
米国の原産地規則『実質的変更』──中国部材を日本で組んでも原産地は変わらない場合がある
「日本で組んだから日本製」とは限らない。米国の原産地は「最後に実質的変更があった国」で決まる(名称・性質・用途が変わる加工)。中国部材を日本で軽く組む・詰め替えるだけでは原産地は中国のままで、Section 301(対中関税)が続く。原産地は関税の対象を左右する。判定軸と、事前に確認する方法をまとめた。
実質的変更とは
米国の(非特恵)原産地は、加工によって「名称・性質・用途」が変わる=新たな物品が生まれた国が原産地、という実質的変更テストで決まります(1908年 Anheuser-Busch 判例が起点)。軽微な組立・詰め替え・ラベル貼り・選別・希釈は、原則 実質的変更に当たりません。判断はCBPが個別に行います。
なぜ重要? 原産地が関税を決める
原産地はSection 301(中国)・Section 232(金属)の対象可否と原産国表示を左右します。中国部材を日本で軽く組んでも中国原産のまま=301課税が続くことが多いです。中国産を別国産と偽る迂回(transshipment)はEAPAで摘発され、2025年(1〜8月)だけで4億ドル超の脱漏が捕捉されました。(1ドル≒160円換算)
原産地を確認・証明するには
思い込みで進めず、根拠を固めます。
- CROSSで類似裁定を検索(rulings.cbp.gov・25万件超の拘束的裁定)
- 不明なら拘束的裁定(binding ruling)を申請(eRulings/19 CFR 177)
- BOM(部品表)と工程記録を保管:原産地主張の根拠に
- 偽装しない:中国産を日本産と表記しない(EAPA/不正請求のリスク)
原産地の整理・裁定取得・書類整備はSLC(発送代行)で対応できます。(相互関税は2026年2月に無効化。Section 301/232は存続)
『日本で組み立てたから日本製』は通用しないことがあります。原産地は『最後に実質的変更(名称・性質・用途が変わる加工)があった国』。中国部材を日本で軽く組む・詰め替える・ラベルを貼るだけでは原産地は中国のままで、Section 301の対象が続きます。逆に、素材から機能的に別物を作る加工なら日本原産になりえます。判断が微妙なら、出荷前にCBPの拘束的裁定(binding ruling)を取り、BOMと工程記録を残すこと。中国産を日本産と偽る迂回はEAPAで追徴・制裁の対象です。
よくある質問
- 実質的変更:原産地が変わる加工の基準。
- CROSS:CBP拘束的裁定の検索DB。
- EAPA:迂回の摘発制度。
判定は微妙でも、事前に固められます。実質的変更の整理・類似裁定の調査・拘束的裁定(binding ruling)の取得・BOMや工程記録の整備まで、当社の発送代行(SLC)が代行。原産地の不確実さで止められず、安心して米国に送れます。

