通関ルール

朗報:米国原産品の“出戻り”は無税で再輸入できる(HTS 9801)──FBA返品・売れ残りの再輸出に効く制度

2026年6月21日 | 出典:U.S. CBP(HTS Subheading 9801)/19 CFR Part 10+当社(WorldShift)整理(通関ルール)

関税が上がり続けるなかで、“払わずに通せる”数少ない制度がある。米国原産の品物を一度輸出し、また米国へ戻す(再輸入する)場合、価値を上げる加工をしていなければ、HTS 9801.00.10で無税で通関できる。米国原産品は期限なし、外国原産品でも輸出から3年以内なら無税だ。FBAの返品・在庫引上げ品の出戻り、展示会・サンプルの戻し、不良品の返送などで効く、越境EC事業者に知っておいてほしい“出戻りの無税ルート”である。

TOPIC
無税
条件を満たせば関税ゼロ
確定
TOPIC
9801.00.10
再輸入の無税区分(HTS)
TOPIC
米国原産=期限なし
外国原産は3年以内
TOPIC
FBA返品に有効
出戻り在庫の再輸入に
実利大

どんな制度?

米国の関税表には、HTS 9801.00.10『U.S. Goods Returned(米国原産品の再輸入)』という枠があります。一度輸出した品物を米国へ戻すとき、輸出後に価値を上げる加工や改良をしていなければ、無税で再輸入できる仕組みです。

対象と条件は次のとおりです。

  • 米国原産品:価値を上げていなければ期限なしで無税。
  • 外国原産品:2016年の制度拡大により、輸出から3年以内に戻せば無税。
  • 書類:一般に$2,500超の貨物では、原産・無加工を示す申告書類を求められます(立証責任は輸入者)。

あくまで“戻す”ための制度なので、修理・改造などで価値が上がった分は別の扱い(課税)になります。

従来
米国原産品の再輸入は無税(9801)
2016
TFTEAで外国原産品も3年以内なら無税に拡大
現在
高関税下で“出戻り無税”の価値が上昇

“価値を上げない”が肝。輸出先での修理・加工で価値が増した分は課税対象になりうる。

越境EC・FBAでの使いどころ

この制度は、米国Amazon(FBA)を使う事業者の“出戻り”シーンで効きます。具体例はこうです。

  1. FBA返品・在庫引上げ:米国原産の品を一度戻し、また米国へ送り直す際の無税化
  2. 売れ残りの再輸出→再輸入:価値を上げていなければ戻し時に無税
  3. サンプル・展示品・不良品の返送:原産・無加工なら無税で通関

注意点は、“米国原産”か“外国原産で3年以内”かの見極めと、$2,500超での書類です。該当判定・必要書類の用意・通関は当社の発送代行(SLC)が支援できます。

HTS 9801.00.10:米国原産品などを無税で再輸入できる関税表の区分(U.S. Goods Returned)。
TFTEA:2016年の米国の貿易円滑化法。外国原産品も3年以内なら9801で無税に拡大した。
無加工(価値を上げない):再輸入時に修理・改良で価値が増していないこと。無税の前提条件。
💡 実務のワンポイント

高関税の時代に“払わずに済む”数少ない制度がこれ。米国原産の品物を一度輸出し、また米国へ戻す(再輸入する)場合、価値を上げる加工をしていなければHTS 9801.00.10で無税で通せます。米国原産品は期限なし、外国原産品でも輸出から3年以内なら無税。FBAの返品・在庫引上げ品の出戻り、展示会・サンプルの戻し、不良品の返送などで効きます。$2,500超は原産・無加工を示す書類の用意を忘れずに。

よくある質問

日本原産の品でも無税になる?
外国原産品は、輸出から3年以内に戻せば9801で無税にできます(米国原産品は期限なし)。
FBAの返品を戻すのに使える?
はい。価値を上げていなければ、出戻りの再輸入を無税で通せる典型的な使いどころです。
何か書類は要る?
一般に$2,500超の貨物では、原産・無加工を示す申告書類が必要です(立証は輸入者側)。
一次情報は?
CBPの『HTS Subheading 9801』ページと、19 CFR Part 10 Subpart Aです。
📘 用語ミニ解説
  • 再輸入(U.S. Goods Returned):一度輸出した品物を米国へ戻すこと。条件を満たせば無税。
  • 9801.00.10:再輸入を無税にできる米国の関税区分。
  • 立証責任:無税の条件(原産・無加工)を示す責任は輸入者側にあること。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

やることは『戻す品物が“米国原産・価値を上げていない”かを確認し、9801で申告する』だけ。当てはまれば関税を払わずに再輸入できます。該当判定・必要書類・通関は当社の発送代行(SLC)が代行します。むずかしく考えず、まず1件“出戻り”の予定で使えるか確認すればOKです。

条件・書類は概況。最新はCBP公式をご確認ください。価値を上げた分は課税対象になりえます。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。