米国Amazon「カスタマイズ評価」──FBAで返品の多い商品は、「新品として売れる基準」を自分で伝えておこう
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米国Amazon「カスタマイズ評価」──FBAで返品の多い商品は、「新品として売れる基準」を自分で伝えておこう

2026年10月22日執筆:ワールドシフト編集部

米国AmazonのFBAで返品の多い商品があるなら、「何がそろっていれば新品として売れるか」を、自分でAmazonに伝えておきましょう。2026年10月19日(米国時間)から、それができるようになりました。

Amazonはこの日、セラーセントラルの公式お知らせ「Customize how your FBA returns are graded for resale」で、FBAの返品を売り直せるかどうかの評価に、出品者が自分の基準を出せる機能「カスタマイズ評価(Customized grading)」を発表しました。シールや梱包の状態、箱に入っているべき付属品、正規品の見分け方、確かめるべき機能を、ASINごとに伝えられます。ヘルプは、その狙いを「評価の結果が、ブランドの基準をよりよく反映するように」と書いています。

伝えておくなら、年末商戦の前がよい時期です。2026年11〜12月に買われた商品は、2027年1月31日まで返品できます。ただし、評価の結果を決めるのはAmazonで、出品者の基準は「参考(guidance)」として使われます。この記事では、まず何をすればいいか、伝えられる中身、期待しすぎないための注意点を、公式お知らせと公開ヘルプに沿って整理しました。

① まずやること:返品の多いASINを1つ選び、「新品の基準」を伝える

この記事でお伝えしたいことは1つです。返品の多い商品は、「何がそろっていれば新品として売れるか」を、自分でAmazonに伝えておく。

始め方は、ヘルプに沿うと次のとおりです。

  1. 返品の多いASINを1つ選ぶ:価格が10ドル以上の商品から選ぶ(10ドル未満は、中古として売り直すSell as Usedの対象外です)
  2. 設定の画面を開く:セラーセントラルの[設定]→[注文]→[復元]→[カスタマイズ評価](英語表示では Settings > Orders > Recovery > Customized grading)
  3. 「シールと梱包」で「管理」→「新規ルールを追加」:対象のASIN、シールの種類、梱包の種類を選び、シールだけが破れているときに新品として売れるかを答える
  4. 付属品・正規品の見分け方を足す:箱に入っているべき物と、正規品を見分けるポイントを書く

ルールは表にまとめて表示され、ASINの追加・削除や、表の書き出しもできます(ヘルプより)。1本で手応えを見てから、ほかのASINに広げるのが進めやすい順番です(当社のおすすめ)。

② カスタマイズ評価(Customized grading)とは:返品の評価に、出品者の基準を「参考」として渡す機能

返品が倉庫に戻ると、Amazonはその商品を新品として売り直せるかを評価します。2026年10月19日(米国時間)の公式お知らせは、この評価の基準を「出品者が自分で出せるようになった(You can now)」と書いています。

公開ヘルプ「Customized grading」(日本語表示では「カスタマイズされた評価」)によると、仕組みは次のとおりです。

  • 出品者は、評価の項目ごとに基準を出し、どのASINに当てるかを決める
  • ルールを当てたASINの返品が来ると、Amazonは標準の手順と並べて出品者の基準を考慮する
  • ルールの無いASINは、Amazonの標準の評価のまま
  • 「新品に戻す(Restore to New)」「中古として売る(Sell as Used)」をどんなときに選ぶかの指示も出せる

お知らせは、この入力がGrade and Resell(Restore to NewとSell as Usedをまとめたプログラムの名前)などと組み合わさって、返品在庫から価値を取り戻す助けになると位置づけています。

③ 伝えられる5項目:シールと梱包・付属品・正規品の見分け方・機能・その他

ヘルプの「カスタマイズ評価」のページには、設定できる項目が5つ並んでいます。

カスタマイズ評価で基準を出せる項目(公開ヘルプより)
項目伝える中身
シールと梱包再販してよいシールと梱包の状態。シールの種類(メーカーシール・シュリンク包装(商品をぴったり包む透明フィルム)・接着シール・セキュリティタグなど)と梱包の種類(箱・ポリ袋・ブリスターパック(台紙に透明なプラスチックのくぼみで固定した梱包)・ブランドの梱包など)を選び、シールだけが破れているときに新品として売れるかを答える
付属品箱に入っていなければならない付属品の一覧
正規品の見分け方評価する人が、正規品であることを確かめるために見るポイント
機能商品が合格しなければならない動作の確認
その他そのほかの評価の条件や取り扱いの手順

