関税

払った関税を取り戻す『ドローバック』──再輸出で最大99%還付、ただし301は対象・232は原則対象外

2026年6月10日 | 出典:CBP+当社(WorldShift)整理(関税)

一度払った関税は、戻せることがある。米国のドローバックは、輸入時に払った関税を、その貨物を後で輸出・廃棄した場合に最大99%還付する制度だ。高関税のいま還付額は大きいが、落とし穴がある——Section 301は対象、Section 232(鉄鋼・アルミ)は原則対象外。仕組みと効くケースをまとめた。

TOPIC
最大99%
輸入関税の還付率(再輸出/廃棄時)
還付
TOPIC
301=対象
Section 301はドローバック可
TOPIC
232=原則対象外
鉄鋼・アルミは不可
注意
TOPIC
5年以内
輸入日から請求期限

ドローバックとは

輸入時に払った関税・税・手数料を、その貨物を輸出または廃棄した場合に最大99%払い戻す制度です(19 U.S.C. §1313)。主な型は未使用品ドローバック(輸入したまま再輸出=FBA向き)、製造ドローバック、不適合品ドローバック。同一分類の別商品を輸出しても請求できる代替ドローバックもあります。

重要:関税の種類で可否が分かれる

「高関税だから全部取り戻せる」は誤解です。種類で扱いが違います。

Section 301(対中)
以前
対象
中国仕入れ品で還付額が大きい
Section 232(鉄鋼・アルミ)
以前
原則 対象外
2026年4月の布告で明確化(狭い例外のみ)
IEEPA(相互関税等)
以前
ほぼ論点消滅
2026年2月に最高裁で無効化+別途の還付ルート

手続き・いつ得か

請求は輸入日から5年以内ACE(電子)で提出輸入と輸出を紐づける記録が必須で、通常は専門業者・通関ブローカー経由です。効くのは米国で売れ残った在庫を再輸出する時など。米国内で売り切る通常のFBA販売は対象外(輸出・廃棄が前提)です。

対象判定・記録整備・手続きはSLC(発送代行)で専門と連携して対応できます。

未使用品ドローバック:輸入したまま再輸出/廃棄した場合の還付(§1313(j))。
代替ドローバック:同一分類の別商品の輸出でも請求できる仕組み。
Section 301/232:301は還付対象、232は原則対象外。
請求期限:輸入日から5年以内、ACEで電子提出。
💡 実務のワンポイント

『関税が高い今こそ全部取り戻せる』は誤解です。可否は関税の種類で分かれ、中国仕入れのSection 301は対象で還付額も大きい一方、鉄鋼・アルミのSection 232は2026年4月の布告で原則対象外。IEEPA(相互関税等)は2026年2月に最高裁で無効化され、別途の専用還付ルートがある=ドローバックの論点ではほぼ消滅です。301と232が混在する商品は『301分のみ回収』など按分判断が要り、記録(輸入↔輸出の紐付け)が命になります。

よくある質問

通常のFBA販売でも戻る?
いいえ。米国内で売り切る分は対象外で、輸出・廃棄が前提です。
Section 232も戻せる?
原則対象外です(2026年4月の布告で明確化、狭い例外のみ)。301は対象です。
期限は?
輸入日から5年以内に、ACEで電子提出します。
一次情報は?
CBPのDrawback(ACE)案内です。
📘 用語ミニ解説
  • ドローバック:輸出・廃棄した輸入品の関税を最大99%還付。
  • Section 301/232:301は還付対象、232は原則対象外。
  • ACE:米国の電子通関システム(ドローバック提出に必須)。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

複雑に見えますが、要点は『対象を見極めて記録を残す』こと。還付対象の判定・輸入と輸出の紐付け記録・ACE手続きまで、当社の発送代行(SLC)が専門と連携して代行。再輸出する在庫の関税を取りこぼさず、安心して回収できます。

関税種別ごとの可否は2026年時点の概況。最新・正確な扱いはCBPをご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。