米国向けの金属製品、関税は最大50%──6月8日の通関分から対象品目・軽減条件を改定
関税アラート

米国向けの金属製品、関税は最大50%──6月8日の通関分から対象品目・軽減条件を改定

2026年6月6日() | 出典:米連邦官報 文書番号 2026-11314(Section 232改定布告)

鉄・アルミ・銅でできた製品の対米輸出が、転機を迎えた。これらとその派生品には高いSection 232関税(金属本体50%・多くの派生品25%)がかかり、課税は製品の全額ベース(2026年4月6日〜)。6月8日発効の改定では対象の調整があり、農業機械・HVACなど一部カテゴリは一律で上限15%に、可搬式産業機械は日本などパートナー国向けに上限15%に軽減された(〜2027年末)。出荷のタイミングと対象HTSの確認が、手元に残る利益を左右する。

TOPIC
50%
金属本体の関税
最大
TOPIC
25%
多くの派生製品(金具・筐体)
TOPIC
4/6〜
製品の全額に課税
TOPIC
一部15%
農機等(Annex III)・可搬式産業機械(Annex I-C)は軽減

税率はどれくらい上がる?

Annexのどの区分に載るかで税率が変わります。ほぼ全体が金属の品目(Annex I-A)=50%金属を主成分とする派生製品(Annex I-B)=25%が目安です。金具・パイプ等の加工品でもAnnex I-Aに載っていれば50%です。

金属本体ほぼ全体が金属の品目(Annex I-A)
50%
派生製品金具・筐体・部品など
25%
一部の産業機械金属集約型の設備(〜2027末)
15%
米国産金属のみ条件を満たす製品
10%

課税ベースが「金属分だけ」→「製品の申告価格全額」に変更。さらに銅が新たに対象に追加(いずれも4/6〜)。

ここまでの流れ

4/6
課税ベースを全額に変更・銅を追加
6/1
改定布告に署名(米国産含有率 95%→85%に緩和)
6/8
新税率が発効(通関分から)

実務でやること

対象HTSの確認/本体・派生の分類確定/米国産含有率の証憑整備(新基準85%の活用)/6/8をまたぐ貨物は前倒し通関を検討

Section 232:“安全保障”を理由に特定品目の輸入へ追加関税を課せる米国の制度。
派生製品:金属を主成分(重量15%超)とする加工・完成品。金具・筐体など。
HTS/Annex:HTS=米国の輸入品分類番号。Annex=対象HTS番号の一覧。自社製品がここにあるかで対象可否が決まる。
💡 実務のワンポイント

申告は『金属含有分の価額』を分けて記載するのがコツ。製品全体の価額にまとめると本来より高い課税ベースになりがち。金属分と非金属分を区分し、米国産金属の含有を証憑で示せば、課税を正しく(時に軽く)できます。

よくある質問

自社製品は25%か50%か?
「完成品なら25%」とは限りません。ほぼ全体が金属の品目(Annex I-A。金具・パイプ等の加工品も含む)は50%、金属を主成分とする派生製品(Annex I-B)は25%。確定はHTS分類とAnnex該当性によります。
6/8に間に合わなければ?
6/8以降の通関分から新条件。それより前に通関を終えれば旧条件の余地があります。
日本製も本当に対象?
はい。国別の除外はなく、全原産国が対象です。日本からの輸出も含まれます。
一次情報は?
米連邦官報 文書番号 2026-11314(2026/6/4付)。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

税率は上がっても、やることは「対象HTSの確認」と「正しい申告」。前倒し通関の判断や米国産含有による軽減も含め、当社の発送代行(SLC)が実務を代行します。発効日をまたぐ貨物も、慌てず最適なタイミングで通せます。

出典:米連邦官報 文書番号 2026-11314(Section 232改定布告)
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。