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通関ルールPFAS州法販売禁止

米国の州、PFAS含む製品を販売禁止 26年1月からメインなど

対象は州ごとに違う。コロラドは化粧品を含まず、繊維は28年から

米国の州で、PFASを含む調理器具などの販売を禁じる規制が始まった(画像はイメージ)

米国のメイン州・コロラド州・バーモント州などは2026年1月1日、意図的に加えたPFAS(有機フッ素化合物)を含む製品の販売禁止を施行した。PFASは分解されにくく、「フォーエバーケミカル(永遠の化学物質)」とも呼ばれる。対象の品目は州ごとに異なる。メイン州は調理器具・化粧品・繊維・洗浄剤などと幅広い。日本から米国へ売る事業者には、製品にPFASが入っていないかの確認が新しい関門になる。

PFASは、水や汚れ、油をはじく機能や、こびり付き防止(ノンスティック)の機能を出すために使われてきた化学物質の一群だ。環境や人の体にたまりやすい。米国では州ごとに、意図的に加えたPFASを含む消費財の販売を禁じる動きが速まっている。

包括的なPFAS規制を法律にする州は今後さらに広がり、対象の製品も増える見込みだ。どの州の規制も、対象はその州で売る製品だ。

メイン・コロラド・バーモントは26年1月から

2026年1月1日に販売禁止を施行したのは、メイン州・コロラド州・バーモント州などだ。同じ日に始まっても、対象の品目は州ごとに違う。

メイン州は、調理器具・化粧品・繊維・洗浄剤など、幅広い品目を対象にした。

コロラド州は、調理器具・洗浄剤・生理用品などを対象にした。2026年1月1日の対象に化粧品は入っていない。繊維が対象になるのは2028年だ。

バーモント州は、化粧品・生理用品などを対象にした。調理器具が対象になるのは2028年だ。

対象の製品・施行日・例外は州ごとに違う。例外には、意図的に加えたものではない微量の混入の扱いなどがある。最新の内容は各州法で確かめる必要がある。

ワシントン・イリノイなど州ごとの開始日

ほかの州も、対象と時期が大きく違う。

ワシントン州で2026年1月1日に始まったのは、調理器具などの報告義務で、販売の禁止ではない。同州では、化粧品の販売禁止が2025年に、食品包装の規制が2023〜24年に、別に施行されている。

イリノイ州は2025年に法律を制定した。施行は2032年1月1日で、対象は化粧品・生理用品・子供向け製品などだ。調理器具と食品包装は、審議の過程で対象から外された。

ニュージャージー州は2026年初頭に法律を制定し、カーペット・調理器具・化粧品・食品包装などの販売を2028年から禁じる。ニューハンプシャー州の施行は2027年1月1日からだ。

州ごとのPFAS規制の対象と時期(出典の解説から)
州対象と時期
メインメインでは、2026年1月1日から、意図的にPFASを加えた調理器具・化粧品・繊維・洗浄剤などの販売が禁止された。
コロラドコロラドでは、2026年1月1日から、調理器具・洗浄剤・生理用品などの販売が禁止された。この日の対象に化粧品は入っていない。コロラドでは、繊維が2028年に対象になる。
バーモントバーモントでは、2026年1月1日から、化粧品・生理用品などの販売が禁止された。
ワシントンワシントンでは、2026年1月1日に、調理器具などの報告義務が始まった。これは販売禁止ではない。ワシントンでは、化粧品の販売禁止が2025年に、食品包装の規制が2023〜24年に施行されている。ワシントンでは、繊維・洗浄剤が2027年に対象になる。
イリノイイリノイでは、2025年に制定した法律が、2032年1月1日に施行される。対象は化粧品・生理用品・子供向け製品などで、調理器具と食品包装は審議の過程で外された。
ニュージャージーニュージャージーでは、2026年初頭に制定した法律で、2028年から、カーペット・調理器具・化粧品・食品包装などの販売が禁止される。
ニューハンプシャーニューハンプシャーでは、2027年1月1日に規制が施行される。

PFASを含まないかの確認手順

対象になりそうな品目を扱う場合の、基本の確認手順は次のとおりだ。主な品目は、調理器具・化粧品・繊維・食品包装・洗浄剤・子供向け製品などだ。

  • 品目の判定。自社の製品が、売る州の対象品目に当たるかを確かめる。
  • 成分を遡った確認。本体だけでなく、コーティング・加工剤・インク・包装材まで、意図的に加えたPFASがあるかをサプライヤーに確かめる。
  • 不使用の証明。PFASを使っていないこと(PFASフリー)を示す証明書や試験データを用意する。州からの問い合わせや、小売店の棚に置く前の審査で求められる。
  • 代わりの素材への切り替え。当てはまる場合は、PFASを使わない素材や加工に置き換える。
  • 売る州の確認。どの州で売るかで、かかるルールが変わる。

