物流

米国デミニミス終了後の小口配送──「まとめ輸入」でコストを抑える送り方

2026年6月14日 | 出典:ホワイトハウス/CBP+当社(WorldShift)整理(物流)

送り方を変えるだけで、コストは大きく変わる。米国の「$800まで無税(デミニミス)」が2025年8月29日に全世界で終了し、少額の小包もすべて課税・通関対象になった。従来は年間約13.6億個もの小包がこの免税で米国に入っていた。1個ずつ送ると手数料がかさむ時代に、「まとめ輸入(コンソリ)」でコストを抑える送り方をまとめた。

TOPIC
2025/8/29
全世界でデミニミス終了
制度変更
TOPIC
約13.6億個
従来の年間免税小包(FY2024・約10.3兆円相当)
TOPIC
約5,400円〜
MPF(通関手数料)の下限/件(上限 約10.4万円)
TOPIC
まとめ輸入
コスト圧縮の核

何が変わった? $800免税の終了

米国は少額輸入を無税にするデミニミス($800以下・Section 321)を、2025年に段階的に縮小し、8月29日に全世界向けで停止しました。いまは少額の小包も通常の通関+関税・手数料の対象です。かつては年間約13.6億個(FY2024・推計総額 約10.3兆円相当)がこの免税で流入しており、その「無税ルート」が消えたインパクトは大きいです。(1ドル≒160円換算)

2025/2/1
中国・香港向けを先行で停止する大統領令
2025/5/2
中国・香港でデミニミス停止
2025/8/29
全世界向けで停止(日本発も対象)

小口を1つずつ送ると損をする理由

通関手数料は1申告ごとにかかります。MPF(通関手数料)は正式通関で申告額の0.3464%1件あたり下限 約5,400円($33.58)/上限 約10.4万円($651.50)。海上輸送ではさらにHMF(港湾維持費)0.125%。つまり小口を分けるほど「下限手数料」を何度も払うことになります。同じ商品なら、まとめて1申告にした方が割安です。(FY2026・1ドル≒160円換算)

送り方
以前
小口を1個ずつ国際発送
1便にまとめてバルク輸入(コンソリ)
通関手数料
以前
小包ごとに下限が発生し積み上がる
1申告にまとめ、MPFは上限で頭打ち
在庫・配送
以前
毎回 国際通関で時間がかかる
US倉庫から国内発送=速い・安い

米国へ小口商品を送るには:コストを抑える手順

「まとめて入れて、米国内から配る」が基本形です。

  1. まとめ輸入(コンソリ):多数の小口を1便のバルクにして1回で通関
  2. US倉庫・FBAに前送り:在庫を米国に置き、注文ごとは国内発送に切替
  3. 輸入者(IOR)を立てる:固定費を多数の商品で割り、1個あたりを下げる
  4. HTS分類を正確に:誤分類による過大関税を避ける
  5. 申告価格を適正に:ファーストセール等で課税価額を適正化

まとめ輸入の設計・通関・US発送はSLC(発送代行)で対応できます。

デミニミス:$800以下を無税にしていた制度。2025/8/29に全世界で停止。
コンソリ(まとめ輸入):多数の小口を1便にまとめ、1回で通関する方法。
MPF:通関手数料。0.3464%・1件 下限約5,400円〜上限約10.4万円。
IOR(輸入者):米国側の輸入名義人。固定費を分散できる。
💡 実務のワンポイント

小口を分けて送って課税を避けようとするのは逆効果です。CBPは『分割輸入(splitting)』を強く警戒しており、見つかればまとめて追徴されます。むしろ正規にまとめて通関すればMPFは1件 上限 約10.4万円で頭打ち——数を出すほど1個あたりは下がります。『脱法で安く』でなく『まとめて正規で安く』が正解です。

よくある質問

もう$800無税は使えない?
はい。2025/8/29に全世界で停止し、少額小包も課税・通関対象です。
一番効くコスト対策は?
まとめ輸入(コンソリ)とUS倉庫前送りです。1申告に集約し、国内発送に切り替えます。
手数料はいくら?
MPFは0.3464%・1件 下限約5,400円〜上限約10.4万円。海上はHMF0.125%も。
一次情報は?
ホワイトハウスのFact Sheet(2025/7)とCBPの案内です。
📘 用語ミニ解説
  • デミニミス:$800以下の無税制度。2025/8/29全世界停止。
  • MPF:通関手数料(0.3464%・下限/上限あり)。
  • HMF:港湾維持費(海上0.125%)。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

制度は変わりましたが、やることはシンプルです。①まとめて入れる②米国内から配る——この型にすれば小口でもコストは抑えられます。コンソリ設計・HTS分類・通関・US倉庫からの発送まで、当社の発送代行(SLC)がまるごと代行。止めず・遅れず・余計な手数料をかけずに通します。

手数料率・件数は上記の公表値(FY2026/FY2024)。最新・正確な額はCBPをご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。