関税

米国の対中関税(Section 301)は継続──中国部材を使う日本製品も“原産地”次第で対象

2026年6月9日 | 出典:USTR/CBP(Section 301)+当社(WorldShift)整理(関税)

見落としやすいが、効いている。米国の対中追加関税「Section 301」は2018年以来ずっと有効で、2024年の見直しでEVなど一部は100%まで上がった。怖いのは、日本で作った製品でも「中国原産」と判定されれば対象になりうること。鍵を握るのは部材の原産地だ。仕組みと、対象かどうかの見極め方をまとめた。

TOPIC
25〜100%
Section 301の追加関税(品目別)
継続
TOPIC
2018〜
発動以来ずっと有効
継続中
TOPIC
List 1〜4A
対象は4分類のHTSリスト
TOPIC
原産地
日本製でも中国原産部材は対象
要確認

Section 301とは・今どうなっている?

Section 301は、米国が中国原産の産品に課す追加関税です(2018年発動)。対象はList 1〜4AのHTSリストで定義され、2026年も継続中。2024年9月の4年見直しで、EV・EV電池・太陽電池・鉄鋼アルミ・注射針・重要鉱物などが大幅に引き上げられました(25〜100%)。

ポイントは「中国原産か」で決まること。最終製造が日本でも、中国部材のまま「実質的変更」がなければ原産地は中国とみなされ対象になりえます。

税率の今(主な品目)と、ここまでの流れ

主な税率の目安は次のとおり。除外(exclusion)に該当する品目は対象外です(現在178件が2026年11月10日まで有効)。(税率は2026時点の目安・最新は公式を確認)

EV(電気自動車)2024〜
100%
医療用手袋引上げ
100%
マスク
50%
EV用・非EVリチウム電池非EVは2026/1〜
25%
List 1〜3(機械・部品等)
25%
List 4A(消費財・衣料)
7.5%
2018
List 1〜3 発動(25%)
2020
List 4A 発動(7.5%)
2024/9
4年見直しで大幅引上げ(EV100%等)
2026/1
非EVリチウム電池を25%に

日本製品が対象になるのは:原産地の判定

「自社が対象か」は原産地で決まります。次の順で確認します。

  1. 部材の原産国を確認:中国原産の部品・素材を使っていないか
  2. 実質的変更(substantial transformation):日本での加工で原産地が「日本」に変わるか
  3. HTSとList該当:製品のHTSがList 1〜4Aにあるか
  4. 除外(exclusion)の確認:178件の除外リスト(2026/11/10まで)に該当するか
  5. 申告:原産地・HTS・該当ヘッディングで正しく申告

原産地の整理や米国向け発送はSLC(発送代行)で対応できます。

Section 301:米国が中国原産の産品に課す追加関税(2018〜)。
原産地(実質的変更):加工で品目の本質が変われば原産地が変わる、という判定基準。
除外(Exclusion):一定の品目を一時的に対象外にする措置。現在178件が有効。
List 1〜4A:Section 301の対象HTSを定めた4つのリスト。
💡 実務のワンポイント

『日本で組立=日本原産』とは限りません。単なる組立では原産地が中国のままのことも。実質的変更(関税分類変更・付加価値)を満たすか加工内容を記録で示すのが鍵。インボイスの原産地表記は実態と一致させること。

よくある質問

日本で製造すれば対象外?
原産地が「日本」に変わる(実質的変更がある)場合は対象外です。中国部材のままなら原産地は中国とされ対象になりえます。
税率はどれくらい?
List 1〜3は25%、List 4Aは7.5%が基本。EVや医療用手袋など一部は100%まで上がっています。
除外はある?
はい。現在178件の除外が2026年11月10日まで有効です。自社HTSが該当するか確認を。
一次情報は?
USTRのSection 301関連告示、CBPの実施ガイダンス。
📘 用語ミニ解説
  • Section 301:米国の対中追加関税制度。
  • 原産地:実質的変更で判定。中国部材は要注意。
  • 除外(Exclusion):対象外にする一時措置。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

ポイントは「原産地」ひとつです。中国部材の有無・実質的変更の判定・除外リストの確認・正しい申告まで、当社の発送代行(SLC)が代行。日本製の強みを活かしつつ、対象/対象外をはっきりさせて安心して出荷できます。

税率・除外件数は2026時点の概況。最新の対象HTS・税率・除外はUSTR/CBPの公式情報をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。