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関税Section 232木製家具キャビネット

米、木材・木製家具に232条関税 25年10月14日発効

木材10%・張り材付き家具など25%、日本は合計15%上限。引き上げは27年1月へ延期

米国は木材や木製家具にかかる関税を広げた(画像はイメージ)

米ホワイトハウスは、通商拡大法232条(Section 232)の追加関税を木材・木製家具・キッチンキャビネットなどに広げ、2025年10月14日に発効させた。税率は、木材・製材が10%、張り材付きの木製家具とキッチンキャビネット・洗面台が25%だ。日本からの張り材付き家具とキャビネット・洗面台は、通常の関税(MFN)込みの合計で15%が上限となる。家具を30%、キャビネットを50%へ上げる措置は、2027年1月1日へ延期された。

232条は、安全保障を理由に追加関税を課す米国の制度だ。これまでの鉄鋼・アルミ・銅・自動車に続き、木の製品にも広がった。

張り材付きの家具は、英語でアップホルスタード(upholstered)家具と呼ばれる。布や革を張った家具のことだ。家具・キャビネット・合板・木工品・工芸品など、木の製品を日本から米国へ送る事業者に関わる。

木材10%、張り材付き家具とキャビネットは25%

追加関税の率は、品目によって2段階に分かれる。木材・製材は10%、張り材付きの木製家具とキッチンキャビネット・洗面台は25%だ。

日本からの輸入品には上限がある。張り材付きの木製家具とキッチンキャビネット・洗面台は、通常の関税(MFN)と追加関税を合わせた合計が15%を超えない。EUと同じ枠組みだ。

品目ごとの税率(Section 232・木材)
品目いまの追加関税日本からの輸入品引き上げ
木材・製材木材・製材には、2025年10月14日から10%の追加関税がかかる。日本向けの最終的な税率と上限は、HTSと最新の布告で確かめる。延期された30%・50%への引き上げは、家具とキャビネットについてのものだ。
張り材付きの木製家具張り材付きの木製家具には、2025年10月14日から25%の追加関税がかかる。日本からの張り材付き木製家具は、MFN込みの合計15%が上限となる。家具の30%への引き上げは、2025年12月31日の布告で、2026年1月1日から2027年1月1日へ延期された。
キッチンキャビネット・洗面台キッチンキャビネット・洗面台には、2025年10月14日から25%の追加関税がかかる。日本からのキッチンキャビネット・洗面台は、MFN込みの合計15%が上限となる。キャビネットの50%への引き上げは、2025年12月31日の布告で、2026年1月1日から2027年1月1日へ延期された。

率は概況だ。最終的な税率・上限は、HTSと最新の布告で確かめる必要がある。布告の原文は連邦官報(文書番号2025-19482)に載っている。

家具30%・キャビネット50%は27年1月へ延期

当初は、2026年1月1日に家具を30%、キャビネットを50%へ引き上げることになっていた。2025年12月31日の布告で、この引き上げは2027年1月1日へ延期された。

このため2026年中は、いまの税率が続く。木材・製材は10%、張り材付きの木製家具とキッチンキャビネット・洗面台は25%で、日本からのこれらの家具・キャビネットはMFN込みの合計15%が上限だ。

対象かどうかはHTSコードで決まる

追加関税がかかるかは、品目の関税の分類(HTSコード)で決まる。HTSの章では、家具は第94類、合板は第44類などに当たる。

確かめる順番は3つだ。

  • HTSコードを決める。まず自社の品目のHTS番号を特定する。
  • 対象リストを見る。そのHTS番号が、Section 232(木材)の対象リストに載っているかを確かめる。
  • 税率と上限を確かめる。対象なら追加関税がかかる。日本からの品に合計15%の上限が効くかも確かめる。

張り材のない木製家具は、一律に25%の対象になるわけではない。無垢の小物や木工品も、対象かどうかはHTSコードによる。

木材由来の品はレイシー法の申告も

関税とは別に、木材由来の品にはレイシー法の申告が要る場合がある。レイシー法は、木材や植物由来の製品に、樹種と原産国の申告を求める米国の法律だ。

申告の書式はPPQ 505と呼ばれる。申告は2026年1月から電子申告に限られる。

通関では、インボイスと申告価格を正確に書くことが前提になる。

解説

2026年中は税率が読める、まずHTSで対象の確認を

関税のニュースが続くなかで、木の製品は「対象かどうか」と「上限はいくつか」を押さえれば計画が立つ。日本からの張り材付き木製家具とキッチンキャビネット・洗面台は、MFN込みの合計15%が上限だ。30%・50%への引き上げも2027年1月1日へ延期されたため、当社は、2026年中は今の税率で採算を組みやすい状況だとみている。

