
米国で『日本の入浴剤』にじわり注目──Bathclin・Kao『バブ』、“温泉気分”がセルフケア需要の追い風。効能表示はFDAの一線に注意
米国で『セルフケアとしての入浴』が静かなトレンドになっている。北米の入浴・シャワー用品市場は2025年時点で約135億ドル(≒2.2兆円)規模で緩やかに拡大中だ。その中で存在感を増しているのが日本の入浴剤——Bathclin(1930年創業)やKaoの『バブ』(1983年発売)など、特定の温泉地の泉質を再現する処方が米国のAmazon.comでも購入できる。ただし——日本語の“効能”表示をそのまま英語にすると、FDAの区分が変わり得る点に注意したい。
何が起きている?──“温泉気分”がセルフケアの入口に
Bathclinの入浴剤はにごり湯のような見た目で特定の温泉地の泉質(重曹泉・硫酸塩泉等)を再現し、Kaoの『バブ』は湯に入れると炭酸ガスで発泡するタブレット。どちらも米国のAmazon.comで継続的に流通しており、日本旅行や日本文化に触れた層を中心に少しずつ知られ始めている。
なぜ米国で刺さる?──“効能”でなく“体験”で売る
米国の入浴剤市場はバスボム(発泡する塊)など“見た目の楽しさ”を訴求するブランドが主流の中、日本の入浴剤は特定の温泉地の鉱物成分を再現する“本格感”で差別化できる。米国では2024年以降、自分磨き・セルフケアを重視する消費者が増えており、“忙しい日常からの逃避”としての入浴体験に投資する層と相性がよい。
日本の輸出者がやること:3ステップ
- 表示の書き換え:米国向けラベルの効能表現を“relaxing / soothing / fragrance”等の感覚表現に統一し、治療的な表現は避けます
- 成分表示の整備:化粧品としての成分表示(INCI表記等)を整えます
- 小口・軽量を活かす:粉末・タブレットの軽さを活かし、通関・FBA納品は当社のFDA代行・発送代行(SLC)が支援します
最大の注意点は『日本の表示をそのまま英語にしないこと』です。Kaoの『バブ』は日本では医薬部外品として肩こり・冷え性への効能をうたえますが、米国のFDAに医薬部外品という区分はありません。“relieves muscle pain”のような効能表現を米国向けパッケージに書くと、化粧品(cosmetic)でなくOTC医薬品(drug)として扱われ、モノグラフ適合や別の届出が必要になります。米国向けは“relaxing / soothing / fragrance”など感覚表現に留めるのが安全策です。
よくある質問
- 入浴剤:湯に溶かして色・香り・ミネラル成分を加える粉末・タブレット状の製品。
- にごり湯:温泉地特有の白濁したお湯を再現する入浴剤のタイプ。
- 医薬部外品:日本の規制区分で、化粧品と医薬品の中間にあたり一定の効能表示が認められる。米国のFDAには対応する区分がない。
やることは『米国向けは“治療・効能”表現を避け、香り・感触・“温泉気分”というリラックス体験で語る』ことだけです。化粧品としての表示チェック、通関・FBA納品は当社(WorldShift)がFDA代行・発送代行(SLC)の両面でサポートします。

