
米国で日本の調味料が浸透──醤油・味噌・だしの『うま味』需要、米国の醤油市場は約55億ドル
いまや“umami”は英語だ。米国で日本の調味料(醤油・味噌・だし)が家庭に浸透し、米国の醤油市場は2025年に約55億ドル(≒約8,860億円)・年率約6%で成長。うま味と発酵の健康イメージが追い風だ。ただし食品ゆえFDA手続きが要り、大豆・小麦のアレルゲン表示や一部のLACF(低酸性食品)登録に注意が要る。需要と勘所をまとめた。
なぜ日本の調味料が売れる?
追い風は3つあります。①和食の家庭化——レストランで覚えた味を自宅で再現したい層が、まず手にするのが醤油・味噌・だしです。②うま味=健康というイメージ——発酵食品の腸活ブーム、減塩より「少量で満足」の第5の味(umami)として科学・メディアに後押しされています。③用途の拡張——味噌は味噌汁だけでなく、マリネ・ドレッシング・キャラメル等のスイーツ、プラントベース料理のコク出しに使われ、消費機会が増えました。
担い手は二層です。マス帯はキッコーマン(世界最大の醤油メーカー・米国で最も売れる醤油ブランド)が主流スーパーやCostcoの定番として裾野を広げ、その上で蔵元の単一醸造(高級)醤油・白味噌・赤味噌へトレードアップする料理好き(ホームクック)やシェフが高単価帯を支えます。丸米・ほんだし等のだし系も、和食以外のスープ・煮込みに広がっています。(1ドル≒160円換算)
誰が・どこで買っているか
市場はマスとプレミアムの二層です。マス帯は主流スーパー・Costco・Walmartでキッコーマン等が標準品として並び(醤油64oz 約1,000円台)、間口を広げています。その上に、アジア系スーパー・Whole Foods・Amazon・専門ECが扱う蔵元の単一醸造醤油や生味噌(要冷蔵帯)があり、料理好き・シェフ・健康志向層が高単価でも選びます。味噌は冷蔵ケア(要冷蔵・賞味期限)、だしはかつお・昆布・あごなど種類の訴求が効きやすく、用途レシピを添えるとリピートにつながります。
傾向のイメージ。ブランド・流通で変わります。
米国に調味料を輸出するには:手続きの全体像
食品の基本に加え、アレルゲンとLACFが要点です。
- FDA施設登録(米国代理人)+事前通知(出荷ごと)+FSVP
- 英語ラベル:栄養成分・アレルゲン(大豆・小麦、ごまを含むタレも)
- ⚠️LACF/酸性化食品の登録:常温流通の味噌・一部のタレは、pH次第で施設登録に加え工程の届出(Form 2541系)が必要なことがある(製品ごとに確認)
- HTS分類:醤油は2103.10、味噌・調味料は2103.90
- デミニミス終了でまとめ輸入を
通関〜発送はSLC(発送代行)、食品衛生の専門対応はFDA代行で対応できます。
醤油・味噌は『大豆』と『小麦』というアレルゲンの塊です。英語ラベルで必ず明示を(ごまを含むタレ類も)。もう一つの盲点が低酸性食品(LACF)/酸性化食品の登録——常温流通の味噌や一部のタレは、pH・水分活性によってFDAの施設登録に加え工程の届出(Form 2541系)が要ることがあります。製品ごとにpHを確認し、該当なら早めに登録を。一般的な醤油は対象外のことが多いですが、思い込みは禁物です。
よくある質問
- FSVP:外国供給者検証制度。
- LACF:低酸性缶詰食品の登録・工程届出。
- HTS 2103:ソース・調味料の分類。
手続きは多いですが、型で回せます。FDA施設登録・事前通知・FSVP・アレルゲンを含む英語ラベル設計・LACF該当の見極め・まとめ輸入まで、当社の発送代行(SLC)と食品分野のFDA代行が連携して代行。ラベル不備や登録漏れで止められず、安心して米国に送れます。

