
米国で日本茶(緑茶)が拡大──抹茶に続きほうじ茶が急伸。関税はSection 122で+10%、農薬残留にも注意
抹茶の次は、お茶全体だ。米国の緑茶市場は2025年に約29.3億ドル(≒約469億円)・年率約7%で拡大し、なかでもほうじ茶が急伸(検索+54.6%・ラテ+173%)。緑茶(茶)は2025年11月の大統領令(農産品除外・11/13発効)で相互関税の対象外となったが、2026年2月から一律10%のSection 122関税が加わった(MFN基本税率も別途)。さらに茶は農薬残留での差し止めが起きやすい品目だ。需要の今と勘所をまとめた。
なぜ日本茶が売れる?
共通の訴求は健康です。カテキン・ポリフェノール(EGCG)に加え、カテキンやL-テアニンといった成分イメージ、カフェインがマイルドとされる点が、コーヒー代替として支持されています。これは抹茶だけでなく緑茶全般の強みです。
いま注目の非抹茶ストーリーがほうじ茶。焙煎で低カフェイン・香ばしい味わいが「抹茶の次(new matcha)」として広がり、検索は2025年初頭比+54.6%、「hojicha latte」は+173%。カフェ採用はまだ少なく伸びしろ大です。ほかに煎茶(Ito Enなど日常の主役・RTDも)、玄米茶(香ばしく入門向き)、玉露(日本の生産の1%未満の最高級・単一産地で高単価)と段階があり、ウェルネス志向の高まりが全体を押し上げています。(1ドル≒160円換算)
誰が・どこで・いくらで買っているか
販路はAmazon、専門・DTC(Ippodo・O-Cha等)、Whole Foods・Target等の量販。RTD(無糖・ゼロカロリーのペットボトル)も大きな入口です。価格帯は日常の煎茶 約1,600〜4,800円/100gから、玉露は煎茶の3〜5倍の高級帯まで。買い手は健康志向・コーヒー代替を探す層と、単一産地を求めるお茶通に分かれます。
価格帯のイメージ。等級・産地で変わります。
米国に日本茶を輸出するには:手続きの全体像
関税は下がりましたが、食品手続きと農薬が要点です。
- FDA施設登録(米国代理人)+事前通知(出荷ごと)+FSVP
- 英語ラベル:栄養成分・原材料を英語で
- ⚠️農薬残留:米国に基準値のない農薬は検出=違反(ゼロ許容)。出荷前に残留農薬検査を
- HTS分類:緑茶は0902.10。2026/2からSection 122で+10%(相互関税は対象外・MFN基本税率も別途)。正式通関は必要
- 茶器は別:ティーポット等は課税対象(デミニミスも終了)
通関〜発送はSLC(発送代行)、食品衛生の専門対応はFDA代行で対応できます。
緑茶ならではの最大リスクは農薬残留です。米国はEPAが残留基準を定めFDAが水際で取り締まり、茶は要注意品目。怖いのは『米国に基準値のない農薬は、検出された時点で違反(ゼロ許容)』——日本で合法・安全な農薬でも、米国で未登録なら一発でアウトになりえます。一度違反するとImport Alert 99-05(生鮮農産物・農薬)や99-08(加工食品・農薬)で『検査なし留置(DWPE)』のレッドリスト入りし、解除には複数回のクリーン実績が要ります。出荷前に500項目級の残留農薬検査(EPA登録物質準拠)で事前スクリーニングを。茶葉は2025年11月の大統領令(コーヒー・茶など農産品を相互関税から除外・11/13発効)で対象外になりましたが、2026年2月からSection 122で一律+10%が加わり、正式通関とFDA手続きも引き続き必要です。
よくある質問
- FSVP:外国供給者検証制度。
- Import Alert:違反歴で検査なし留置にする仕組み。
- HTS 0902:茶の分類(緑茶0902.10)。
日本茶の追い風が続くいま、押さえどころは『FDA手続き+農薬の事前検査』だけ。施設登録・事前通知・FSVP・英語ラベル・通関まで、当社の発送代行(SLC)と食品分野のFDA代行が連携して代行。残留農薬スクリーニングは当社の対応範囲外で、試験機関へのご依頼になります。差し止めを避け、安心して米国に日本茶を届けられます。

