
米国で抹茶が品薄・高騰のいま『茶道具』に商機──茶筌・抹茶碗・茶杓。粉の品薄に左右されにくい繰り返し需要
米国で抹茶(matcha)が品薄・高騰している。2025年には価格が2倍超になり、サンフランシスコのカフェでは抹茶コストが6割上がるなど、供給が追いつかない。だがこの“逆風”の裏に商機がある——抹茶を点てる『道具』だ。粉は品薄でも、茶筌(ちゃせん)・抹茶碗・茶杓は一度買えば繰り返し使う。自宅で点てる層が増えるほど、道具の需要はむしろ伸びる。しかも道具は『食品』でないためFDAの食品規制の主対象外で、出しやすい。
何が起きている?──抹茶ブームの“裏”に道具の商機
世界の抹茶市場は2025年で約34〜54億ドル(≒5,400億〜8,600億円)規模とされ(調査会社により幅あり)、米国ではZ世代・ミレニアルが“クリーンなエネルギー”や儀式性を求めて消費を伸ばしています。TikTokの#matchaは200万投稿超。一方で供給は逼迫し、2025年に価格が2倍超、日本からの輸出はコロナ前比3倍に達しました(NBC News報道)。
ここで注目すべきは道具の需要です。粉は消費して無くなりますが、茶筌・抹茶碗・茶杓・ふるいは繰り返し使う耐久品。自宅で点てる層が増えるほど、スターターキット(碗・茶筌・茶杓・ふるい等の5〜7点セット、米国で概ね20〜40ドル帯)が売れます。茶筌の本場は奈良県の高山=日本で唯一の茶筌産地(政府指定の伝統的工芸品)。職人は約18人(うち伝統工芸士が約15人)と希少で、機械を使わない手作りが“本物”の訴求になります。
抹茶市場の規模は調査会社間で差が大きく(約34〜54億ドル)、推計・幅ありとしてご覧ください。
輸出の要点──道具は食品規制の外。ただし碗・急須と竹だけ確認
抹茶の粉そのものは食品でFDA規制の対象ですが、茶筌・茶杓・棗・ふるいなどの道具は食品でないためFDAの食品規制の主対象外です。出しやすいカテゴリですが、2点だけ押さえます。
(1)食品に直接触れる抹茶碗・急須は『鉛・カドミウムの溶出』の対象です(FDAが輸入食器を監視、カリフォルニアProp65はさらに厳格)。溶出試験の証明を用意すると安心です。(2)竹製の茶筌・茶杓はリーシー法(Lacey Act)の植物申告が論点ですが、栽培された竹なら申告は原則不要。産地が栽培竹であることを書類化すれば負担を避けられます。HTSは陶磁器の碗・急須が概ね9.8%前後、竹製品が概ね3.2%前後が目安で、茶筌は専用小分類がないため確実を期すならCBPの事前教示(Binding Ruling)で固めます。
日本の輸出者がやること──3ステップ
- 品ぞろえを決める:入門スターターキット/職人の単品(高山の茶筌等)/カフェ業務用
- 2点だけ確認:碗・急須は溶出試験の証明、竹の茶筌・茶杓は栽培竹であることを書類化
- 送る:HTS分類・送料試算・通関は当社の発送代行(SLC)が支援
粉の需給に振り回されず、“点てる文化”そのものを売れるカテゴリです。
抹茶の“粉”は食品でFDA規制の対象ですが、茶筌(ちゃせん)・茶杓・棗・ふるいなどの『道具』は食品でないためFDA食品規制の主対象外です。ただし2つだけ注意を。(1)食品に直接触れる抹茶碗・急須は『鉛・カドミウムの溶出』(FDA/カリフォルニアProp65)の対象で、溶出試験の証明を用意するのが安全。(2)竹製の茶筌・茶杓はリーシー法(Lacey Act)の植物申告が論点ですが、栽培された竹(商業目的で植栽・収穫)なら申告は原則不要。産地が栽培竹であることを書類化すれば負担を避けやすいです。茶筌は専用のHTS小分類がないため、確実を期すならCBPの事前教示(Binding Ruling)で番号を固めると安心です。
よくある質問
- 茶道具:抹茶を点てる道具一式(茶筌・抹茶碗・茶杓・棗・ふるい等)。
- 高山(奈良):日本で唯一の茶筌産地。政府指定の伝統的工芸品。
- スターターキット:碗・茶筌・茶杓・ふるい等をまとめた入門セット。米国で定番。
- Binding Ruling:CBPの事前教示。商品のHTS分類を法的拘束力をもって事前に確定できる。
抹茶の粉は品薄でも、道具は“一度買えば繰り返し使う”もの。需給に左右されにくく、むしろ自宅で点てる層の拡大が追い風です。やることは『スターターキット/単品/業務用の品ぞろえを決め、碗・急須は溶出証明、竹は栽培竹を書類化する』だけ。商品選定・送料試算・通関は当社(WorldShift)の発送代行(SLC)が支援します。

