通関ルール

カリフォルニアProp 65に注意──輸入者が標的、警告ラベルは『化学物質名』明記が必須に

2026年6月7日 | 出典:CA OEHHA(Proposition 65)+当社(WorldShift)整理(通関ルール)

米国50州のうち1州——でも無視できないのがカリフォルニアのProposition 65だ。発がん性・生殖毒性のある物質を含む製品には警告表示が必要で、私人が提訴でき罰則は1日$2,500。しかも外国メーカーを追えない時は輸入者が標的になる。2025年の改定で警告に化学物質名の明記が必須に。何に・どう備えるかをまとめた。

TOPIC
$2,500/日
Prop 65違反の罰則(1件あたり)
私人提訴可
TOPIC
物質名 必須
短文警告に明記(2025改定)
TOPIC
輸入者が標的
外国メーカーを追えない時
TOPIC
2028/1
旧短文ラベルの使用期限

Prop 65とは・なぜ輸入者に効く?

Prop 65は、発がん性・生殖毒性とされる物質(900超)を一定量超えて含む製品に、カリフォルニア向けで警告表示を義務づける州法です。特徴は私人(個人・団体)が提訴できること。違反は1日$2,500の罰則で、和解金狙いの提訴も多い。外国の製造者を追えない場合、米国の輸入者が最も狙われやすい当事者になります。2026年1月だけで512件の違反通知(食品・消費財の重金属が焦点)が出ています。

2025年改定の要点と、対応の時間軸

短文(ショートフォーム)警告が改定され、警告に①記号②化学物質名(最低1つ)③ハザード(がん/生殖毒性)④OEHHAのURLを含めることが必須に。2025年1月施行で、旧様式は2028年1月まで猶予。2025年12月にはBPS等が新規収載され、2026年12月までの対応が必要です。

2025/1
短文警告の新様式が施行(物質名の明記)
2025/12
BPS等を新規収載(12か月の対応猶予)
2028/1
旧短文ラベルの使用期限

どんな製品が要注意?

幅広い消費財が対象になりえます。とくに食品・消費財の重金属が近年の提訴の焦点です。

重金属(鉛・カドミウム)食品・陶器・アクセサリ
最多
フタル酸エステル
プラ・ケーブル類
BPA / BPSBPSは2025新規
容器・レシート
その他の収載物質
900超

近年の違反通知は食品・消費財の重金属が中心。対象物質は900超に及びます。

Prop 65に備えるには:対応の手順

次の順で点検します。

  1. カリフォルニア向け販売か:CA消費者に届くなら対象(ECの全米配送も実質対象)
  2. 含有物質を確認:鉛・カドミウム・フタル酸・BPA/BPS等を含むか(サプライヤーに成分照会)
  3. 安全閾値の判定:暴露量がセーフハーバーを超えるか
  4. 警告表示:新様式(記号・物質名・ハザード・URL)で表示。ECは商品ページにも
  5. 記録の保持:成分情報・判定根拠を保管(提訴対応)

成分確認・表示・米国向け発送はSLC(発送代行)で対応できます。

Proposition 65:発がん性等の物質を含む製品にCA向け警告を求める州法。
短文警告:製品に付すコンパクトな警告。2025年改定で物質名の明記が必須。
セーフハーバー:警告不要となる暴露量の安全閾値。
私人提訴:個人・団体がProp 65違反で提訴できる仕組み。
💡 実務のワンポイント

短文警告でも『物質名の明記』が必須になりました。『WARNING: Cancer — www.P65Warnings.ca.gov』だけの旧表記は2028年以降は不可。ECで売る場合は、製品だけでなく商品ページ(購入前に見える場所)にも警告が必要です。

よくある質問

カリフォルニア以外でも関係ある?
CA消費者に届けば対象です。EC全米配送は実質的に対応が必要になります。
なぜ輸入者が狙われる?
外国メーカーを米国法で追いにくいため、輸入者が最もアクセスしやすい当事者として提訴対象になりがちです。
旧ラベルはいつまで?
改定前の短文ラベルは2028年1月まで猶予。それ以降は新様式(物質名明記)が必要です。
一次情報は?
カリフォルニアOEHHAのProposition 65関連情報。
📘 用語ミニ解説
  • Proposition 65:CAの警告表示制度。
  • 短文警告:物質名明記が必須に(2025改定)。
  • 私人提訴:個人・団体が違反を提訴できる。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

『どの物質が・閾値を超えるか』の判定が難所ですが、サプライヤーへの成分照会と新様式の表示づくり、米国向け発送まで、当社の発送代行(SLC)が伴走します。提訴リスクを抑えつつ、カリフォルニアでも止められず売れます。

改定内容・収載・罰則は2026年6月時点の概況。最新はCA OEHHAの公式情報をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。