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関税Section 232銅派生品

米国、銅の232条関税を製品全額に 品目ごとに50%か25%

2026年4月6日施行。銅の部分だけでなく、通関価格の全体に課税

米国は銅を使った製品への追加関税を強めた(画像はイメージ)

米国は2026年4月6日、銅にかける安全保障上の追加関税(Section 232)を組み直した。課税の対象は、製品に含まれる銅の部分の価値から、製品の全額に変わった。税率は品目ごとに全額の50%か25%で、管・線・板・棒などの半製品の銅は50%の区分に入る。銅を含む製品を米国へ送る日本の事業者は、自社の品目が対象かを確かめる必要がある。

鉄鋼とアルミに続き、銅も「全額課税」に踏み込んだ形だ。対象かどうかは、品目の関税分類番号(HTSコード)が銅の対象リストに載るかで決まる。多くの日用消費財は対象外とされる。

銅の部分だけから、製品の全額へ

米国は2025年8月1日に、銅のSection 232関税を始めた。当初は、製品に含まれる銅の部分の価値にだけ50%を課す方式だった。

2026年4月6日の組み直しで、課税の土台は製品の全額、つまり通関価格の全体になった。税率は、布告の附属書の区分で決まる。50%の区分(附属書I-A)には、管・線・板・棒などの半製品の銅のほか、管継手など一部の派生品も入る。25%の区分(附属書I-B)には、そのほかの指定の派生品が入る。

銅のSection 232関税の移り変わり
区分中身
当初の方式2025年8月1日に始まった当初の方式では、製品に含まれる銅の部分の価値にだけ50%を課した。
50%の区分(附属書I-A)2026年4月6日からは、半製品の銅と一部の派生品に、製品の全額の50%を課す。
25%の区分(附属書I-B)2026年4月6日からは、そのほかの指定の派生品に、製品の全額の25%を課す。
対象の派生品の追加2026年4月6日の組み直しの後も、商務長官とUSTRが対象の派生品を随時追加できる。

税率と対象は概況。最新の対象HTSと布告で確かめる必要がある。

米国産の銅なら軽減税率10%

銅の派生品も、鉄・アルミの派生品と同じく、米国産の含有率が高い場合の軽減税率10%の対象になる。適用されるのは、派生品の銅の部分が、米国内で製錬・鋳造(smelted and cast)された銅だけで構成される場合だ。

何%以上なら「すべて米国産」とみなすかの基準は、2026年6月8日発効の改定で、95%から85%に下がった。軽減の条件に当たらない派生品には、区分どおり全額の50%か25%がかかる。

対象の派生品は、これで固まったわけではない。商務長官と米通商代表部(USTR)は、対象の派生品を随時追加できる権限を持つ。

銅を含む製品を送るときの確認の順番

配線・コネクタ・銅製の調理器具・部品など、銅を使った製品を米国へ送るときは、次の順で確かめる。

  • 関税の分類(HTSコード)。まず品目のHTS番号を特定する。
  • Section 232(銅)に当たるか。そのHTS番号が、銅の対象リスト(附属書I-AかI-B)に載るかを照らし合わせる。
  • 課税の土台。対象なら、製品の全額に課税される。I-Aなら50%、I-Bなら25%だ。
  • 通関と配送。インボイスと申告価格を正確に整える。

銅の量が少なくても、対象のHTS(半製品・指定の派生品)に当たれば、製品の全額に課税される。

解説

銅を使う製品は、まずHTSで対象かを確かめる

今回の組み直しで、銅を含む製品は、銅の量にかかわらず通関価格の全体が課税の土台になった。対象の品目では、これまで銅の部分だけで計算していた関税が、製品の値段全体にかかる。当社は、配線やコネクタ、銅製品を米国へ送る事業者ほど、価格の組み立てを見直す場面が増えるとみている。

手順は次の順で考える。まず自社の品目のHTS番号を確かめる。対象リストに載らなければ、Section 232(銅)はかからない。載るなら、附属書I-AかI-Bかで50%か25%かが決まる。そのうえで、関税込みの価格を先に計算しておく。

対象の派生品は随時追加されうる。いま対象外の品目も、布告と商務省の対象リストを続けて確かめたい。軽減税率10%は、銅の部分が米国内で製錬・鋳造された銅に限られる。日本で作る製品が当たるかは、使う銅の出どころから確かめる必要がある。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • Section 232(銅):安全保障を理由に、銅と銅製品にかける米国の追加関税。2026年4月6日に、製品の全額に課す方式へ組み直された。
  • 半製品の銅:銅管・銅線・板・棒など、加工途中の銅。50%の区分(附属書I-A)に入る。
  • 派生品(derivative):銅を使う完成品や部品。附属書I-Aに載るものは50%、I-Bに載るものは25%がかかる。
  • 全額課税:製品の通関価格の全体に課税する方式。これまでの「銅の含有分だけ」に課す方式から変わった。
  • 軽減税率(10%):派生品の銅の部分が、米国内で製錬・鋳造(smelted and cast)された銅だけで構成される場合の税率。「すべて米国産」とみなす基準は2026年6月8日発効の改定で95%から85%になった。
Q&A:よくある質問
2026年4月6日から、米国の銅のSection 232関税は何が変わりましたか?
課税の土台が、製品に含まれる銅の部分の価値から、製品の全額(通関価格の全体)に変わりました。税率は品目ごとに全額の50%か25%で、半製品の銅(管・線・板・棒など)と管継手など一部の派生品は50%、そのほかの指定の派生品は25%です。
銅を少しだけ使った製品でも、Section 232(銅)で全額に課税されますか?
対象のHTS(半製品・指定の派生品)に当たる場合は、製品の全額に課税されます。まずHTS番号で対象リストを照らし合わせてください。
銅の派生品にも、米国産の銅による軽減税率はありますか?
あります。派生品の銅の部分が、米国内で製錬・鋳造(smelted and cast)された銅だけで構成される場合、鉄・アルミの派生品と同じく軽減税率10%が適用されます。「すべて米国産」とみなす基準は、2026年6月8日発効の改定で95%から85%になりました。当たらない場合は、区分どおり全額の50%か25%です。
日本から米国へ送る自社の商品は、Section 232(銅)の対象ですか?
多くの日用消費財は対象外です。配線・コネクタ・銅製品は確認が要ります。HTS番号で銅の対象リストを照らし合わせて判断します。
Section 232(銅)の対象品目は、今後増えることがありますか?
あります。商務長官とUSTRは、対象の派生品を随時追加できる権限を持っています。最新の布告と対象リストを続けてご確認ください。
Section 232(銅)の一次情報はどこですか?
ホワイトハウスの銅のSection 232布告と、商務省の対象リストです。記事末尾の出典から連邦官報の布告をご確認いただけます。
出典本記事は、米国の連邦官報に掲載された布告と法律事務所の解説を当社(WorldShift)が整理したものです。税率・対象は概況で、最新はホワイトハウスの布告と商務省の対象HTSをご確認ください。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、関税の対象かどうかの判定、通関の可否、売上・利益を保証するものではありません。

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