
リチウム電池の輸送ルールが2026年版で更新──空輸は『充電30%以下』が原則、ナトリウムイオンも新規制、ハンドリングマークの電話番号は廃止。電池入り家電・モバイルバッテリーの送り方に注意(施行済)
モバイルバッテリー、電池内蔵のガジェット、電動製品——これらに入るリチウムイオン電池は「危険物(DG)」で、普通の貨物のようには送れない。2026年版の国際輸送規則(IATA/ICAO/IMDG)では、空輸の「充電30%以下(SoC≤30%)」がいっそう徹底され、ナトリウムイオン電池も新たにリチウム電池とほぼ同じ扱いになった。さらに電池ハンドリングマークの「電話番号」要素は廃止に。——電池を内蔵した日本の家電・ガジェットには米国で確かな需要がある。“知らずに満充電で空輸”はトラブルの元だが、正しい段取りなら問題なく送れ、売れる。
そもそもリチウム電池は『危険物』──普通便では送れない
リチウムイオン/リチウムメタル電池は、発火リスクから危険物(Dangerous Goods)に分類されます。UN38.3という安全試験に合格していること(その試験報告書の保持)が前提で、荷姿に応じた危険物ラベル・ハンドリングマーク・申告が必要です。
とくに空輸は厳しく、電池を単体で送る場合は「充電30%以下」が原則。満充電のまま航空便に出すことはできません。製品に組み込まれた電池や、機器と同梱する電池にも、容量や個数の制限・表示ルールがあります。
モード(空・海・陸)や荷姿(単体/機器同梱/機器内蔵)で要件が変わります。具体はIATA/IMDG/PHMSAの最新版で確認を。
2026年版での主な変更点
- 「充電30%以下」の徹底:空輸でのリチウムイオン電池の充電状態(SoC)管理が一段と厳格に運用されます
- ナトリウムイオン電池が新規制:これまで明確な枠が無かったナトリウムイオン電池も、2026年からリチウム電池とほぼ同様の危険物ルールの対象に
- ハンドリングマークの簡素化:リチウム電池ハンドリングマークから電話番号の記載要素が廃止
- 書類の徹底:UN38.3試験報告書・安全データシート(SDS)の提示を求められる場面が増加
米国へ電池入り製品を出すには──止めないための段取り
順に潰せば大丈夫です。
- UN38.3をそろえる:電池の試験報告書をメーカー/サプライヤーから入手して保持
- 荷姿を決める:電池単体/機器同梱/機器内蔵で要件が違う。単体空輸は充電30%以下に調整
- 表示・申告:危険物ラベル・ハンドリングマーク(電話番号は不要に)・必要な申告を準備
- 輸送モードを選ぶ:大量の電池単体は海上が現実的な場合も。危険物対応の混載・フォワーダーを使う
- FBA納品の前提確認:電池入り製品の受け入れ条件・梱包要件を満たす
危険物としての書類・荷姿・モード選定・通関・FBA納品までを当社の発送代行(SLC)が支援します。
最も詰まりやすいのは『充電状態(SoC)』と『UN38.3報告書』の2点です。モバイルバッテリーや交換用電池パックを“単体で空輸”する場合、充電は30%以下に落としておく必要があり、満充電のロットはそのまま積めません。出荷前に充電量を確認・調整するだけで、空港での留置や差し戻しを避けられます。また、UN38.3試験報告書は『持っているはず』で止まりがち——実際にはサプライヤーから現物(PDF)を取り寄せ、セル/バッテリー両方の報告書を手元に置くこと。さらに2026年版ではナトリウムイオン電池も危険物入りしたので、“リチウムじゃないから対象外”という思い込みは禁物です。
よくある質問
- 危険物(DG):Dangerous Goods。発火リスク等で輸送が規制される貨物。リチウム電池も該当。
- SoC(充電状態):電池の充電割合。空輸の単体電池は30%以下が原則。
- UN38.3:リチウム電池の安全輸送試験と報告書。
- ナトリウムイオン電池:2026年から危険物としてリチウム電池とほぼ同様に規制。
「危険物」と聞くと身構えますが、やることは決まっています——①UN38.3報告書をそろえる、②単体空輸は充電30%以下に調整、③正しいラベル・マーク・申告、④電池量が多ければ海上など適切なモードを選ぶ。この危険物の書類・荷姿・モード選定・通関・FBA納品まで、当社(WorldShift)の発送代行(SLC)が代行します。需要のある米国へ、電池入りの日本の家電・ガジェットも、止められず・遅れず・余計な費用をかけずに届けられます。送り方さえ押さえれば、ここは“出せる人が少ない”ぶん商機でもあります。

