択肢です。どちらか一方だけでも、両方でも申し込め、いつでも変更・解除できます。
もとはそれぞれ別の名前で提供されていたサービスで、Restore to Newの旧称は商品再生サービス(Refurbishment)、Sell as Usedの旧称はFBA Grade and Resellです。「FBA Grade and Resell」は、いまは2つをまとめたプログラム全体の名前で、同時にSell as Usedの旧称でもあるので、読むときに注意が必要です。ヘルプによると、いまの登録と設定はそのまま引き継がれます。
| Restore to New(新品に復元) | Sell as Used(中古品として販売) | |
|---|---|---|
| 何をする | 箱の貼り直し・詰め替え・余分なテープやラベルの除去など | 検品して状態を判定し、中古品の出品を作る |
| どの返品が | 新品として売れる状態に戻せる返品 | 新品としては売れない返品 |
| どう売る | 新品として出品し直す | 中古(4段階)として出品し直す |
| 手数料 | 出品し直せた時だけ1個1.50〜4.10ドル(同じ額・1個につき1回) | |
| 旧称 | 商品再生サービス(Refurbishment) | FBA Grade and Resell |
② Restore to New(新品に復元)とは:Amazonが箱を直して新品で出品
Restore to Newは、中身は売れる状態なのに、箱や外装のせいで売れなくなった返品を、新品として売れる形に戻す機能です。
ヘルプによると、Amazonは商品に合わせて次の作業をします。
- 箱のテープ貼り・のり付け・ホチキス留めをやり直す
- 余分なテープ、商品ラベル以外のラベル、ステッカーをはがす
- 無地・ブランド入りの段ボール箱に詰め替える
- 服やシューズは、スチームがけや、汚れ・においの除去もする
新品に戻せれば新品として出品し直し、手数料がかかります。戻せなければ手数料はかからず、販売不可在庫について出品者が決めている設定(清算=Amazonが買い取り業者にまとめて売ること/寄付/廃棄/出品者への返送)どおりに処理されます。
なお、ビニール袋や箱に詰め直すだけの「再梱包」は、これとは別にAmazonが自動で行っており、設定で止めることはできません(キッチン・ホーム・スポーツ・服・シューズなど、ヘルプが挙げる多くのカテゴリーが対象)。違いをまとめると、再梱包=袋や箱に入れ直すだけで、Amazonが自動で行う。Restore to New=箱の補修・ラベルやステッカーの除去・服のスチームがけまで行い、申し込んだ出品者の返品だけが対象で、新品として出品できた時に手数料がかかる、です。
③ Sell as Used(中古品として販売)とは:Amazonが検品し中古品として出品
Sell as Usedは、新品としては売れないと判定された返品を、中古品として売る機能です。出品者が返品を引き取ったり、出品ページを作ったりする必要はありません。
- 検品:商品の種類に合わせて検品します。パソコンやカメラなどは、初期化・データ消去・動作確認まで行います
- 状態の判定:「中古 – ほぼ新品/非常に良い/良い/可」の4段階か、「販売不可」のどれかに判定します。販売不可なら手数料はかかりません
- 出品:元の商品ページ(親ASIN=色やサイズ違いをまとめた商品ページ。ASINはAmazonの商品番号)の下に、中古品の出品を自動で作ります。傷や梱包の状態を説明するメモも付きます。売り手は出品者自身です
- 価格:申し込む時に、状態ごとに「新品の価格の何%で売るか」を決めます。新品の価格を変えると、中古の価格も自動で追いかけます
- 時間:検品と出品には最長3週間ほどかかり、繁忙期はさらに延びることがあります。検品中は在庫保管手数料がかかりません
- カート:中古品は中古の枠でおすすめ出品に選ばれるだけで、新品のカート獲得(「カートに入れる」ボタンで選ばれる出品)には影響しません
- 評価:商品の品質や傷についてのレビューは、アカウント健全性の評価に含まれません
- 入金:売れた分から手数料を引いた額が支払われます
カタログ全体で申し込んで一部のASINを除外することも、ASINを選んで申し込むこともできます。
④ 2つを両方使うと:新品に戻せなければ中古で出品
両方に申し込むと、Amazonはまず新品に戻せるかを確かめ、戻せなければ中古品として売れるかを確かめます。どちらかで出品し直せた時だけ、1個につき1回、手数料がかかります。どちらにもならなければ手数料はかからず、販売不可在庫の設定どおりに処理されます。
| 申し込み方 | 新品に戻せた | 中古品として売れる | どちらも無理 |
|---|---|---|---|
| Restore to Newだけ | 新品として出品(手数料あり) | —(中古品としては出さない) | 販売不可在庫の設定どおりに処理(手数料なし) |
| Sell as Usedだけ | — | 中古品として出品(手数料あり) | 販売不可在庫の設定どおりに処理(手数料なし) |
| 両方 | 新品として出品(手数料あり) | 新品に戻せなければ中古品として出品(手数料あり) | 販売不可在庫の設定どおりに処理(手数料なし) |
⑤ 手数料:1個1.50〜4.10ドル、出品し直せた時だけ
手数料は、商品のサイズと重さで決まる1個あたりの定額で、2つの機能とも同じ額です。ヘルプは、Restore to Newに別の手数料や上乗せはないとしています。出品し直した時にだけかかり、販売不可と判定された商品にはかかりません。サイズや重さの区分が誤っていた場合は、手数料の調整を受けられます。
すでに商品再生サービス(Refurbishment)に登録している出品者も、新品に戻せた返品には、この手数料がかかるようになります。かかり始める時期は、セラーセントラルでご確認ください。なお、この手数料は、FBAの新商品プログラムにある「返品処理の無料枠」とは別のものです。
手数料の額と区分は、セラーセントラル公開ヘルプ「FBA Sell as Used」の手数料表(2026年9月24日閲覧)によります。
⑥ 中古で売ると、新品価格の約35〜52%が残る(Amazonの計算例)
ヘルプには、Sell as Usedで売った時に手元に残る額の計算例が載っています。条件は、ホーム&ガーデンの商品で、新品の価格が30ドル、販売手数料15%、重さ3.35ポンドです。
状態が一番よい「中古 – ほぼ新品」(新品の95%)で売れると、処理手数料・配送代行手数料・販売手数料を引いて15.67ドル(新品の価格の52.23%)が残ります。一番下の「中古 – 可」(新品の75%)でも10.57ドル(35.23%)です。一方、廃棄や出品者への返送を選ぶと、2.36ドルの持ち出しになります。
ヘルプは、この割合は説明のための例で、おすすめの値ではないと断っています。なお、10ドル未満の商品はSell as Usedの対象外です(⑦)。価格が低い商品ほど、手数料を引いた後に残る額は小さくなります。
新品価格30ドル・ホーム&ガーデン・販売手数料15%・重さ3.35ポンドの場合。残る額はAmazonの手数料を引いた後の額で、仕入れ値は引いていません。2.36ドルは、この例で廃棄・返送を選んだ時にかかる手数料です。Amazonが示した説明用の例で、実際の額は商品と価格設定で変わります。
⑦ 誰が使える?使えない商品は?