項目名は、ヘルプの日本語表示を参考にした当社の訳です(英語の原文は Seal and packaging/Included accessories/Product authenticity indicators/Device capabilities/Other capabilities)。

④ シールが破れた返品の扱いと、ルールの当て方の決まり

「シールと梱包」のルールでは、シールが破れていたり梱包が傷んでいたりする返品の扱いも決められます。

  • シールを貼り直す・梱包し直すことで、新品に戻してよいかを選ぶ
  • 中古として売ってよいかを選ぶ

中古として出品し直すときの価格は、出品者があらかじめ決めた「新品の価格に対する割合」が、状態ごと(ほぼ新品・非常に良い・良い・可)に使われます。ヘルプは、この割合が使われるのはGrade and Resell(Sell as Usedを含むプログラム)に登録している場合だと書いています。

ルールの当て方の決まりも、ヘルプに書かれています。

  • ASINは、カタログ全体/ASINを入力・貼り付け/CSVのテンプレートで一括の3通りで選べる
  • シールと梱包のルール1本は、シールと梱包の種類が同じASINにだけ当てられる。種類が違えば別のルールが要る
  • 1つのASINに当たるルールは、項目ごとに1本だけ。すでにルールのあるASINに新しいルールを出すと、古いほうは置き換わる

⑤ 期待しすぎないために:決めるのはAmazon、手数料と対象外の商品はそのまま

  • 評価の結果を決めるのはAmazonです。ヘルプは、出品者の基準は「Amazonの評価の手順への入力として働く」と書いています
  • 売り直すしくみそのものは、9月にお伝えしたRestore to New(新品に復元)とSell as Used(中古品として販売)です。新品または中古として出品し直せた返品には、1個1.50〜4.10ドル(約240〜656円)の処理手数料が、出品し直せたときだけ1回かかります(Restore to Newの公開ヘルプより)
  • Sell as Usedの対象外の商品は変わりません。ヘルプは10ドル未満の商品・消耗品・使用期限のある商品・危険物・出品に許可が必要なカテゴリーの商品などを挙げています
  • 申し込んでも、すべての返品が売り直されるわけではありません。対象にならなかった返品は、販売不可在庫の設定どおりに処理されます

お知らせとヘルプには、カスタマイズ評価の設定そのものにかかる料金の記載はありません。

日本から出品している場合:Sell as Usedについて、ヘルプのよくある質問は「米国とカナダで販売していれば、米国外の出品者も参加できる」と答えています。カスタマイズ評価のヘルプには、出品者の所在地についての条件は書かれていません(適用されるマーケットプレイスは米国)。使えるかは、セラーセントラルの設定画面に[カスタマイズ評価]が出ているかで確かめるのが確実です。

1ドル≒160円で換算した目安です。手数料の額は商品のサイズと重さで決まります(Restore to New・FBA Sell as Usedの公開ヘルプより)。

⑥ 当社の見方:「新品かどうか」を箱と付属品で分けられる商品ほど、基準を書きやすい

ここからは当社(WorldShift)の見方です。

カスタマイズ評価で伝えられるのは、シール・梱包・付属品・正規品の見分け方・機能です。たとえば、パーツの多いフィギュアやプラモデル、付属品のそろったカメラや電子機器、化粧箱や桐箱に入った工芸品のように、箱と付属品がそろっているかで「新品かどうか」を分けられる商品は、伝える基準を具体的に書きやすい商品です。

反対に、食品・サプリメント・化粧品のような消耗品や使用期限のある商品は、Sell as Usedの対象外です(ヘルプより)。ルールを書く手間をかける先は、返品が多く、価格が10ドル以上で、箱や付属品に決まりがある商品から選ぶのがよいと当社は考えます。

💡 実務のワンポイント

シールと梱包のルールは、シールと梱包の種類が同じASINにしか当てられません。箱の形がそろっている商品のグループごとにルールを分けると管理しやすくなります。すでにルールのあるASINに新しいルールを出すと古いほうは置き換わるので、書き出した表を控えにしておくと安心です。

