
米国で日本ブランドの衣類が拡大──ユニクロ北米108店、児島デニムに高値。ただし繊維表示と高関税に注意
日本の服が、米国で存在感を増している。ユニクロは北米108店(2027年200店目標)へ拡大し、児島のセルビッジデニムは1本数万円でも売れる。米国アパレル市場は約3,657億ドル(≒約58.5兆円)と世界最大だ。ただし繊維製品はFTCの表示義務と高関税(10〜32%)が壁になる。需要と勘所をまとめた。
なぜ日本ブランドの衣類が売れる?
米国で日本ブランドが評価される軸は、大きく3つに分かれます。
第一はワークウェア/セルビッジデニム。岡山・児島のMomotaro・Iron Heart・Studio D'Artisan等は、旧式のシャトル織機で昔ながらの細幅生地を低速で織り、ロープ染色・天然藍で独特の色落ちを生みます。14〜25ozの極厚生地やジンバブエ綿といった素材へのこだわりが、1本約4.8万〜9.6万円(Momotaro $300〜450/Iron Heart $350〜600)でも「一生もの」として支持される理由です。買い手は色落ちを“育てる”デニム愛好家(エンスージアスト)で、フォーラムやSNSで情報交換する濃いコミュニティが需要を支えます。
第二はミニマリズム。ユニクロは「高品質ベーシックを手頃に」で北米を伸ばし、店舗は108店(米76・加32)→2027年に200店を目標、国際部門は2桁成長。サンフランシスコ・シカゴ・ボストン等の旗艦展開が続きます。無印良品も「主張しない良品・高耐久」で価値志向(value-driven)の層に定着。派手さでなく機能・素材・価格の納得感で選ばれるのが米国での強みです。
第三はストリートウェア。BAPE(カモ柄・シャークパーカー)の復権、sacai×Nikeのコラボ、COMME des GARÇONS・Visvim(中村ヒロキ)の素材構築が、Grailed・SSENSE等のリセール/ハイファッション市場で高い検索・取引量を維持。希少性とコラボが価格を押し上げ、ハイプ層・転売層が需要の起点になります。(1ドル≒160円換算)
誰が・どこで・いくらで買っているか
買い手と販路は価格帯ごとにきれいに分かれます。ファスト/ベーシック(〜約8,000円)は、コスパと耐久を重視する一般層がユニクロ・無印の直営店で日常買い。プレミアムデニム(約4.8〜9.6万円)は、Iron Shop Provisions等のセルビッジ専門店やブランド直販で、色落ちを育てる愛好家が「数年かけて1本」を選びます。デザイナー/ストリート(数百〜千ドル超)は、中古・ストリートのGrailedとハイファッションのSSENSEが二大舞台で、コラボ・限定をハイプ層・転売層が奪い合う構図です。いずれもサイズ表記(USサイズ換算)と実寸表示があると返品が減り、評価が安定します。
価格帯のイメージ。ブランド・素材で変わります。
米国に衣類を輸出するには:手続きの全体像
繊維製品は表示と高関税が要点です。
- ⚠️FTC繊維表示(16 CFR 303):繊維組成を一般名・含有率の多い順に%、原産国、製造/輸入者名またはRN番号を英語で(首裏等に縫付け)
- ⚠️洗濯表示(Care Labeling)も英語で
- 高関税:衣類はChapter 61/62で概ね10〜32%
- Section 301:中国製の生地・部材は原産地判定で対象になりうる
- 原産国表示+デミニミス終了でまとめ輸入
表示の整備・通関〜発送はSLC(発送代行)で対応できます。(追加関税の動向は流動的。相互関税は2026年2月に無効化されています)
衣類で最初に止まる原因がラベルです。FTCの繊維表示(16 CFR 303)で、①繊維組成を一般名・含有率の多い順に%表示②原産国③製造/輸入者名またはRN番号(rn.ftc.govで取得)を、首裏などに英語で縫い付け、さらに洗濯表示(Care Labeling)も英語で——日本語タグのままは不可です。加えて衣類はもともと関税が高い(品目で10〜32%)カテゴリ。中国製の生地を使う場合は原産地判定でSection 301がかかることもあるので、生地の原産国まで確認しましょう。
よくある質問
- FTC繊維表示:組成・原産国・RN番号の表示義務。
- RN番号:FTCの事業者識別番号。
- HTS(衣類):ニットCh61/織物Ch62(高関税)。
表示と関税は型で対応できます。FTC繊維表示・洗濯表示の英語化・RN番号取得・HTSと原産地の確認・原産国表示・まとめ輸入まで、当社の発送代行(SLC)が代行。ラベル不備で差し止められず、安心して米国に日本の服を届けられます。

