FDA規制

米国で日本の菓子・調味料が伸びている──だが『ラベル不備』はFDA輸入差し止めの最多級。栄養成分+アレルゲン表示が必須

2026年6月25日 | 出典:FDA(食品表示 21 CFR 101/FALCPA・FASTER法)+USDA-ERS+当社(WorldShift)整理(FDA規制)

米国で日本の菓子・グミ・スナック・調味料の人気は伸びている。だが、入口でつまずく事業者がとても多い——理由は商品力ではなく「ラベル」だ。米国で売る包装食品には栄養成分表示・原材料・アレルゲン・英語表示が法的に必須で、これらの不備(misbranding)は、FDAが食品の輸入を差し止める“最多級”の理由。とくに2023年から第9のアレルゲンに加わった「ごま(sesame)」の未表示が、いまの盲点だ。逆に言えば——ラベルさえ正しく作れば、止まらず売れる

TOPIC
ラベル不備=最多級
米国の食品輸入拒否の最頻理由の一つ(misbranding)
要対策
TOPIC
9大アレルゲン
牛乳・卵・魚・甲殻類・木の実・落花生・小麦・大豆+“ごま”
TOPIC
ごまは2023/1/1〜
FASTER法で第9アレルゲンに(和菓子・タレが盲点)
TOPIC
単位は両方併記
正味量はg/mL(メートル法)と oz(米国慣用)の両方が必須

なぜ商機?──でも“入口の壁”はラベルにある

米国のアジア食品市場は約381億ドル規模(≒6.1兆円)に拡大し、日本のグミ(Hi-Chew等)・スナック・調味料はSNS発で需要が伸びています。ところが、せっかく米国で売れる商品でも「ラベル不備」で通関や出品が止まる事故が後を絶ちません。

米国の調査(USDA-ERS)では、輸入食品が拒否される理由のうち“表示の誤り・欠如(misbranding)”が約4割を占め、非チョコ菓子・ベーカリー・チョコ/ココア——まさにパッケージ菓子・スナック領域に集中しています。商品力でなくラベルで落ちるのは、いちばんもったいない負け方です。

市場規模は民間調査で定義により幅あり。拒否理由の割合はUSDA-ERSの分析(2009〜13年)に基づく概況です。

米国の包装食品に“必須”のラベル要素

米国で小売される包装食品には、次が法的に必須です(21 CFR Part 101)。

  1. 栄養成分表示(Nutrition Facts):所定の様式(21 CFR 101.9)。2016年改定で「添加糖(Added Sugars)」欄やカロリー大型化が入り、移行は完了済み
  2. 原材料名:配合量の多い順に、米国で認められた一般名で記載(21 CFR 101.4)
  3. アレルゲン表示9大アレルゲン(牛乳・卵・魚・甲殻類・木の実・落花生・小麦・大豆+ごま)を「Contains …」で明示(FALCPA/FASTER法)
  4. 正味量メートル法(g/mL)と米国慣用(oz)の両方を併記(片方だけは不可)
  5. 製造者/包装者/流通者の名称・住所、そして英語表示(日本語のみは不可)
表示言語
以前
日本語ラベルのまま
英語必須。日本語のみは即misbranding(誤表示)
正味量の単位
以前
「100g」だけ
「100g(3.5 oz)」とメートル法+米国慣用を併記
アレルゲン
以前
“ごま”は書かなくてよい(旧感覚)
ごまは第9アレルゲン(2023/1/1〜)。Containsに明記必須