よくある質問

Amazonのカスタマイズ評価で、出品者はまず何をすればいいですか?
返品の多いASINを1つ選び、セラーセントラルの[設定]→[注文]→[復元]→[カスタマイズ評価]で、「シールと梱包」のルールを作ります。シールだけが破れているときに新品として売れるかを答え、箱に入っているべき付属品と、正規品を見分けるポイントを書き足します。
Amazonのカスタマイズ評価(Customized grading)とは何ですか?
米国AmazonのFBAで、返品された商品を新品として売り直せるかを評価するときに、出品者が自分の基準をAmazonに伝えられる機能です。セラーセントラルの日本語表示では「カスタマイズされた評価」です。シールと梱包・付属品・正規品の見分け方・機能・その他の5項目について、ASINごとにルールを作れます。2026年10月19日(米国時間)にセラーセントラルの公式お知らせで発表されました。
カスタマイズ評価を設定すれば、出品者の基準どおりに評価されますか?
そうとは限りません。評価の結果を決めるのはAmazonです。お知らせとヘルプは、Amazonは出品者の入力を評価の参考(guidance)として、標準の手順と並べて使うと書いています。
カスタマイズ評価のルールを作らなかったASINはどうなりますか?
Amazonの標準の評価で処理されます。カスタマイズ評価のルールは、ルールに含めたASINにだけ当てられます。
カスタマイズ評価に料金はかかりますか?
お知らせとヘルプには、設定そのものにかかる料金の記載はありません。返品を新品または中古として出品し直せた場合は、Restore to New・Sell as Usedの処理手数料(1個1.50〜4.10ドル)が、出品し直せたときだけ1回かかります。
日本から米国Amazonに出品している事業者も、カスタマイズ評価を使えますか?
セラーセントラルの[設定]→[注文]→[復元]に[カスタマイズ評価]が出ているかで確かめるのが確実です。カスタマイズ評価のヘルプには、出品者の所在地についての条件は書かれていません。組み合わせて使うSell as Usedは、ヘルプのよくある質問で、米国とカナダで販売していれば米国外の出品者も参加できるとされています。
シールが破れたFBA返品を、新品として売り直せますか?
カスタマイズ評価の「シールと梱包」のルールで、シールだけが破れているときに新品として売れるか、シールの貼り直しや梱包し直しで新品に戻してよいか、中古として売ってよいかを、出品者がASINごとに答えられます。ただし評価の結果を決めるのはAmazonで、出品者の回答は評価の参考として使われます。
📘 用語ミニ解説
  • カスタマイズ評価(Customized grading):FBAの返品を再販用に評価するときに、出品者がシール・梱包・付属品・正規品の見分け方・機能などの基準をASINごとに伝えられる機能。Amazonはこれを評価の参考として使う。
  • グレーディング(評価):返品された商品を、新品として売れるか、中古として売れるか、販売不可かに分ける作業。
  • Restore to New(新品に復元):FBAの返品を、箱の貼り直しや詰め替えなどで新品として売れる状態に戻し、新品として出品し直す機能。
  • Sell as Used(中古品として販売):新品としては売れないFBAの返品をAmazonが検品し、4段階の中古の状態をつけて出品し直す機能。旧称はFBA Grade and Resell。
  • ASIN:Amazonが商品ごとに付ける10桁の識別番号。カスタマイズ評価のルールはASIN単位で当てる。
🤝 米国FBAへの納品から、ご相談いただけます

カスタマイズ評価のルール作りや、Restore to New・Sell as Usedへの申し込みは、出品者ご自身がセラーセントラルで行います。そのうえで、返品を売上に戻す工夫も、まずは米国のFBAに在庫を置くところから始まります。SLC(SHiFT-Logistics Center)は、日本から米国AmazonへのFBA納品と、HTS分類・インボイス作成・通関の手配をサポートしています。

本記事は、Amazon セラーセントラルの公式お知らせ(2026年10月19日投稿。ログインせずに閲覧できるページ。投稿日はページに埋め込まれた投稿時刻 2026-10-19 17:17 UTC による)と、公開ヘルプ(米国)3本を2026年10月22日に確認し、事実を整理したものです。ヘルプの原文は英語で、日本語表示のページも参照しました。日本語は、ヘルプの日本語表示の語を使った箇所を除き、当社の訳です。設定できる項目・ルールの当て方・標準の評価との関係・機能の狙い(評価の結果がブランドの基準をよりよく反映するように)・設定の場所は「Customized grading」、米国外の出品者の参加・対象外の商品・「約52%」の計算例(新品30ドル・中古「ほぼ新品」・回収割合95%はAmazonが説明用に置いた値)は「FBA Sell as Used」、処理手数料の額は「Restore to New」の記載によります。年末の返品期限(2027年1月31日)は、2026年10月15日投稿の公式お知らせによります(詳しくは記事222)。円換算は1ドル≒160円で当社が計算した目安です。「当社の見方」と、「当社のおすすめ」と書いた部分は当社(WorldShift)の意見で、返品が新品・中古として売り直されることや、売上・利益を保証するものではありません。お知らせとヘルプの内容は改訂されることがあります。最新・正確な条件は、必ずセラーセントラルでご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。金額のうち当社試算と明記した箇所は概算で、個別の通関・税務判断を保証するものではありません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。