通関ルール

米国へ酒を売るにはTTBとFDAの二重対応──輸入業者許可・COLAラベル承認が必須、日本酒の課税は『ビール』区分

2026年6月10日 | 出典:TTB/FDA+当社(WorldShift)整理(通関ルール)

酒の輸出は、役所が2つある。米国へ日本酒・ウイスキーを売るには、TTB(酒類管轄)とFDA(食品管轄)の二重対応が必須だ。TTB側は輸入業者許可と製品ごとのCOLA(ラベル承認)、FDA側は施設登録と出荷ごとの事前通知。しかも日本酒の課税は「ビール」区分という独特の罠がある。要点をまとめた。

TOPIC
二重規制
TTBとFDAの両方に対応
要対応
TOPIC
輸入業者許可
米国拠点が必要(申請は無料)
TOPIC
COLA必須
製品ごとのラベル承認
TOPIC
日本酒=ビール課税
表示はワイン区分

TTBの枠組み:許可は米国輸入業者が持つ

輸入には連邦輸入業者基本許可(Basic Importer's Permit)が必須で、これを持つのは米国側の輸入業者(申請は無料だが米国内の事業拠点が必要)。日本の輸出者は、許可を持つ米国輸入業者と組むのが前提です。製品ごとにCOLA(ラベル承認)を取得し、通関時に提示します。分類は独特で、日本酒は課税上「ビール」区分(IRC)/表示上「ワイン」区分(FAA法)、ウイスキーは蒸留酒。連邦酒税(FET)は輸入業者が納付します。

COLA(ラベル承認)の必須記載

ラベルはすべて英語で、次を満たす必要があります。

①ブランド名 ②クラス/タイプ表示(whisky・sake等) ③アルコール度数(ABV%) ④正味容量 ⑤輸入業者の名称・住所 ⑥原産国 ⑦政府健康警告(GOVERNMENT WARNING…の定型文)。ブランド名・度数・クラス表示は同一視野(same field of vision)に置きます。申請はTTBのCOLAs Onlineが標準です。

二重規制:TTB+FDA、さらに州

酒類は連邦の2省庁に加え、州の制度も重なります。

TTB(酒類)
以前
輸入業者基本許可・COLA・酒税(FET)
米国輸入業者が保有・納付
FDA(食品)
以前
施設登録+出荷ごとの事前通知
外国施設の登録が無いと通関不可
州(三層制度)
以前
生産/輸入→卸→小売の分離
州ごとにライセンス・規制が異なる

米国に酒を輸出するには:手続きの全体像

連邦×2+州、の順で固めます。

  1. 米国輸入業者を確保(Basic Permit保有・米国拠点)
  2. 製品ごとにCOLA取得(英語ラベル7項目・政府警告文)
  3. FDA施設登録+出荷ごとのPrior Notice
  4. 州の三層制度に沿ったライセンス・流通
  5. HTS分類:清酒2206/ウイスキー2208

通関・発送はSLC(発送代行)、食品(FDA)側の対応はFDA代行で対応できます。

Basic Importer's Permit:酒類輸入の連邦許可。米国輸入業者が保有。
COLA:製品ごとのラベル承認。英語7項目+政府警告。
二重規制:酒類はTTBとFDAの両方の管轄。
三層制度:生産/輸入→卸→小売を分離する州の制度。
💡 実務のワンポイント

酒類は『TTBとFDAの二重規制』が肝です。TTB側は米国輸入業者の基本許可とCOLA(ラベル承認)、FDA側は施設登録と出荷ごとの事前通知が必要で、どちらか片方では通りません。意外な落とし穴が分類——日本酒(sake)は課税上は『ビール』区分(IRC)なのに、ラベル表示上は『ワイン』区分(FAA法)です。『ワインとして課税』は誤り。ラベルには政府健康警告の定型文(GOVERNMENT WARNING…)が必須で、ブランド名・度数・クラス表示は同一視野に。さらに州の三層制度で州ごとのライセンスも要ります。

よくある質問

許可は日本側で取れる?
基本許可は米国拠点が必要で、実務上は米国輸入業者が保有します。
日本酒はワイン課税?
いいえ。課税は『ビール』区分、表示は『ワイン』区分です。
FDAも要る?
はい。酒類も食品で、施設登録と出荷ごとの事前通知が必要です。
一次情報は?
TTBの輸入・COLA案内とFDAの食品輸入ガイドです。
📘 用語ミニ解説
  • TTB:米国の酒類・たばこ税貿易管理局。
  • COLA:酒類のラベル承認証明。
  • HTS(酒):清酒2206/ウイスキー2208。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

役所が多くても、順番に固めれば通せます。米国輸入業者との連携・COLAの取得・英語ラベルの設計・FDA施設登録/事前通知・HTS分類まで、当社の発送代行(SLC)と食品分野のFDA代行が連携して伴走。二重規制で止まらず、安心して米国に酒を送れます。

許可・COLA・酒税の要件は概況です。最新・正確な手続きはTTB/FDAをご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。