
米国で日本米・米加工品に追い風──『令和の米騒動』が輸出機運に。ただしヒ素・農薬と精米/籾の区別に注意
寿司ブームの土台は、やはり米だ。米国で日本米・米加工品(餅・米菓)の需要が底堅く、日本国内の「令和の米騒動」(2024〜25年の米価高騰)が皮肉にも日本ブランド米を海外へ売る機運を高めた。ただし輸出にはFDAのヒ素・農薬監視と、精米(FDA)と籾・種子(APHIS)の区別がある。需要と勘所をまとめた。
なぜ日本米が売れる?
土台は寿司・和食の定着と家庭での手巻き・寿司づくりです。プレミアム短粒米の食味とブランド力(コシヒカリ・あきたこまち)が支持されています。日本の「令和の米騒動」で国内米価が前年比約8割高となり(コシヒカリ5kgが約4,000〜5,000円)、高くても売れる海外へブランド米を出す動きが加速しました。
ただし最大の競合は米国産の日本品種「Calrose(カルローズ)」。カリフォルニア産で安価・食味も近く、日本の品不足時に需要が伸びました。日本産は「本物・産地ブランド(新潟産等)」での差別化が鍵です。米加工品では餅(低糖・グルテンフリー訴求)や煎餅(米国のアジア系スナック市場で+27%)も伸びています。(1ドル≒160円換算)
誰が・どこで・いくらで買っているか
販路はアジア系スーパー、Amazon、Costco、Whole Foods、一般スーパー。Tamaki Gold(カリフォルニア産コシヒカリ)・Tamanishiki(Costco)・Nishiki(中粒)などが11〜15lb袋で流通します。価格帯は本物の日本産(産地ブランド)が上位、Calrose系・ブレンドが中位という階層。買い手は寿司・和食を作る家庭とレストランです。
米国に米・米加工品を輸出するには:手続きの全体像
「何を送るか」で管轄が変わります。
- 精米はFDAの食品:施設登録+事前通知+FSVP+英語ラベル
- ⚠️ヒ素・農薬:FDAが継続監視(乳児用ライスシリアルは無機ヒ素100ppb)。残留農薬も基準あり
- ⚠️籾・玄米・種子はAPHIS:植物検疫証明・輸入許可が要りうる(精米で送るのが原則)
- HTS分類:米は1006(精米1006.30は1.4¢/kg等)、餅・米菓は第19類
- デミニミス終了でまとめ輸入
通関〜発送はSLC(発送代行)、食品衛生の専門対応はFDA代行で対応できます。
米ならではの落とし穴が2つ。①『精米か、籾・種子か』で管轄が変わります。白米(精米)は食品としてFDA経路で輸入できますが、籾(殻つき)・玄米・種子用米は植物検疫でAPHISの許可・証明書が要りえます——日本から売るなら『精米で送る』が原則です。②FDAは米の無機ヒ素・残留農薬を継続監視しており、とくに乳児用ライスシリアルは無機ヒ素のaction level(100ppb)があります。乳児向けを扱うなら検査・選択的調達が必須。餅・煎餅は加工食品(HTS第19類)で米そのものとは別税率です。
よくある質問
- FSVP:外国供給者検証制度。
- APHIS:米国農務省の動植物検疫。籾・種子が対象。
- HTS 1006:米の分類。
精米中心なら、食品の型で対応できます。FDA施設登録・事前通知・FSVP・英語ラベル・ヒ素/農薬の事前検査・HTS分類・通関まで、当社の発送代行(SLC)と食品分野のFDA代行が連携して代行。差し止めを避け、安心して米国に日本米を届けられます。

