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通関ルール米国通関簡易通関Chapter 99

米CBP、追加関税品も2,500ドルまで簡易通関に

250ドル上限の運用を停止。2025年4月30日以降、全ての原産国が対象

米国向けの小口の貨物は、価額によって通関の方式が変わる(画像はイメージ)

米税関・国境警備局(CBP)は、追加関税の付く貨物の簡易通関(informal entry)を250ドルまでに限る規定の運用を停止した。2025年4月30日以降は、追加関税の番号(Chapter 99)が付いた貨物でも、2,500ドル以下なら簡易通関を使えるとした。対象は全ての原産国の貨物で、日本からの貨物も含まれる。

本記事は、2026年6月18日に公開した記事を書き直したもので、内容はその時点の情報だ。元の記事は、小口の貨物やサンプル、ネット通販の発送で、事務の負担が軽くなる変更として伝えた。

関税そのものがなくなるわけではない。簡易通関でも関税はかかる。2,500ドルを超える貨物は、これまでどおり正式通関(formal entry)が必要だ。

CBP、250ドル上限の運用を停止

米国の簡易通関(Type 11)は、2,500ドル以下の貨物に使える簡単な通関の方式だ。正式通関に比べて、ボンドなどの手間が軽い。

ただ、追加関税の対象になる貨物は扱いが違った。米国の関税率表で、追加関税は第99章(Chapter 99)の「9903」で始まる番号で示される。この番号が付く貨物は、従来、250ドルを超えると正式通関が必要だった。根拠は米国の規則(19 CFR 143.21)の規定だ。

CBPはこの250ドルの上限の運用を停止した。2025年4月30日以降は、Chapter 99の番号が付く貨物でも、2,500ドル以下なら簡易通関を認めている。対象は全ての原産国の貨物だ。

追加関税の付く貨物の通関の方式(2026年6月18日時点)
貨物通関の方式
9903の番号が付き、250ドルを超える貨物2025年4月30日より前は、19 CFR 143.21の規定により正式通関が必要だった。
9903の番号が付き、2,500ドル以下の貨物2025年4月30日以降は、全ての原産国の貨物で簡易通関を使える。
2,500ドルを超える貨物追加関税の番号の有無にかかわらず、これまでどおり正式通関が必要だ。

簡易通関か正式通関かは、1件あたりの価額で分かれる。

簡易通関でも関税はかかる

日本から小口で発送する事業者が確かめる点は、次の4つだ。

  • 1件の価額。1回の発送が2,500ドル以下かを確かめる。
  • 2,500ドル以下の発送。追加関税の番号が付いていても、簡易通関(Type 11)を使える。
  • 2,500ドルを超える発送。これまでどおり正式通関になる。インボイスと申告価格を正確にそろえる。
  • 関税の額。簡易通関でも関税はかかる。関税の分類(HTSコード)と9903の番号で税率を確かめる。

変わったのは手続きの方式で、関税の額は変わらない。

解説

1件の価額で、通関の方式を分けて考える

今回の運用停止で、追加関税の番号が付く貨物でも、250ドルを超えると直ちに正式通関になるという縛りは外れた。小口の発送やサンプル、ネット通販の発送のように1件の価額が小さい貨物ほど、手続きの負担が軽くなる。当社は、日本から少量ずつ米国へ送る事業者にとって、事務の手間を見直すきっかけになるとみている。

考える順は次のとおりだ。まず1件の価額が2,500ドル以下かを確かめる。2,500ドル以下なら、追加関税の番号が付いていても簡易通関を使える。2,500ドルを超えるなら、正式通関の書類を整える。どちらの場合も関税はかかるため、HTSコードと9903の番号で税率を確かめ、利益の計算に入れておきたい。

本記事は2026年6月18日時点の情報だ。関税と通関の運用は変わることがあるため、発送の前にCBPの公式の案内で最新の条件を確かめてほしい。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • 簡易通関(informal entry):2,500ドル以下の貨物に使える簡単な通関の方式。申告の種類はType 11。正式通関に比べてボンドなどの手間が軽い。
  • 正式通関(formal entry):2,500ドルを超える貨物などで必要になる通常の通関の方式。申告の種類はType 01で、ボンドが要る。
  • Chapter 99(9903):米国の関税率表で、追加関税(IEEPA・Section 301など)を示す章。追加関税の番号は「9903」で始まる。
  • ボンド:通関で求められる保証。正式通関で必要になり、費用と手間がかかる。
  • $2,500(2,500ドル):簡易通関を使える価額の上限。
Q&A:よくある質問
追加関税(Chapter 99)の番号が付いた貨物でも、米国で簡易通関を使えますか?
使えます。CBPが250ドルの上限の運用を停止したため、2025年4月30日以降は、Chapter 99(9903)の番号が付く貨物でも2,500ドル以下なら簡易通関を使えるとされています。対象は全ての原産国の貨物です。本記事は2026年6月18日時点の情報ですので、最新はCBP公式でご確認ください。
米国の簡易通関を使うと、関税はかからなくなりますか?
かかります。簡易通関でも関税は発生し、軽くなるのは手続きの負担だけです。税率はHTSコードと9903の番号でご確認ください。
追加関税の付く貨物で、1件が2,500ドルを超える場合はどうなりますか?
これまでどおり正式通関(formal entry)が必要です。簡易通関か正式通関かは、1件あたりの価額で分かれます。
CBPが運用を停止した250ドルの上限は、何に基づくものでしたか?
米国の規則(19 CFR 143.21)の規定です。追加関税の番号が付く貨物は、この規定で250ドルを超えると正式通関が必要とされていました。
追加関税の貨物の簡易通関について、一次情報はどこですか?
CBPの簡易通関の案内(19 CFR 143.21)と関連の通知です。記事末尾の出典からご確認いただけます。最新の条件はCBP公式をご確認ください。
出典本記事は、米税関・国境警備局(CBP)の簡易通関の案内と、業界紙の報道をもとに、2026年6月18日時点の情報を当社(WorldShift)が整理したものです。日本語は当社の訳です。運用や上限は概況で、変わることがあります。最新・正確な条件は必ずCBP公式でご確認ください。2,500ドルを超える貨物は正式通関が必要です。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、通関の方式や可否、関税の額、利益を保証するものではありません。

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