ヘルプのよくある質問は、Sell as Usedについて、米国とカナダで販売している出品者であれば、米国外の出品者も参加できると答えています。(Restore to Newについて米国外の出品者が使えるかは、公開ヘルプには書かれていません。)
申し込んでも、すべての返品が出品し直されるわけではありません。ヘルプは、Sell as Usedの対象外として次の商品を挙げています。
- FBAで扱えない商品、使用期限のある商品、夏季に溶けやすい商品、危険物
- 出品に許可が必要なカテゴリーと商品、リコール対象の商品、偽造品
- 10ドル未満の商品
- 中古品として販売できないカテゴリーと商品、消耗品(Consumables)
- 過去の評価が低かった商品
このほか、この機能が有効になっているAmazonの物流拠点(フルフィルメントセンター)にある返品だけが対象です。対象にならなかった返品は、販売不可在庫の設定どおりに処理されます。
⑧ 当社の見方:返品を「コスト」から「もう一度の売上」へ
ここからは当社(WorldShift)の見方です。
米国で売る日本の出品者にとって、返品は悩みの種です。販売不可になった返品を日本に戻すには国際輸送の手間と費用がかかり、廃棄を選べば商品代がそのまま失われます。2つの機能は、返品を米国の中で、もう一度売上に変える道です。手数料は出品し直せた時だけなので、試しやすい仕組みでもあります。
向き・不向きは商材で分かれます。ヘルプの対象外に「消耗品」「使用期限のある商品」があるため、食品やサプリメントのような商品は、Sell as Usedの対象になりにくいと当社は見ています。一方、フィギュア・カメラ・キッチン用品・服・シューズなど、ある程度の価格がつく商品は検討しやすい商材です。
検討するときの論点は次の5つです。
- いまの処理の費用:販売不可の返品を、いま返送・廃棄するのに1個いくらかかっているか(1個1.50〜4.10ドルの手数料と比べる)
- 申し込み方:Restore to Newだけ/Sell as Usedだけ/両方
- 中古の価格:状態ごとに新品の価格の何%で売るか(新品の値付けに連動する)
- 対象の範囲:カタログ全体か、ASINを選ぶか。除外するASINはどれか
- 既存登録の有無:商品再生サービスにすでに登録している場合も、新品に戻せた返品に手数料がかかるようになる(開始時期はセラーセントラルで確認)
返品を出品し直すかどうかは、1個あたりの手数料(1.50〜4.10ドル)と、中古として売れる価格の差で考えます。Amazonの例では、新品30ドルの商品を「ほぼ新品」で売ると約15.67ドルが残り、廃棄・返送だと2.36ドルの持ち出しでした。10ドル未満の商品は対象外で、価格が低い商品ほど手数料を引いた後に残る額は小さくなります。
よくある質問
- Restore to New(新品に復元):FBAの返品を、箱の貼り直し・詰め替え・ラベルの除去(服やシューズはスチームがけ・汚れやにおいの除去)などで新品として売れる状態に戻し、新品として出品し直す機能。旧称は商品再生サービス(Refurbishment)。
- Sell as Used(中古品として販売):新品としては売れないFBAの返品をAmazonが検品し、4段階の中古の状態をつけて出品し直す機能。旧称はFBA Grade and Resell。
- FBA Grade and Resell:セラーセントラルの「商品価値の回収」設定にある、Restore to NewとSell as Usedの2つをまとめたプログラムの名前。Sell as Usedの旧称でもある。
- 販売不可在庫:FBAの在庫のうち、傷みや返品などで新品として販売できない状態になったもの。清算・寄付・廃棄・出品者への返送のいずれかで処理される。
返品を売上に戻すには、まず米国のFBAに在庫を置くところから始まります。SLC(SHiFT-Logistics Center)は、日本から米国AmazonへのFBA納品をサポートしています。Restore to New・Sell as Usedへの申し込みや価格の設定は、出品者ご自身がセラーセントラルで行います。