代表的な例は、フッ素樹脂でこびり付きを防ぐ加工をした調理器具、水や汚れをはじく加工をした衣類や生地、耐油紙などの食品包装、一部の化粧品だ。

解説

まず「意図的に加えたPFASがあるか」を確かめる

確かめるべきことは2つに絞れる。製品に意図的に加えたPFASがあるかどうかと、無いことを示す書類をそろえることだ。原産国は関係なく、米国の各州で売る製品が対象になる。日本製だから対象外ということはない。

手順は次の順で考える。最初に、自社の製品が売る州の対象品目に当たるかを確かめる。当たるなら、本体に加えて、コーティング・加工剤・インク・包装材までサプライヤーに確かめる。含まないなら、PFASフリーの証明書や試験データをもらっておく。含むなら、PFASを使わない素材や加工への切り替えを検討する。加工剤や塗膜の成分まで遡っておけば、州の店頭から外されるリスクを抑えやすい。

売り先の州の整理も欠かせない。FBAは全米に向けた在庫になるため、特定の州だけでなく広く備えておくのが安全だと当社はみている。対象の品目と開始日は州ごとに違い、2027年・2028年・2032年にも始まる規制がある。自社の製品が規制の対象に当たるか、どの州が対象かは、各州の制度と専門家に確かめながら進めたい。

(ワールドシフト編集部)

キーワード解説
  • PFAS(有機フッ素化合物):水・汚れ・油をはじく加工や、こびり付き防止(ノンスティック)の加工などに使われてきた化学物質の一群。分解されにくく、米国の複数の州で消費財への意図的な添加が禁じられている。
  • フォーエバーケミカル:分解されにくいPFASの通称。「永遠の化学物質」の意味。環境や人の体にたまることが問題視されている。
  • 意図的添加(intentionally added):製品の機能のために、意図して加えたPFAS。州法はまずこれを禁止の対象にしている。
  • PFASフリー証明:製品にPFASを意図的に加えていないことを示す書類や試験データ。
  • 食品接触材料:食品に触れる包装や容器。耐油紙などでPFASが使われ、規制の対象になっている。
Q&A:よくある質問
日本製の調理器具や化粧品も、米国の州のPFAS規制の対象になりますか?
なります。原産国は関係なく、米国の各州で売る製品が対象です。意図的に加えたPFASを含む調理器具・化粧品・繊維・食品包装などが当たります。対象の品目は州ごとに異なります。
2026年1月1日にPFASを含む製品の販売禁止を施行したのは、どの州ですか?
メイン州・コロラド州・バーモント州などです。対象の品目は州ごとに異なります。ワシントン州で2026年1月1日に始まったのは報告義務で、販売禁止ではありません。イリノイ州の施行は2032年1月1日です。
コロラド州のPFAS規制では、2026年1月1日から化粧品や繊維も販売禁止ですか?
いいえ。2026年1月1日の対象は調理器具・洗浄剤・生理用品などで、化粧品は入っていません。繊維が対象になるのは2028年です。
イリノイ州のPFAS規制は、いつから何が対象ですか?
イリノイ州は2025年に法律を制定し、施行は2032年1月1日です。対象は化粧品・生理用品・子供向け製品などで、調理器具と食品包装は審議の過程で外されました。
米国の州のPFAS規制に備えて、日本の輸出者は何を用意すればよいですか?
製品が対象の品目に当たるかの判定と、サプライヤーからのPFAS不使用(PFASフリー)の証明です。本体だけでなく、コーティング・加工剤・インク・包装材まで遡って確かめます。
米国の州のPFAS規制の一次情報はどこですか?
各州法と、法律事務所などの解説です。記事末尾の出典からご確認いただけます。最新の内容は、各州の公式の条文でご確認ください。
出典本記事は、法律事務所(Morgan Lewis・Hunton)と業界紙(Manufacturing Dive)の解説、メイン州法・コロラド州法をもとに、当社(WorldShift)が整理したものです。対象製品・施行日・例外は州ごとに異なります。最新の内容は各州法・一次情報でご確認ください。「解説」は当社(WorldShift)の意見で、各州の規制への適合や販売の可否、通関の結果、売上・利益を保証するものではありません。

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