最初の一歩は、売りたい品目を1つ選び、HTSコードを決めることだ。次に、その番号がSection 232(木材)の対象リストに載っているかを確かめる。対象なら、10%か25%か、日本の15%上限が効くかを当てて見積もり直す。張り材のない木製家具や無垢の小物は、一律に25%になるわけではないので、思い込みで価格に上乗せしないようにしたい。

見落としやすいのは、関税とは別のレイシー法の申告だ。木材由来の品は、樹種と原産国の申告(PPQ 505)が要る場合があり、2026年1月からは電子申告に限られる。2027年1月1日の引き上げに向けては、布告とHTSの最新の情報を出荷の前に確かめたい。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • Section 232(通商拡大法232条):安全保障を理由に、大統領の権限で特定の品目に追加関税を課す米国の制度。鉄鋼・アルミ・銅・自動車に続き、木材(timber・lumber)と木製家具などに広がった。
  • MFN(通常の関税):品目ごとに本来かかる関税。日本からの張り材付き木製家具とキャビネット・洗面台は、MFNと追加関税の合計が15%を超えないよう上限が設けられている。
  • 張り材付き(アップホルスタード)家具:英語で upholstered furniture。布や革を張った家具で、木製のものが25%の追加関税の対象になる。
  • HTS:米国の関税分類番号。税率と232条の対象かどうかは、この番号で決まる。
  • レイシー法:木材・植物由来の製品に、樹種と原産国の申告を求める米国の法律。申告書式はPPQ 505で、2026年1月から電子申告に限られる。
Q&A:よくある質問
日本から米国へ輸出する張り材付きの木製家具には、何%の関税がかかりますか?
Section 232の追加関税は25%ですが、日本からの輸入品は通常の関税(MFN)込みの合計15%が上限です。張り材のない木製家具は一律に25%の対象ではないため、HTSコードで対象かどうかをご確認ください。
木材・製材にかかる米国のSection 232関税は何%ですか?
10%です。2025年10月14日に発効しました。最終的な税率と上限は、HTSと最新の布告でご確認ください。
木製家具30%・キャビネット50%への232条関税の引き上げはいつですか?
2027年1月1日です。当初は2026年1月1日の予定でしたが、2025年12月31日の布告で延期されました。2026年中は今の税率が続きます。
日本の木製家具・キャビネットの「15%上限」は、何と何を合わせた税率ですか?
通常の関税(MFN)とSection 232の追加関税を合わせた合計です。この合計が15%を超えないよう上限が設けられています。EUと同じ枠組みです。
無垢の木の小物や木工品も、米国の232条の木材関税の対象ですか?
HTSコードによります。その番号がSection 232(木材)の対象リストに載っているかをご確認ください。木材由来の品は、レイシー法の申告も要る場合があります。
米国へ木製品を送るとき、レイシー法の申告は必要ですか?
必要な場合があります。木材由来の品は、樹種と原産国の申告(PPQ 505)が要ることがあり、2026年1月から電子申告に限られます。
木材・木製家具のSection 232関税の一次情報はどこですか?
ホワイトハウスのSection 232(木材)の布告と、引き上げを延期した布告です。布告の原文は連邦官報に載っています。記事末尾の出典からご確認いただけます。
出典本記事は、ホワイトハウスのSection 232(木材)の布告(連邦官報掲載)と延期の布告、専門家の解説をもとに、当社(WorldShift)が整理したものです。2026年6月19日に公開し、7月14日に更新した時点の情報です。税率・上限は概況で、最新はホワイトハウスの布告とHTSをご確認ください。日本からの輸入品にはMFN込みの合計15%の上限があります。個々の品目のHTS分類と税率の最終的な判断は、米国税関(CBP)が行います。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、関税率の適用や通関の結果、売上・利益を保証するものではありません。

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