
関税アラート
米国の金属「派生製品」が拡大──407品目追加、あなたの製品は50%対象か
金属関税の網が、完成品の側へ広がっている。米国はSection 232の「派生製品(derivative)」を大幅に拡大し、ボルトやワイヤ、管、機械・家具の金属部品までを50%の対象に取り込んだ。「うちは鉄鋼メーカーではない」——そう思っていた輸出者ほど、足をすくわれかねない。自社製品が対象かどうかを、HTSと含有金属から見極める方法をまとめた。
TOPIC
407品目
追加された鉄・アルミ派生製品(2025/8/18〜)
拡大TOPIC
50%
鉄・アルミ派生製品の追加関税
最大TOPIC
25%
銅とその派生(2025/3〜)
対象TOPIC
金属含有分
課税は金属分の価額が基準
要確認何が変わった?「派生製品」とは
派生製品=鉄・アルミ・銅を部材として含む加工品・完成品です。従来は素材(板・線・管)が中心でしたが、2025年8月18日に米商務省が407のHTS品目を派生製品として追加し、50%の対象を一気に広げました。対象には締結金具(ボルト・ナット・ばね)、ワイヤ製品、管・チューブ、機械・家電・家具・車両の金属部品まで含まれます。
つまり「金属そのもの」を売っていなくても、金属部品を含む製品なら対象になりうる。ここが今回の最大の注意点です。
税率と、ここまでの流れ
税率の目安は鉄・アルミ(本体・派生とも)50%、銅25%。米国産金属を一定割合含むと軽減の余地があります。(税率は目安・最新は公式をご確認ください)
鉄・アルミ本体
派生製品
銅
米国産含有
Section 232 の税率(目安)
2025/3
銅をSection 232に追加(25%)
2025/8/18
鉄・アルミ派生407品目を追加(50%)
2026/6/8
追加ヘッディング(9903.82.20–26)が発効
自社製品が対象か:判定の手順
「対象かどうか」は次の順で確認します。
- HTSを特定:自社製品の米国側HTS(10桁)を確定する
- 対象リスト(Annex)を照合:そのHTSが派生製品の追加リストにあるか
- 金属の含有を確認:鉄・アルミ・銅を部材として含むか(含有金属の価額)
- 該当ヘッディング:9903系の該当コードで申告する
- 課税ベース:原則「金属含有分の申告価額」に税率を適用
- 軽減の可否:米国産金属の含有を証憑で示せるか検討
対象HTSの確認や米国向け発送はSLC(発送代行)で対応できます。
派生製品(Derivative):鉄・アルミ・銅を部材として含む加工品・完成品。金具・部品など。
Annex:追加関税の対象HTS番号の一覧。自社HTSがここにあるかで対象可否が決まる。
Section 232:安全保障を理由に特定品目へ追加関税を課す米国の制度。
9903系:追加関税の申告に使う特別なHTSヘッディング。
💡 実務のワンポイント
『金属はおまけ』でも対象になりえます。主機能が非金属でも金属部材を含めば派生製品扱いに。部品表(BOM)で金属の重量・価額を把握し、9903系の該当ヘッディングを事前確定しておくと、通関での想定外を防げます。
よくある質問
金属部品が少しでも入っていれば対象?
対象HTSに該当し、鉄・アルミ・銅を含む場合は対象になりえます。含有金属の価額分に課税されるのが原則です。
税率はいくつ?
鉄・アルミ(本体・派生とも)50%、銅25%が目安。米国産金属の含有で軽減の余地があります。
自社が対象か確実に知るには?
製品のHTSを特定し、派生製品の追加リスト(Annex)と9903系ヘッディングを照合します。不安ならCBPの事前教示も有効です。
一次情報は?
米連邦官報のSection 232 派生製品 追加告示(2025/8/19公表)。
📘 用語ミニ解説
- Section 232:安全保障を理由に追加関税を課す米国の制度。
- 派生製品:金属を部材として含む加工品・完成品。
- Annex:対象HTS番号の一覧。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます
「自社が対象か分からない」が一番こわい——でも、そこは調べれば確定できます。HTSの特定・対象リスト照合・金属含有分の申告・米国産含有での軽減まで、当社の発送代行(SLC)が代行。対象でも、正しく申告すれば慌てる必要はありません。
出典・参考
品目数・税率は上記告示・解説の概況。最新の対象HTS・税率は公式情報をご確認ください。

