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通関ルールレイシー法PPQ 505電子申告

米レイシー法の申告、26年1月1日から電子のみ 紙を廃止

紙のPPQ 505/505Bは受け付けず、ACEかLAWGSで申告。対象は家具や竹にも

木材や植物を使った製品を米国へ送るときは、レイシー法の申告が要る場合がある(画像はイメージ)

米国のレイシー法(Lacey Act)の申告が、紙から電子に切り替わった。木材や植物を使った製品を米国へ送るときの申告は、通関業者(ブローカー)に頼む場合も含め、2026年1月1日からCBPのACEかAPHISのLAWGSでの電子申告に限られる。紙の申告書PPQ 505/505Bは受け付けられない。

レイシー法は、違法に伐採された木材や植物の流通を防ぐための米国の法律だ。木材や植物を使った製品について、学名(樹種)・原産国・数量などの申告を求める。

対象の品目は、2024年12月1日に始まった段階(Phase VII)で大きく広がった。家具・合板・竹・籐・バッグ・工具・履物などが入る。木製品や楽器、竹や籐の工芸品を米国へ送る日本の事業者は、自分の品目が対象かと、申告の出し方を確かめる必要がある。

紙のPPQ 505を廃止、ACEかLAWGSだけに

レイシー法の申告は、米農務省の動植物検疫局(APHIS)が所管する。申告書の名前はPPQ 505と505Bだ。

2026年1月1日から、紙のPPQ 505/505Bは受け付けられなくなった。申告は電子だけで、窓口は2つある。1つは米税関・国境警備局(CBP)の輸入申告システムであるACE(自動通関環境)だ。もう1つは、APHISのLAWGS(Lacey Act Web Governance System)だ。

申告の対象となる関税の分類(HTSコード)の品目は、電子での申告が必須になる。新しい段階を加えるときは、官報で予告される。

レイシー法の申告をめぐる動き
段階何が、いつ変わったか
Phase VII2024年12月1日に、APHISは対象を家具・竹・籐・バッグ・履物などに広げた。
紙の申告の廃止2026年1月1日から、紙のPPQ 505/505Bは受け付けられず、ACEかLAWGSでの電子申告だけになった。
今後の段階対象のHTSコードの品目は電子申告が必須で、新しい段階は官報で予告される。

Phase VIIで対象は家具や竹、履物まで

APHISは2024年12月1日に、対象を広げる段階(Phase VII)を始めた。新たに対象になった主な品目は次のとおりだ。

  • 家具・合板・積層材
  • 竹・籐・コルク
  • バッグ(取っ手など)
  • 工具、木の柄のマッチ
  • 履物

対象かどうかは、品目の関税の分類で決まる。100%合成素材の品など対象外のものもあるため、自分の品目が対象のHTSコードに当たるかは、送る前に確かめる必要がある。

木製品を米国へ送るときの5つの手順

木・竹・籐・植物でなめした革・コルクなどを使った製品を米国へ送るときの基本は、次の順になる。

  • 関税の分類を決める。品目のHTSコードを特定する。家具は第94類、合板は第44類などに分類される。
  • 申告が要るかを確かめる。そのHTSコードが、レイシー法の申告の対象かを見る。
  • 申告する情報をそろえる。学名(樹種)・原産国・数量などを、メーカーから受け取る。
  • 電子で申告する。ACEかLAWGSで申告し、紙は使えない。通関業者や発送を請け負う業者に頼む場合は、その業者が電子申告に対応しているかを確かめる。
  • 通関と配送の書類を整える。インボイスと申告価格を正確に書く。木材について通商拡大法232条(Section 232)の対象になる品は、追加の関税もかかる。
解説

申告の情報はメーカーから先に集めておく

今回の変更は、申告の中身ではなく出し方の変更だ。求められるのは、これまでどおり学名(樹種)・原産国・数量などである。木材や植物を使った製品を米国へ送る事業者にとって、紙の申告書を添える方法はもう使えない。

日本の事業者が気をつけたいのは、Phase VIIで対象が家具や竹・籐、バッグ、履物まで広がった点だ。木製の雑貨や工芸品、楽器のように、自分では「木材の輸出」と思っていない品も、HTSコードによっては申告の対象になり得る。当社は、まず扱う品目のHTSコードを洗い出し、対象かどうかを1つずつ確かめることが出発点になるとみている。

次に手間がかかるのは、樹種と原産国の情報だ。これは送る側では分からないことが多く、メーカーから受け取る必要がある。品目ごとに一度そろえておけば、同じ品を繰り返し送るときにも使い回しやすい。あわせて、通関を頼む業者が電子申告に対応しているかを、出荷の前に確かめておきたい。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • レイシー法(Lacey Act):違法に伐採された木材や植物の流通を防ぐための米国の法律。木材・植物由来の製品に、樹種・原産国などの申告を求める。
  • APHIS:米農務省の動植物検疫局。レイシー法の申告とPPQ 505を所管する。
  • PPQ 505/505B:レイシー法の植物申告書。2026年1月1日から紙では受け付けられず、電子申告だけになった。
  • ACE/LAWGS:電子申告の窓口。ACE(Automated Commercial Environment)はCBPの輸入申告システム、LAWGS(Lacey Act Web Governance System)はAPHISのシステム。
  • Phase VII:レイシー法の申告の対象を広げる段階の1つ。2024年12月1日に始まり、家具・竹・籐・バッグ・履物などが対象に入った。
Q&A:よくある質問
米国のレイシー法の申告は、どんな製品が対象ですか?
木材や植物を使った製品です。2024年12月1日に始まったPhase VIIで、家具・合板・竹・籐・コルク・バッグ・工具・履物などに広がりました。対象かどうかはHTSコードで決まり、100%合成素材の品など対象外のものもあります。
2026年1月1日以降、レイシー法の申告を紙のPPQ 505で出せますか?
出せません。2026年1月1日から紙のPPQ 505/505Bは受け付けられず、CBPのACEかAPHISのLAWGSでの電子申告だけになりました。
レイシー法の申告では、何を申告しますか?
主に学名(樹種)・原産国・数量です。これらの情報はメーカーから受け取ります。
通関業者にレイシー法の申告を頼む場合、何を確かめればよいですか?
その業者が、ACEかLAWGSでの電子申告に対応しているかを先に確かめてください。2026年1月1日からは紙の申告書が使えないためです。
木製の家具を米国へ送る場合、レイシー法のほかに気をつけることはありますか?
インボイスと申告価格を正確に書く必要があります。木材について通商拡大法232条(Section 232)の対象になる品は、追加の関税もかかります。
レイシー法の申告の一次情報はどこですか?
USDA APHISのレイシー法申告(Lacey Act Declaration)の案内と、CBPのガイダンスです。記事末尾の出典から、最新の内容を公式でご確認ください。
出典本記事は、USDA APHISのレイシー法申告(Lacey Act Declaration)の案内、CBPのガイダンス、Phase VIIの開始に関する資料をもとに、当社(WorldShift)が整理したものです。対象HTS・申告項目は概況です。100%合成素材など対象外のものもあります。最新・正確な内容は、必ずAPHIS/CBPの公式でご確認ください。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、申告の要否の判断や通関の可否を保証するものではありません。

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