「体に良い」等の健康強調表示はFDAの規制対象。根拠の無い表示はmisbrandingになり、つけると小規模事業者の栄養表示免除も使えなくなります。

止まらないラベルの作り方──5ステップ

順に整えれば確実です。

  1. 英語ラベルへ作り替え:原材料・栄養成分・正味量・社名住所を英語で。正味量はg+ozの両方
  2. 9大アレルゲンを総点検:とくにごま(油・ねりごま・タレ)・大豆(醤油・味噌)・小麦を「Contains …」に漏れなく
  3. 添加物・着色料を確認:日本で合法でも米国で未承認の食品添加物・合成着色料は使用不可(原材料表示は米国の一般名で)
  4. Nutrition Factsを21 CFR 101.9準拠で作成:1食量(RACC)・添加糖まで正しく
  5. Amazon用の画像:箱型は6面すべて、栄養成分・原材料・アレルゲンが鮮明に読める画像を用意

英語ラベルの作成、アレルゲン・添加物のチェック、Nutrition Facts作成までを当社のFDAサポート発送代行(SLC)で対応します。

Nutrition Facts:栄養成分表示パネル。様式・項目が決まっている(21 CFR 101.9)。
FALCPA/FASTER法:アレルゲン表示の法。FASTER法で“ごま”が第9アレルゲンに(2023/1/1施行)。
misbranding:誤表示・表示欠如。英語/栄養/アレルゲンの不備が代表例で、輸入差し止めの最頻理由。
RACC:1食量の基準。実際に食べる量に近づけて2016年に更新。
💡 実務のワンポイント

いま最も危ない盲点は『ごま(sesame)』アレルゲンの未表示です。2023年1月1日施行で第9アレルゲンに加わった比較的新しいルールで、和菓子・せんべい・ごま油使用のスナック・タレ類は該当しがちなのに、日本の旧ラベルは“ごま”をアレルゲンとして明記していないことが多い。「Contains: …, Sesame」を必ず追加してください(醤油・味噌の大豆、麺類の小麦も同様)。次に多いのが、日本語ラベルのまま/正味量がメートル法のみ=即misbranding。正味量はg(mL)とozの両方併記が法定です。さらに、日本で合法でも米国で未承認の食品添加物・合成着色料(一部のタール系色素など)は使用不可で、原材料は米国の一般名で書く必要があります。『体に良い』等の健康強調表示は安易に付けない——規制対象なうえ、付けると小規模免除も失います。

よくある質問

商品が良ければラベルは後でいい?
いいえ。米国は表示不備(misbranding)が輸入差し止めの最多級の理由で、ラベルが原因で通関・出品が止まります。
“ごま”は本当に書く必要がある?
はい。2023年1月1日から第9のアレルゲンで、ごま油・ねりごま・タレ等を含む製品は「Contains … Sesame」が必須です。
日本語ラベルに英語シールを貼ればいい?
英語表示が必須で、正味量はg(mL)とozの両方併記が要ります。日本語のみ・メートル法のみは不可です。
日本の着色料はそのまま使える?
米国で未承認の食品添加物・合成着色料は使用不可です。原材料は米国の一般名で記載します。
出典は?
FDA(21 CFR 101/FALCPA・FASTER法)とUSDA-ERSの輸入拒否分析です。
📘 用語ミニ解説
  • Nutrition Facts:栄養成分表示パネル(21 CFR 101.9)。
  • FALCPA:食品アレルゲン表示法。FASTER法で“ごま”追加。
  • misbranding:誤表示・表示欠如。輸入差し止めの最頻理由の一つ。
  • 小規模免除:一定の小規模事業者は栄養表示が免除。ただし健康表示を付けると失効。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

ラベルは“怖い壁”ではなく、出荷前に潰せる作業です。要点は3つだけ——①英語で栄養成分・原材料・正味量(g+oz)・社名住所を表示、②9大アレルゲン(とくにごま)を漏れなく、③米国未承認の添加物・色素を避ける。この英語ラベル化・アレルゲン/添加物チェック・Nutrition Facts作成の煩雑さは当社のFDAサポートが代行します。あなたは“米国で売れる日本の味”を選び、出すことに集中できます。

ラベル要素・アレルゲン規制はいずれも施行済み。拒否理由の割合はUSDA-ERS分析、市場規模は民間調査で幅があります。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。