市場トレンド

米国で日本製の楽器・音響機材が人気──MIJギターやシンセに需要。ただし木材(レイシー法)と電圧に注意

2026年6月13日 | 当社(WorldShift)の視点+米国市場・公開データより(市場トレンド)

音にも“メイド・イン・ジャパン”の信頼がある。米国で日本製の楽器・音響機材が支持され、世界の楽器市場は2025年に約175〜209億ドル・年率約6〜7%MIJ(日本製)ギターやRoland・Korgのシンセが中古市場Reverbでも活況だ。ただし輸出には木材規制(CITES/レイシー法)と電圧という固有の壁がある。需要と勘所をまとめた。

TOPIC
約175〜209億ドル
世界の楽器市場(2025・約2.8〜3.4兆円)
↑成長
TOPIC
MIJに需要
Fender/Ibanez/ESP・Reverbで活況
TOPIC
木材は要注意
レイシー法申告・ハカランダはCITES
注意
TOPIC
100V≠120V
アンプ等は電圧に注意
注意

なぜ日本製の楽器が売れる?

ギターではMIJ(Made in Japan)が、米国製とメキシコ製の中間で「精密な作り・ヴィンテージ忠実仕様・希少フィニッシュ」として評価されています。Fender MIJのStrat/Tele/Jazzmaster、Ibanez・ESPが定番で、1980年代のMIJはコレクター市場でプレミアム(希少な限定ランは経年で値上がり)。

電子楽器ではRoland・Korg・Yamahaのシンセ/キーボードが世界標準で、アナログ・シンセ復権(synth revival)が追い風。エフェクターはBOSSが業界標準、ピアノ(Yamaha/Kawai)やプロ音響も品質・革新性で定評です。中古・ヴィンテージの本丸はReverbで、「品質×物語×希少性」が高単価を正当化しています。(1ドル≒160円換算)

14億$
2020
21億$
2025
米国の中古ギター市場規模(ドル)/参考・年約5.5%成長

誰が・どこで・いくらで買っているか

販路は新品がSweetwater・Guitar Center・Amazon、中古/ヴィンテージがReverb(中古機材の主戦場)。価格帯はエントリー(〜約8万円)、ミドル(約8〜24万円=MIJの中心)プレミアム/ヴィンテージ(約24万円〜・1980年代MIJや廃番は高騰)と段階的です。買い手は演奏者・コレクター・投資目的層に広がります。

ヴィンテージMIJ80年代・廃番
約24万円〜
ミドル(MIJ中心)指名買い
約8〜24万円
エントリー入門
〜約8万円

価格帯のイメージ。モデル・状態で変わります。

米国に楽器を輸出するには:手続きの全体像

最大の関門は木材で、しかも2つの別制度が絡みます。

  1. CITES:ローズウッド(Dalbergia属)は完成楽器なら2019年改定で許可不要。ただしハカランダ(ブラジリアンローズウッド)は附属書Iで許可必須
  2. レイシー法(別制度):木材を含む輸入は植物申告(APHIS PPQ 505)が必要。2026年1月から電子申告(ACE)
  3. FCC:シンセ・電源回路を持つ機材はSDoC
  4. ⚠️電圧:日本100V/米国120V。アンプ・キーボードは米国仕様か変圧器を
  5. HTS分類:弦楽器9202/電子楽器9207/音響8518。デミニミス終了でまとめ輸入

分類・通関〜発送はSLC(発送代行)で対応できます。

CITES:絶滅危惧種の規制。完成楽器のローズウッドは免除、ハカランダは許可必須。
レイシー法:木材等の植物申告(APHIS PPQ 505)。2026/1から電子申告。
MIJ:Made in Japan。精密・ヴィンテージ忠実で評価。
FCC/100V:電子機器の電波規制と、日本100V/米国120Vの電圧差。
💡 実務のワンポイント

ギター最大の落とし穴は『木材』で、しかも2つの別制度を混同しがちです。①CITES——ローズウッド(Dalbergia属)は2019年改定で『完成した楽器』は許可不要に。ただしハカランダ(ブラジリアンローズウッド)だけは附属書Iのままで今も許可必須。②レイシー法——CITESが免除でも、木材を含む輸入には植物申告(APHIS PPQ 505)が別途必要で、2024年12月のPhase VIIで対象が拡大、2026年1月からは紙申告廃止=ACE電子申告です。電源付き機材は100V→120Vの対応も忘れずに。

よくある質問

ローズウッドのギターは送れる?
完成楽器ならCITESは免除です。ただしレイシー法の木材申告は別途必要です。
ハカランダは?
附属書Iのままで、今もCITES許可が必須です。
そのまま使える?
日本100V/米国120Vのため、アンプ等は米国仕様か変圧器の案内を。
出典は?
NAMM(CITES/レイシー法)、USDA APHIS、楽器市場の調査。
📘 用語ミニ解説
  • CITES:完成楽器のローズウッドは免除、ハカランダは許可必須。
  • レイシー法:木材の植物申告(PPQ 505)。
  • HTS(楽器):弦9202/電子9207/音響8518。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

木材と電圧の2点さえ押さえれば送れます。CITES該当(ハカランダ)の確認・レイシー法の電子申告・FCC・電圧仕様のチェック・HTS分類・通関まで、当社の発送代行(SLC)が代行。差し止めや故障を避け、米国の演奏者・コレクターへ確実に届けられます。

市場規模は調査会社で幅があります。木材・FCC・電圧の要件は最新の各規制をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。