⚡速報通関ルール

米国が通関取締りを大幅強化──6/3大統領令、外国法人の『輸入者(IOR)』に制限・違反は最低50%の罰則へ

2026年6月17日 | 出典:米大統領令『Strengthening Customs Enforcement』(2026/6/3)+CBP/各法律事務所整理+当社(WorldShift)整理(通関ルール)

アメリカが、輸入の「入口」を締め直す。米政権は2026年6月3日、大統領令「Strengthening Customs Enforcement(通関取締りの強化)」を発令した。柱は、外国法人が米国の「輸入者(Importer of Record=IOR)」になることへの制限IORに対する米国内資産・保証金(ボンド)要件の強化、そして違反時の「最低罰則」の導入だ。米国へ自社名義で通関している日本企業に直接効いてくる。

TOPIC
2026/6/3
大統領令『通関取締り強化』を発令
新令
TOPIC
外国IOR 制限
外国法人が輸入者になりにくく
TOPIC
180日
IORの資産・ボンド要件の整備期限
TOPIC
罰則 最低50%
軽減後も下限/常習者は軽減なし(90日)

何が決まった?

大統領令はDHS(国土安全保障省)とCBP(税関)に、輸入ルールの広範な見直しを指示しました。事業者目線での要点は次の3つです。

  1. 外国法人IORの制限:外国の会社がそのまま米国の輸入者(IOR)になることを大きく制限。米国側で輸入者になれる体制が要点に
  2. 資産・ボンドの強化:IORは米国内の実体資産保証金(ボンド)を一定以上保有し、ボンド最低額も引き上げ。輸入見込み量・実質的支配者(beneficial owner)などの開示も求める(180日以内に整備)
  3. 罰則の下限:CBPの軽減基準を見直し、違反は科される罰則額の最低50%を下限に(取引額の50%ではなく、罰則の減免下限)。常習者は軽減なし90日以内に改定)

あわせて、年次の取締り透明性レポートの公表なども盛り込まれました。

2026/6/3
大統領令『Strengthening Customs Enforcement』発令
+90日
罰則の下限(最低50%)・常習者は軽減なしへ改定
+180日
IORの米国内資産・ボンド・開示要件を整備

日本の輸出者がやること

影響が大きいのは「自社名義で米国通関していた」ケースです。外国法人IORの制限・ボンド要件で、これまで通りに出せなくなる可能性があります。

  1. 現状把握:自社が米国でIORになっているか、どのボンドを使っているかを確認
  2. 体制の切替:米国側で輸入者になれる仕組み(発送代行のIOR機能・現地ボンド)へ移行
  3. 書類の精度:HTS・申告価格・原産地の根拠を平時から整え、最低罰則の対象になる申告ミスを防ぐ

米国側の輸入実務・ボンド・書類整備はSLC(発送代行)で引き受けられます。

輸入者(IOR)
以前
外国法人が自社名義でIORになれた
外国法人IORは制限/米国側の体制が要る
違反時の罰則
以前
軽減の幅が広かった
罰則額の最低50%が下限・常習者は軽減なし
IOR(Importer of Record):輸入を法的に申告・責任を負う者。関税・申告義務の主体。
ボンド(bond):通関で求められる保証金(保証証券)。未払い等に備える担保。
実質的支配者:会社を実質的に支配する個人。開示が求められる。
💡 実務のワンポイント

今回の肝は『外国法人がそのまま米国の輸入者(IOR)になりにくくなる』点。日本の会社が自社名義で米国通関していた場合、保証金(ボンド)や米国内資産の要件で詰まる恐れがあります。早めに“米国側で輸入者になれる体制(発送代行のIOR機能や現地ボンド)”へ切り替えておくと、180日の移行期間に慌てずに済みます。

よくある質問

日本の会社はもう米国に輸入できない?
いいえ。外国法人が自社名義でIORになることが制限されるだけです。米国側で輸入者になれる体制(発送代行のIOR機能等)を使えば、これまで通り輸入できます。
いつから効く?
大統領令は2026年6月3日発令。罰則の下限などは90日以内、IORの資産・ボンド要件は180日以内に整備される見込みです。
罰則の『最低50%』とは?
違反が認定された場合、軽減してもCBPが科す罰則額の50%を下限とする方針です(取引額の50%ではありません)。常習者は軽減なしとされます。正しい申告の徹底が要点です。
一次情報は?
ホワイトハウスの大統領令『Strengthening Customs Enforcement』(2026/6/3)とCBPの発表、各法律事務所の解説です。
📘 用語ミニ解説
  • Strengthening Customs Enforcement:2026/6/3の米大統領令。通関取締りを広範に強化。
  • 外国法人IORの制限:外国の会社が米国の輸入者になることへの制限。
  • 最低罰則(penalty floor):違反時に軽減しても下回れない罰則の下限。
🤝 むずかしく見えても、ここは任せられます

厳しくなったのは『いい加減な輸入者』への取締りで、正しく申告する事業者には追い風です。外国法人IORの制限も、当社の発送代行(SLC)が米国側の輸入実務・ボンド・書類を引き受ければ問題なく通せます。やることを整理し、180日の移行期間内に体制を整えれば、止められずに送り続けられます。

要件・期限は2026年6月時点の概況。具体的な金額・運用は今後のCBP規則で確定します。最新は大統領令とCBP公式をご確認ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的とした見本です。金額はわかりやすさ優先のざっくり試算で、個別の通関・税務判断を保証しません。正確な税率・分類は各製品のHTSコードと最新の公式情報をご確認ください。